第1913話、わたくし、誰が『負けヒロイン』になるかは、『ハーレム・シャッフル』次第だと思いますの☆【前編】
悪役令嬢は中二病「──『U』ちゃん! アニメ化もした大ヒット作品『即○チート』こと『即○チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』の作者の、藤○剛志先生の商業誌デビュー作である『姉ちゃん○中二病』における、最も難解なる世界観設定である、文字通り『世界観同士のせめぎ合い』って、言うなればそれぞれのキャラの『ハーレム同士の抗争』にたとえると、わかりやすいと思うの!」
グレンメリーさん・U「誰が『U』ちゃんだ⁉…………って、なぜか今回、HNが変わっているじゃんか⁉ それはさておき藤○先生の商業デビュー作って、『大魔○』シリーズじゃ無かったっけ?」
悪役令嬢は中二病「Web小説としては、『大魔○』シリーズのほうが先ですが、商業化に当たっては、『姉ちゃん○中二病』のキャラである睦○姉ちゃんによる『紹介文』が、初版特典として同梱されていたので、『姉ちゃん○中二病』のほうが先よ!」
グレンメリーさん・U「……何で今回は、口調まで変えて、睦○姉ちゃんになり切っているんだ? 『姉ちゃん○中二病』の『世界観同士のせめぎ合い』が、各キャラ同士のハーレム同士のせめぎ合いと同様ってのは、どういうことなんだ? ──て言うか、そもそも『ハーレムの抗争』って、一体何のことだよ?」
悪役令嬢は中二病「実はこれこそが来期秋アニメの大本命作である、『ダン○ち』こと『ダンジ○ンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』第五期の、『核心部』だったりするのですよ」
グレンメリーさん・U「──まだ放映も配信もされていない作品の、『核心部』をついたりするなよ⁉ 各方面からマジで怒られるぞ⁉」
悪役令嬢は中二病「大丈夫ですって、何と言ってもこの世で一番の『天邪鬼』で『逆張り野郎』を自認している、うちの作者の解釈ですので、原作者様の大○藤ノ先生の『公式見解』とは、まったく違いますから」
グレンメリーさん・U「……な、何だ、原作者様と違うんじゃ、単なる『たわ言』や『世迷い言』レベルの話か?」
悪役令嬢は中二病「ところがどっこい、たとえ原作者様の見解とは違っても、この持説もまた『真理を突いている』と、自負しておりますの☆」
グレンメリーさん・U「──一体どういった『自負』だよ⁉ いくら『自惚れ野郎』の本作の作者だろうが、原作者様に失礼過ぎるんじゃ無いのか⁉」
悪役令嬢は中二病「──実はこの『ハーレム同士のせめぎ合い論』こそが、『負けヒロイン』と言うものの本質を突いているゆえに、絶対に『負けヒロインが負けない』作品を実現できるのです!」
グレンメリーさん・U「何でここで、『負けヒロイン』が出てくるの⁉ ──て言うか、『負けヒロインが絶対に負けないラブコメ』ってタイトルも、むちゃくちゃ斬新だな⁉」
悪役令嬢は中二病「各種作品の『負けヒロイン』の敗因は、主人公の『ハーレム』に入ろうとしていたからなのですよ」
グレンメリーさん・U「うん? それってどういうこと? 何で『ハーレム』前提なの?」
悪役令嬢は中二病「アニメやラノベや漫画を始めとして、大体のラブコメの主人公って、当然のごとく『ハーレム』を築くのが、お約束では無いですか? よっていくら『負けヒロイン』が主人公との一対一のお付き合いを望んでいても、『ラブコメの主人公』と付き合うと言うことは、結果的に『ハーレムに入るか入らないか』の選択をすることになるのです」
グレンメリーさん・U「──ああっ、わかった! ちょっと古い感覚かも知れないけど、幼馴染みキャラってとにかく『嫉妬深く潔癖症で暴力的』なヒロインが多いから、『ハーレム』なんて絶対に認めようとはせず、主人公がちょっと別の女の子と親しげに会話しただけで、『浮気者』扱いしたりして、結局は主人公や視聴者のヘイトを集めて、『滑り台』一直線になってしまうんだよな⁉」
悪役令嬢は中二病「そんなふうに思っていた時期が、この私にも有りました☆」
グレンメリーさん・U「……へ? 何でそのフレーズが、ここで突然登場するわけ?」
悪役令嬢は中二病「まずお断りしておきますが、『負けヒロイン』の属性が、『幼馴染みで嫉妬深くて潔癖症で暴力的』であることは、この際関係ありません。主人公の八方美人的『ハーレム体質』を毛嫌いして、『そんなものに取り込まれて堪るか!』と拒否するのも、思春期の女の子として、当然のことに過ぎないでしょう」
グレンメリーさん・U「──だったら、どうするんだよ⁉ ラブコメの主人公って、本人無自覚でハーレムを築いてしまうものなんだろ? そのハーレムを否定したんじゃ、『滑り台行き』待った無しじゃん!」
悪役令嬢は中二病「簡単です、むしろハーレムを『大肯定』し、自ら己の『ハーレム』を創り上げて、むしろ主人公のほうを自分の『ラブコメ♡テリトリー』内へと、取り込んでしまえばいいのです♫」
グレンメリーさん・U「はあ? ハーレムを毛嫌いしている、いかにも『負けヒロイン』そのまんまな、『潔癖症の嫉妬深い幼馴染み』キャラが、ハーレムをつくるべきだと⁉ そんなの本人が嫌がるに決まっているじゃないか⁉」
悪役令嬢は中二病「私の話をちゃんと聞いていたのですか? ラブコメ作品における『ハーレム』って、下手したら本人無自覚でも出来上がる可能性も有るのですよ」
グレンメリーさん・U「──ッ」
悪役令嬢は中二病「まさにそれをやってのけたのが、前回話題に挙げました、今期夏アニメの最後にして最大のダークホース作品、『ふた○れ』こと『恋は双子で割○切れない』の、メインヒロインの片割れにして双子の妹のほうの、神宮寺那○ちゃんなのです!」
グレンメリーさん・U「へ? つまり那○ちゃんが、ハーレムをつくったってわけ? 本命の主人公君をいまだオトしていないのに、そんな無駄なもの、いつつくったんだ?」
悪役令嬢は中二病「何言っているんですか、主人公君は既にメンバーに入ってますよ」
グレンメリーさん・U「はあ⁉ 主人公がヒロインのハーレムに入っているのなら、もうそこで決着がついたってことじゃないか⁉」
悪役令嬢は中二病「おそらく主人公君自身は、それが妹ちゃんのハーレムであることを、自覚していないんじゃ無いですか? ──だって下手すると、妹ちゃん自身も無自覚だったりして、現時点で明確に認識しているのは、この世でうちの作者ただ一人だけだったりしてw」
グレンメリーさん・U「──いやいやいや、またしても原作者様に対して、失礼極まりないマウントをとるつもりかよ⁉ その妹ちゃんのハーレムって、一体何だ? メンバーは主人公君以外に、誰がいるって言うんだよ⁉」
悪役令嬢は中二病「妹ちゃんの(唯一の)大親友である部長ちゃんと、実は妹ちゃんゾッコンだと判明した資産家のお嬢様と、何となく密かに妹ちゃんに惚れていそうな主人公の悪友君です」
グレンメリーさん・U「──ガチで、メンバー全員が妹ちゃんに惚れ込んでいる、『ハーレム』じゃんか⁉」
悪役令嬢は中二病「ホント、これって本人無自覚で立ち上げた『倶楽部』だったら、大したものですよ」
グレンメリーさん・U「『倶楽部』って………………ああッ、これって妹ちゃんが、恋敵であるお姉ちゃんを仲間外れにすることを目論んでつくった、『フィクション独特の役に立たないおしゃべりクラブ』のことか⁉」
悪役令嬢は中二病「私も、後からになってメンバー全員の妹ちゃんに対する『好意』に気づいて、心から戦慄いたしましたわッ! まさか主人公より先に、メインヒロインのハーレムが出来上がるなんてッ!」
グレンメリーさん・U「……ちょっと待て、肝心の主人公は、まだ『姉妹』のどちらを選ぶか決めていないのだから、ハーレムメンバーとは言えないのでは?」
悪役令嬢は中二病「いやむしろ、いまだ姉妹への想いが決着がついていないとはいえ、純粋なる妹ちゃんへの『ラブの波動』については、主人公君がメンバー中で一番強いのは言うまでも無く、それに何と言っても妹ちゃんこそが『初恋の相手』なので、今もその『恋心』を維持していると言うことは、立派なハーレムメンバーと言えるのでは?」
グレンメリーさん・U「た、確かに……」
悪役令嬢は中二病「つまりですね、これはメタ的に妹ちゃん自身も自覚しておりましたが、幼馴染み等『負けヒロイン』の可能性が強いキャラは、受動的に主人公に受け容れられたり、ハーレムに入らせてもらおうとかするのでは無く、主人公に積極的に粉かけて、自分のほうに振り向かせて、むしろ己のハーレムに入れるくらいで無いと、『勝てない』ってことなのですよ☆」
(※次回に続きます)