第1907話、わたくし、『ダン○ち』のハーレムと『杖と剣のウ○ストリア』のヤンデレこそが、『負けヒロイン』を救うと思いますの【前編】
【突発短編】(※ネタバレ注意)
来期秋放映&配信予定の、『ダン○ち』こと『ダンジ○ンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』、アニメ版第五章。
──後日談。
「……さすがは我が好敵手、『フレ○ヤ・ファミリア』の司令塔ヘデ○ン・セルランド! まさか己の主にして主神たるフレ○ヤ様を『裏切る』ことによって、むしろ彼女の『真の願い』を叶えて差し上げるとは。──ここは同じく『オラ○オ』最強の双璧をなす、『ロ○・ファミリア』の団長にして司令塔である僕自身、潔く『負け』を認めざるを得ないな。何せどんなに戦略上かつ戦術上で困っていようと、僕が我が主神ロ○を裏切ることは有り得ないからな」
「──おや、嬉しいことを言ってくれるやんけ、フ○ン? やはり我がロ○・ファミリアのほうが、あの色ボケ女神フレ○ヤのところよりも、団員の主神への忠誠度は上なんやな!」
「……そういうことを言っているんじゃ無いよ、我が主神ロ○よ」
「はい?」
「僕があなたを裏切っても、戦略上でも戦術上でも、効果がまったく無いのさ」
「何で?」
「僕が今回の『派閥大戦』のように、己のファミリアの命運を左右するような決戦において、いきなりあなたを裏切るような行為を行った場合、どうなると思う?」
「そ、そりゃあ、自軍であるロ○・ファミリアや対戦相手のファミリアを始め、オラ○オ中が、驚愕と混乱の坩堝に叩き込まれるんじゃ無いんか?」
「いや、そんなことは、絶対に有り得ない」
「何でやねん! 事実今回の『派閥大戦』においては、ヘデ○ン君が裏切った途端、敵も味方も大混乱に陥ったやろが⁉」
「当の主神自身を始め、フレ○ヤ・ファミリアの団員全員に、オラ○オの人々のほぼすべてが、ヘデ○ンとフレ○ヤ様との、絶対なる信頼関係を信じていたからね。──それに対して、僕があなたを裏切った途端、みんなはこう思うだろう。
「……ああ、やっぱり」
「うん、いつかはこうなると思ったよ」
「あのいい加減な主神《ロ○》様は、ファミリアのことをすべて、フ○ン団長に丸投げしていたからな」
「ただでさえ厄介者揃いの団員たちを束ねるのに四苦八苦していると言うのに、主神でありながら少しも力を貸さないどころか、次々と無理難題を押しつけてくるんだからな」
「こうしてフ○ンの我慢が限界を迎えて、ロ○様を裏切るのも、当然の結果だろうよ」
──てな感じでね」
「──むちゃくちゃ有り得るやんけ⁉」
「ねえ、僕が戦略上かつ戦術上、あなたを裏切っても、何の意味が無いことが、十分おわかりになったでしょ?」
「──はっ、重々承知いたしました!」
「……いやホント、そろそろマジで、裏切らせてもらいたいくらいなんですけど?」
「──それは困ります! これからは心を入れ替えて、主神の務めを果たしてまいりますので、どうかお見捨てにならずに、これからもよろしくお願いいたします!」
「……まったく、口先だけは殊勝なんだから。ホント、食えない神様だよ」
「えへへへへ、不真面目な主神と、真面目一徹の団長って、むしろ『割れ鍋に綴じ蓋』そのままに、名コンビや無いと違うか?」
「……おい、調子に乗るなよ?」
「──冗談であります! これからはガチで誠心誠意努力して、より良き主神として務めさせていただきます!」
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メリーさん太「……おい、今回の【突発短編】って、今期夏アニメの覇権作予想を飛び越して、まさかの来期秋アニメの話題じゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「ええ、そうですけど?」
メリーさん太「しかも、【後日談】、だと?」
ちょい悪令嬢「はい、それが何か?」
メリーさん太「──『それが何か?』、じゃ無いが⁉ まだ放映も開始していないアニメの【後日談】なんて、完全に『ネタバレ』じゃねえか⁉」
ちょい悪令嬢「ああ、そこのところは、大丈夫ですよ」
メリーさん太「何で⁉」
ちょい悪令嬢「来期秋アニメの、しかも【後日談】なんて、『ダン○ち』に興味が無い人には、何を言っているのかちんぷんかんぷんだろうし、『ダン○ち』に少しでも興味の有る方なら、既に原作のほうを読んでいるはずですからね。現時点で『ネタバレ』も何も無いのです」
メリーさん太「はあ? いやでも、『自分の主を裏切る』とかって、むちゃくちゃ重要な情報じゃ無いのか⁉」
ちょい悪令嬢「でもメリーさん自身、このヘデ○ンさんと言うキャラが、いかなる人物で、いかなる陣営に所属していて、何よりも主人公にとって『敵か味方か』を、ご存じなわけですか?」
メリーさん太「──そんなの、知るわけないだろ⁉」
ちょい悪令嬢「だったら、ヘデ○ンさんが裏切ろうが裏切らなかろうが、『ダン○ち』アニメ版第五章のストーリーがどうなるか、予想することなんて不可能なのでは?」
メリーさん太「あ」
ちょい悪令嬢「原作者の大○藤ノ先生の凄いところは、ここでヘデ○ンさんのキャラ設定について、事細かにご説明したところで、彼の行動は絶対に予測不可能なので、誰もが第五章のストーリー展開に、度肝を抜かれること間違いなしなところなのですよ」
メリーさん太「──そんなに凄いのかよ⁉ いつもながらにうちの作者って、『ダン○ち』全肯定だな!」
ちょい悪令嬢「それに、『ネタバレ』と言うのは、こう言うのを言うのですよ?
愛と豊穣の女神様「──迷える人間の少年よ、愛と豊穣の女神であるこの私が、あなたを絶大なる神の魅了の魔力で、私の愛の虜にしてあげましょう☆」
ハーレム王に俺はなる!「何言っているんだ、子猫《シ○》ちゃん。あんたが俺の女になるんだよ♫」
愛と豊穣の女神様「なっ⁉(──トゥンク♡)」
──とまあ、こんな感じですw」
メリーさん太「──ああ、そうか! 原作の【フレ○ヤ・ファミリア編】って、そう言う意味だったのか⁉」
ちょい悪令嬢「大○先生の後書きを読むと、『フレ○ヤ様の失○物語』のように思わされがちですが、騙されてはなりません。そもそも『ダン○ち』自体が、『ベ○君のハーレム興隆記』なのですからね☆」
メリーさん太「……つまり、『フレ○ヤ様がベ○君をモノにする』のは駄目だけど、『ベ○君がフレ○ヤ様(=他称「娘《シ○》」)をモノにする』のは、構わなかったんだ⁉」
ちょい悪令嬢「原作のほうで決着がつく前に、当【座談会】でも予言していたでは無いですか? フレ○ヤ様にとって、『勝ちはしないが、負けることも無い』唯一の方法は、『ベ○君のハーレム』に加入することだって」
メリーさん太「──それって⁉」
ちょい悪令嬢「そうなんですよ、『絶対的に負けが確定しているヒロインキャラ』に対する唯一の救済策とは、何のことは無い、もはや使い古されたネタである、『ハーレムエンド』以外に有り得ないのです☆」
メリーさん太「……なるほど、『愛と豊穣の女神』なんて言う、『恋愛面』において『圧倒的強者』が、ある意味屈辱的な『ハーレムエンド』なんか有るはずは無いと思わせておいての、文字通りの『予想外のちゃぶ台返し』を見せてくれたわけか?」
ちょい悪令嬢「『恋愛を司る女神様』なのだから、むしろ『ハーレムエンド』こそが、最も理想的だったりしてね☆」
メリーさん太「……ひょっとして、『恋愛の神様』だからこそ、『恋愛に疎い』とか言ったオチか?」
ちょい悪令嬢「うう〜ん、ちょっと方向性が違うんですけど、あまり言うとガチで『ネタバレ』になりますので、これ以上は慎みたいかと存じます」
メリーさん太「それじゃあ、『一般論』として、結局『負けヒロイン』にならないため──と言うか、ぶっちゃけ『ラブコメ創作論』として、『負けヒロイン』をつくらないためには、『ハーレムエンド』と言う、ありきたりかつ非現実的オチしか無いってことか?」
ちょい悪令嬢「ありきたりの何が悪いのです? 忘れたのですか、本作の作者は『カノジ○も彼女』の大ファンなのですよ?」
メリーさん太「──そういや、そうでした!」
ちょい悪令嬢「問題はですね、確かに非常識な存在である『ハーレム』を構築するに当たって、『納得性』が有るか否かなのです」
メリーさん太「『納得性』、とは?」
ちょい悪令嬢「『カノジ○も彼女』で言えば、登場人物が全員『お馬鹿』であり、いったんハーレムの一員になってしまえば、その現状を完全に受け容れてしまうことですわ♫」
メリーさん太「──身も蓋もない⁉」
ちょい悪令嬢「まあ、より真面目な理由としては、主人公の向井直○君が、エロ野郎でも独占欲が強いわけでもいい加減な性格をしているわけでも無く、むしろ何事に対しても真面目で、何よりも相手を思いやる気持ちが強いので、自分のことを惚れてくれた女性を、既に彼女持ちだからと言って切り捨てて悲しませてしまうくらいなら、たとえ非常識であってもハーレムをつくったほうがましだと思い切っている、ある意味『漢らしい』からなのですよ」
メリーさん太「それって、『漢らしい』の一言で、済ませる話なのか⁉ だったら『ダン○ち』のベ○君のほうは、どうなんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「ベ○君のほうは、もっと単純明快です。彼は各エピソードにおいて、必ずヒロインたちを、『救っている』のですよ☆」
メリーさん太「あ」
(※次回に続きます)