第1911話、わたくし、女の子は常に新しい恋に生きているので、『負けヒロイン』なんて存在しないと断言しますの☆【中編】
ちょい悪令嬢「──結果的に『負けて』もいいけど、最低限『あがけ』よ! おまえの幼馴染みに対する『想い』は、そんなものかよ? 勝負から逃げて、『物わかりのいい女』としてチンケな『プライド』を守ることを優先した、てめえら『マケ○ン』こと『負けヒ○インが多すぎる!』のメインヒロイン三人衆には、『負けヒロイン』を名乗る資格すら無えよっ!」
メリーさん太「……こいつはまた、『辛辣な正論』でございますことで(汗)」
ちょい悪令嬢「よって今回から当【座談会】において始めます、今期夏アニメの【最高殊勲負けヒロイン】の選考は、彼女たちのことを馬鹿にしているのでも哀れんでるわけでも無く、なりふり構わず手段を選ばず全力を尽くして『ヒロインレース』を戦い抜いた、彼女たちの栄誉を讃える主旨で行う所存であります」
メリーさん太「『負けヒロイン選考』に、そんな崇高な意味が秘められていたのかよ⁉」
ちょい悪令嬢「そりゃあ、負けたとはいえ、彼女たちは『戦士』ですからね。優れた勝負を繰り広げて、我々視聴者を楽しませてくださった『戦士』には、尊敬とともに心からの喝采を捧げなくてはならないのです!」
メリーさん太「──何でいきなり、『負けヒロイン』を神格化し始めたの⁉ まさか『マケ○ン教』とかの、新たなる宗教団体でも起こすつもりじゃないだろうな⁉」
ちょい悪令嬢「とまあ、そう言った意味も含めまして、これよりはいよいよ各作品ごとの『負けヒロイン候補』を、ピックアップしていくことにいたしましょう!」
メリーさん太「……ああもう、各作品共終盤だからな。そろそろ『恋愛模様』にも目処がつく頃合いか?」
ちょい悪令嬢「──だから、終盤だろうが何だろうが、目処をつけちゃ駄目なんですよ! 仮にも『ヒロイン』であるのなら、最後の最後まで勝負を諦めずに、あがき続けなければならないのです!」
メリーさん太「ええーッ⁉ 今から各作品の『負けヒロイン候補』を、ピックアップするんじゃ無かったの⁉」
ちょい悪令嬢「しますよ? ──ただし、いまだ勝負がついていない現時点においては、『負けヒロイン』なぞ存在せず、誰もが『戦うヒロイン』なのです!」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「まずは、最近になって作品そのものがいきなり、本作の作者の私的な『最有力覇権候補』に躍り出た、『杖と剣のウ○ストリア』からです!」
メリーさん太「……ああ、この前も言及していたけど、何でもあの『ヤンデレ幼馴染み』の代名詞である、『東京レイ○ンズ』の土御門夏○ちゃん並みに危ない『幼馴染みヒロイン』がいるんだっけ? さすがにあそこまで酷くは無いだろうがなw」
ちょい悪令嬢「そう思っていた時期が、この私にも有りました☆」
メリーさん太「──そのお馴染みのフレーズが出たってことは、まさか⁉」
ちょい悪令嬢「……そうなのです、『杖と剣のウ○ストリア』のメインヒロインにして、主人公のウ○ル=セルフォルト君の幼馴染みであり、当代随一の魔術師かつ、他称『聖女』であられる、『エルフ○』ことエルフ○リア=アルヴィス=セルフォルト嬢は、夏○ちゃんすら凌駕する、超弩級の『ヤンデレ幼馴染みヒロイン』だったのです!」
メリーさん太「夏○ちゃん以上って、一体何をしでかしやがったんだ⁉」
ちょい悪令嬢「夏○ちゃんの場合、幼馴染みで自分の『式神』である主人公の土御門春○君が、他の女の子とデートした際には、しっかりと後をつけてストーキングしながら、二人がいい雰囲気になるごとに、絶大なる呪術を行使して地震を起こしたりして、全力で邪魔してましたよね?」
メリーさん太「……日本の呪術界の次代を担うエース中のエースが、何を公私混同そのままのことをしているんだ?」
ちょい悪令嬢「実は、他称『聖女様』たるエルフ○嬢のほうは、それ以上だったのですよ」
メリーさん太「それ以上って、地震よりも凄い天変地異でも起こしやがったのか⁉」
ちょい悪令嬢「逃げも隠れもストーキングもせず、直接御本人が、無理やりデートについてきたのですわ★」
メリーさん太「…………え?」
ちょい悪令嬢「可哀想に、その日のデートのお相手のコレ○ト=・ロワール嬢は、常日頃学園内で孤立しがちなウ○ル君を何かとフォローしてきて、最大の理解者の座を万全なものにして、ついには初デートにこぎ着けたと言うのに、『第三者』が勝手に割り込んできたかと思えば、別に呪術も魔術も使うこと無く、直接的に自分の邪魔をされて、ウ○ル君とまったくいい雰囲気になれずじまいだったのです」
メリーさん太「──ちょっと待ってくれよ⁉ 何、メインヒロインが、主人公と別の女の子とのデートをぶち壊すために、正面から堂々とデートに割り込んできただと⁉ そんな超エリートのくせに『恋のためにはプライドもへったくれも無い』メインヒロインなんて、空前絶後じゃん! 普通その場合、まさに夏○ちゃんみたいに、陰からこっそり尾行していて、何かハプニングが起こった際には、『──主人公君、敵の襲撃だ! 今すぐこの場でバトルを開始するぞ!』、『……おまえ、俺たちのことをつけていたのか?』、『だ、黙れ! 緊急事態だ、四の五の抜かすな!』とかまくし立てて、うやむやにしつつ、バトルシーンへと突入するのがお約束だろうが⁉ それなのに直接デートの邪魔をするなんて、『反則技』もいいところだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「ちなみに、この作品においては、バトルこそ起きませんが、二人が争っている隙に、他のヒロインが突然現れて、主人公をかっさらっていったりしてw」
メリーさん太「──油断も隙も無いな⁉ 何その作品? 『剣と魔法のファンタジー』なんかでは無く、ギスギスドロドロのルール無用の『ダークラブコメ』だったりするの⁉」
ちょい悪令嬢「だから何度も申しておりますでしょう? ──『恋愛は戦い』だと。ガチの戦いに『反則技』もへったくれも無く、とにかく『想い人』を我が物にすればいいのであり、だからと言って目の前の敵ばかりに気を取られていると、思わぬ伏兵に恋人をかっさらわれたりもするのですよ」
メリーさん太「なっ⁉」
ちょい悪令嬢「──とまあ、『杖と剣のウ○ストリア』の恋愛模様については、どうやら『メインヒロインの優位』は揺るぎようが無く、珍しく『幼馴染み』が勝ちそうですが、もう一つご紹介する作品のほうも、メインヒロインに『幼馴染みしかいない』から、結果的に『幼馴染みが絶対に負けない』作品でございます」
メリーさん太「──何ソノ、どっかで聞いたことが有るような作品は⁉ 今期夏アニメって、『おさ○け』の2期なんてやっていたっけ?」
ちょい悪令嬢「『おさ○け』では無く、『ふた○れ』こと『恋は双子で割○切れない』ですよ」
メリーさん太「へ? 『ふた○れ』って……………確かその作品は、あまりにもありふれた『ラブコメラノベ』っぽいから、『0話切り』したんじゃ無かったっけ?」
ちょい悪令嬢「それが、毎度お馴染み動画サイトの『ア○マTV』様で、(『杖と剣のウ○ストリア』同様に)全話一挙無料配信が行われていたから、せっかくだから一度見てみようと思ったのです」
メリーさん太「……まさか、それで、『ハマった』しまったわけか?」
ちょい悪令嬢「ハマリもハマリ、どハマリですよ! ──いやあまさか、これほどまでに、ラノベの登場人物に『親近感』を覚えたのは、久し振りですわ!」
メリーさん太「……『親近感』、て?」
ちょい悪令嬢「『オタク』ばかりなのですよ! メインキャラで言えば、双子のうちのお姉ちゃんのほう以外のほぼ全員が、『重度のオタク』でやんの! しかもその『好み』が、うちの作者の『好み』とほぼ同じく、『ストライクゾーンど真ん中』だったりして♡」
(※次回に続きます)