表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1845/2242

第1845話、わたくし、今期春アニメ私的覇権作レース、ラストスパートですの☆(その12)

「──四○宮長官、もうやめてください! これ以上やると、『怪○8号』──いえ、『日比野カ○カ』隊員が死んでしまいます! あなただって本当は、『彼』の怪獣としての力を、防衛隊で利用しようと考えているのでしょう⁉」




「……ふむ、さすがは亜白隊長、気づいていたか。──しかし、これは『けじめ』なんだ、今更やめるわけにはいかん!」


「『けじめ』? 『けじめ』って何です? 確かに彼は怪獣の身体となり、怪獣の力を得たかも知れませんが、その『心』はいまだ人間のままなのです! ──事実彼はこれまで、怪獣の力を使うことは有っても、それで人を傷つけたりすることは一切無かったのはもちろん、むしろ人助けのためだけに使ってきたのであり、あらゆる意味において、『けじめ』なんかをつける必要は無いではありませんか⁉」




「──有る! こやつはあろうことに、わしの大事な大事なキ○ルちゃんに、『色目』を使いおったのじゃ!」




「…………え」




「しかも信じられないことに、キ○ルちゃんのほうも『まんざらでも無い』って感じだし…………くそお! 男手一つで育ててきて、わざと厳しく当たって『ファザコン』を拗らせて、他の男なぞ見向きもせずに、パパだけに夢中になるように仕向けてきたと言うのに、鳶に油揚げをさらわれてしまうなんてッ⁉ 許さん! 許さんぞ! 日比野カ○カっ!」







「……わかりました、そういうことでしたらこの不肖亜白ミ○、全力で助太刀つかまつりますッ!」







「ヘ?…………………いやいやいや、何その、ものすっごい『殺気』は⁉」




「気のせいです」


「いや、気のせいじゃ無いよ⁉ 一応わしも武人の端くれなんだし、勘違いのはずは無いよ⁉ ──だ、駄目だよ、殺したりしたら? さっき君自身が言ったように、彼にはいろいろと『利用価値』が有るんだから!」


「ははは、殺したりはしませんよ、『わからせる』だけです」


「は、はい?」




「……世間ではとかく、『幼馴染みは負けヒロイン』などと申しておりますが、そんなことはありません! 人は幼馴染みと結ばれることこそが、最も幸福なのです! もちろん男なのだから、身近にいる他の若い女に目移りすることも有るでしょう。──だから、わからせてやるのです、彼に今再び、『幼馴染みの魅力』と言うものをッ!」




「──ひいッ、この防衛隊屈指の部隊長殿ってば、この前の『最高幹部会』(※本作第1831話参照)のことを根に持っていやがる⁉」




「それでは長官、『怪獣討伐』を実行いたしましょう!」


「──は、はいッ、くれぐれもお手柔らかにッ!」




 そして『怪○8号』こと日比野カ○カは、たった3分ほどで完全降服を宣言したのである。




 ──まさにこれこそが、ミ○とカ○カの、『絶対なる主従関係』が成立した瞬間であった。




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




メリーさん太「……何だ、これ?」




ちょい悪令嬢「いや、キ○ルさんてば、最終回の何話か前で、あんなに露骨にカ○カさんの助命嘆願なんかしたら、パパさんがむしろムキになってしまうじゃ無いですか? 一体何をやっているのやらwww」




メリーさん太「『何をやっているのやら』は、むしろこっちのセリフだよ⁉ 何でそれ程ファンでも何でも無いくせに、隙あらば『怪○8号』のことをいじろうとするの⁉」


ちょい悪令嬢「失礼な、ちゃんとファンですよ?……………………少なくとも、『星○テレパス』と同程度は」


メリーさん太「──それって、ほとんど『ファンでは無い』と言ってるも、同然なのでは?」


ちょい悪令嬢「何で『怪○8号』かと申しますと、実は今回は、前期春アニメの(気になっていた)全作品を見終えたので、そろそろ本作の作者の『私的覇権作』を発表しようかと思いまして☆」


メリーさん太「おっ、やっと決まったのか⁉ それで一体、どの作品なんだ?」







ちょい悪令嬢「──残念ながら、前期春アニメについては、本作の作者の個人的覇権作品は、『該当作無し』でした」







メリーさん太「──ちょっ⁉ 一番駄目な結果じゃ無いか⁉」




ちょい悪令嬢「まあまあ、そう慌てずに、最後までようくお聞きくださいな」


メリーさん太「……何だと?」




ちょい悪令嬢「確かに前期春アニメは、『私ナンバー1』と呼び得るものが有りませんでしたが、これは裏を返せば、『みんなナンバー1』であるのと、同じことであって──」




メリーさん太「──黙れ、この『アイ○ス専門剥ぎコラ師』悪役令嬢が⁉」




ちょい悪令嬢「『わかりにくいネタ』に対するツッコミ、ありがとうございますw ──つまりですね、確かに前期の覇権作を決めかねたのは、本命中の本命である『響け!ユーフ○ニアム』最終章が、最終話直前でポシャったためですが、他の作品がまったく駄目とは言えず、最後まで『覇権争い』を繰り広げた作品が、何と『3本』も有ったのですよ!」


メリーさん太「え、そうなの?」


ちょい悪令嬢「前期『覇権』ならぬ前期『ベスト3』としては、『夜のク○ゲは泳げない』と『わんだふるぷりき○あ!』と『怪異と乙○と神隠し』の3本を挙げたいかと存じます」


メリーさん太「『ベスト3』って、その中で序列はついていないのか?」


ちょい悪令嬢「いえそれが、どれも『甲乙つけ難し』と言った感じでしてね。──つうか、甲乙つけて『ベスト1』を決めることができるのなら、それが『覇権作』と言うことではありませんか?」


メリーさん太「な、なるほど」




ちょい悪令嬢「──とはいえ、『響け!ユーフ○ニアム』第3期についても、長年の功績を鑑み、更には今回こそが『シリーズ全体の最終章』でもあることも踏まえて、全シリーズ的に『殿堂入り』を果たしたことを、今回をもって『確定』いたす所存であります」




メリーさん太「……あれ? 『ユーフ○』の殿堂入りは、既に決まったことじゃ無かったのか?」


ちょい悪令嬢「まあ、『殿堂入り』の定義にもよりますが、やはり原則的に最終話までしっかりと確認して、シリーズ全作品を対象に審議すべきかと思われるのですよ」


メリーさん太「あの最終話でも、殿堂入り確定なのか?」




ちょい悪令嬢「今回の最終章については、最終話やその前の第12話ばかり取り沙汰されておりますが、全13話を全体的に見れば、作画面を中心に高いレベルで安定しており、そもそもこれまでのシリーズがずば抜けて高評価ですしね。最新シリーズに関しても『某重大事件』の影響を否定できないことも鑑み、『殿堂入り確定』は当然のことと言えましょう」




メリーさん太「……うんまあ、あえて否定する理由は無いわな」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、『ユーフ○』についてはこれまでとして、話は『ベスト3』作品へと移りたいと思いますが、この中で『ヨル○ラ』と『わん○り』については、既に詳細に考察しておりますので、ここでは省略させていただきます」


メリーさん太「となると、残るは『と○神』のみか…………そういや、『と○神』については、『VTuberに対して革命的な見解を示した』とか何とか言っていたよな?」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、この作品て『オカルト』を扱っているので、その見地に立つと、『対象が「偶像化」され、それに対して「信者」が「お布施」をする』と言ったムーブメントは、まさしく『VTuber』を神として信仰する『新興宗教』に他ならないって、おっしゃっていたのです☆」




メリーさん太「──まさしく、『言い得て妙』だな⁉」




ちょい悪令嬢「うちの作者なんて、VTuberのことをまったく相手にせずに、これまでほとんど言及したことさえ無かったのですが、『創作者』として失格でしたわね。VTuberを『新たなる神』──あるいは、『電子の妖精』と見なせば、いろいろな作品が創れようと言うものであり、本作の最大のモットーである、『食わず嫌い』はやはり厳禁ですわね」




メリーさん太「……へえ、いかにもレトロで、時代設定も定かで無いように見えて、ちゃんと現代の最新トピックを取り入れたりしていたんだ」




ちょい悪令嬢「──そうなんですよ! 『レトロ』かつ『時代設定のあいまいさ』こそが、この作品における『盛大なる伏線』だったのです!」




メリーさん太「──なっ⁉ いきなりどうした!」




ちょい悪令嬢「最終話を見て驚いたのですが、実は今回のアニメ版は、全体で一つの【各話エピソード】でしか無かったのです!」


メリーさん太「え、何言っているの? 全13話のうち、ちゃんと二、三話ごとにゲストヒロインを迎えて、別々のエピソードを展開していたじゃないか?」


ちょい悪令嬢「そう思うでしょう? でもそれはすべて、『ブラフ』のようなものでしか無かったのです!」


メリーさん太「ぶ、『ブラフ』、って?」




ちょい悪令嬢「実は『と○神』は、全12話を使って、本当はレギュラーでもレ○君の妹でも無い、記憶の一部を失っている単なる『ゲストヒロイン』のオ○ちゃんが、『自分の時代』へと戻っていく物語だったのです!」




メリーさん太「──はあああああああああ⁉ あのオ○ちゃんが、『ゲストヒロイン』でしか無かっただとお? しかも、自分の『時代』って、何のことだ⁉」


ちょい悪令嬢「あまり言うとネタバレになりますが、ある意味『シ○タゲ』の、『店長』さんと『バイト戦士』さんとの関係みたいなものなのです」


メリーさん太「──あっ、それって、うちの作者の『大好物』だ!」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ、しかも『レトロ風味のオカルト系』と来た日には、作者の好みの『ど真ん中』ですしね。最終話一つで、一気に『ベスト3』の仲間入りですわ♡」


メリーさん太「……『ユーフ○』とは、まさしく逆のパターンだな」




ちょい悪令嬢「何せ、『雰囲気抜群のノスタルジックホラー』が、最後の最後に『SF的大どんでん返し』を見せてくださったのですからね。これは評価せざるを得ないでしょう☆」




メリーさん太「ホントに、うちの作者の『趣味』だけで選んでいるんだな?」


ちょい悪令嬢「これはあくまでも、『私的』覇権作の選考ですからね♫」


メリーさん太「そういや、そうだったな」




ちょい悪令嬢「──そう言うわけで、本作における『春アニメ覇権レース』も、今回で終了となりますが、読者の皆様におかれましては、『あなただけの覇権作品』は見つかりましたでしょうか?(※いかにも無難なまとめ方w)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ