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第1837話、わたくし、今期春アニメ私的覇権作レース、ラストスパートですの☆(その8)

「──カ○デちゃん、どうしてオーディションで手を抜こうとしたの⁉ 夏○先輩カンカンよ!」




「……実は昔、同じようなことが有ったのですよ。今回のように祖父や父親の七光りだけで仕事がとれている、勘違い野郎の脚本家が、よせば良いのに原作改悪をしでかして、本来脇役だった私が主役の子を差し置いて、大会メンバーに選ばれたのです」




「え、あいつ前にも、そんなことやってたの⁉」




「当然最初は遠慮したのですが、『ラブラ○バー』とか言うそいつの信者たちがネット中で絶賛するし、挙げ句の果てにはアニメ制作会社や出版社から無茶ブリされたのか、原作者様までも『原作は原作、アニメはアニメなのだから、それぞれ別々の展開でも良く、それぞれのファンがそれなりに楽しんでくださると嬉しいです♡』と、ミエミエの『火消し』の言い訳で励ましてくださったので、つい承諾して大会で演奏してみたところ、




 当然のごとく、その作品は爆死してしまったのです!




 そうしたら、それまでクソ改変脚本を絶賛していたネット民どもも、あっさりと手のひらを返して、『……どうせ爆死するのなら、原作のままのほうが良かったよね?』などと言い出す始末。


 原作者様は原作者様で、出版社もろとも、『──さあ、次は『花は咲く、修○の如く』のアニメ化だ! 爆死したクソ改悪アニメのことなんてすっぱりと忘れて、切り換えていこう! ファンの皆様もよろしくお願いします! 今度は原作改変なんて有りませんのでw』などと宣われたりして。


 その結果、なぜだか何の権限も無く、ただ命じられるままに演じただけの私が、『最大の戦犯』扱いされて、ネット中で非難囂々となってしまったのですッ!」




「え、悪いのは改変を主導した、クソ五流脚本家じゃないの?」




「あいつはそもそも親の七光りで脚本家をやっているんだから、業界に絶大なるコネが有って、実力とか実績とかはまったく関係無く、次から次に仕事が舞い込むことになっていて、一度や二度や百度や千度の失敗なんて、何のダメージにもならないんですよ」




「だからあいつ、作品そのものの歴史をガン無視して、すべての原作ファンが見捨ててしまうような『大改悪』のシナリオを、これまで数々の作品でしでかしてきたくせに、自分だけ無傷で済んでいるのか? ──何が『ヒット作請負人』だ、むしろ『原作クラッシャー』じゃんか⁉」




「だから、『この作品』も最終章に至ってまで、むやみやたらと『実力主義』ばかり強調せずに、ちゃんと全編のテーマに沿って、『予定調和』の展開をなぞっていけば、それでいいのですよ」




「──あ、はい、私もクソ五流脚本家に乗せられて、危うく『主人公』としての道を踏み外すところでしたッ! 以降は心から反省して、原作通りに行動することを誓いますッ!」




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




ちょい悪令嬢「──さて、今回は『嫌なこと』はいったん脇に置いて忘れたことにして、今期春アニメにおいて、既に最終話を迎えた作品についての、考証を再開いたしましょう!」




メリーさん太「え、『嫌なこと』、って? それに、さっきの【突発短編】て……」




ちょい悪令嬢「……おい、『いったん脇に置いて』って、言っているだろ? 同じことを何度も言わせるな!」


メリーさん太「──あっ、はいッ! どうもすみませんでしたッ!」




ちょい悪令嬢「と言うわけで、以前お約束していた通り、本作の作者の私的覇権候補作に挙げていた、『アスト○ノオト』と『変人のサラダボ○ル』の最終話を、ようやく実際に視聴いたしましたよ!」




メリーさん太「おっ、やっとかよ⁉ ──それで、どうだった? 例の五流脚本家に改悪された某作品に代わって、覇権をとれそうか⁉」




ちょい悪令嬢「……うう〜ん、個人的には十分面白く満足したのですが、『今期覇権』と言うには、イマイチインパクトが足りませんかねえ」


メリーさん太「あー、やっぱりそうかあ……」




ちょい悪令嬢「『アスト○ノオト』は、制作スタッフさんの事前の煽りが何だったのかと思うほどの、『予定調和』そのまんまの幕切れでしたね。それに対して『変人のサラダボ○ル』は、まるで続編があるような(w)、まったく収拾がつかないハチャメチャっぷりでしたが、実はこれも『平○読原作』では良く有ることなので、ある意味こちらも『予定調和』だったりしてwww」




メリーさん太「『予定調和』、結構じゃないか? 『予定調和』が駄目だと言うのなら、今回の『ユーフ○』の大改変も認めるべきなのでは?」


ちょい悪令嬢「──だ・か・ら、その話はするなと、言っているだろうが⁉」


メリーさん太「ひいッ⁉」




ちょい悪令嬢「……まあ、マジレスすると、本作の作者が推奨しているのは、『終盤の大どんでん返し』であり、『原作の改変』とは異なるのですよ。基本的に原作の流れのままでも、大どんでん返しは十分可能ですからね。それに『原作改変』が絶対に駄目とは申しませんが、やるならやるで、そこに改変の必要性と制作者の主義主張が無いと話にならず、単なるSNS等のバズり狙いでは言語道断なのです」




メリーさん太「……ああ、確かに最近は、何よりも肝心なはずの内容よりも、ネットでのバズり優先の作品が、異様に目につくよな」


ちょい悪令嬢「確かに、まず注目してもらわなければ、何も始まらないのはわかりますが、そのために完全に原作の展開を無視して、『逆張り』そのままのことをしでかすのは、『プロのクリエーター失格』だと思うのですよ」


メリーさん太「なるほど、本作の作者の『奇をてらった作品好き』には、一応一本筋が通っているわけか?」




ちょい悪令嬢「いや、原作を改変していいのなら、『ユーフ○』アニメ版最終章については、いくらでも面白くできますよ? だってうちの作者はクリエーターとしては、どこかの五流脚本家よりも、遙かに『格上』ですからねw




 例えば、黒江真○嬢が、ユーフォニアムのソリを頑なに固辞し続けるとともに、季節はとっくに夏真っ盛りになったと言うのに、なぜかいつまでも漆黒の冬用のセーラー服を着続けているので、久○子が屋上で一人ユーフォの練習をしていた真○に対して、なぜかと聞いたところ、




 前の学校で、やはりユーフォのレギュラーを争っていた親友が、真○のほうが選ばれたことを悲観して、屋上から飛び降りて()()()()()()()()ことを告白するのですよ!」




メリーさん太「──ッ⁉」




ちょい悪令嬢「そもそも学校の制服には、『喪服』の意味も有るのですからね。──実は真○は、親友の自殺を機に学校を変えながらも、喪に服す意味で、ずっと前の学校の制服を着続けてきたのです!」




メリーさん太「なっ⁉」




ちょい悪令嬢「それで、久○子に向かって言うのですよ、


『……それでもあなたは、私にオーディションで本気になって、ソリを吹けと言うの?』


『別に、部活ごときに、そんなに本気にならなくてもいいじゃ無い?』


『それともあなたは、そんなにも、部活に命を懸けているわけなの?』


『だったら、今ここで、私が屋上から飛び降りて見せましょうか?』


『そうしたら、私はもう誰かを悲しませてまで、大会に出ないで済むし、あなたも正々堂々と「実力」で、ソリの座を手に入れることができるしね』──と」




メリーさん太「──真の超強豪校で、ガチのレギュラー争いを勝ち抜いてきた者の言葉は、重過ぎる! 確かに真○がいた学校だったら、『自殺者』が出ていても、そんなにおかしくは無いよな? もしそうならば、彼女にとって北○治の『実力主義』なんて、お遊びに過ぎないのでは⁉」




ちょい悪令嬢「いや『お遊び』なのは、例の五流脚本家のシナリオですよ。なにをレギュラー争いに負けた親友が『退部』したくらいで、『俺様は原作にも無かった黒江真○の哀しい過去を描いてみせたぞ☆』とか得意がっているんだよ? 超強豪校で、レギュラー争いで負けた部員が退部するなんて、日常茶飯事に過ぎず、何のインパクトも無いんだよ?」




メリーさん太「特に三年生なんか、それ以上部にいても『生き恥』をさらすだけで、何の意味も無く、一日も早く退部して受験勉強に打ち込んだほうがマシだからな」


ちょい悪令嬢「実際『ユーフ○』でも、久○子の幼馴染みの斎○葵が、大会前に受験勉強を理由に退部していますからね。もしかしてあの五流、その事実イベント自体を忘れているのかよ? 仕事を受け過ぎてまともなシナリオが書けないのなら、仕事を減らせよ★」




メリーさん太「……そもそもうちの作者は『同人漫画家』時代から、『シリアスな鬼畜百合』作品を得意にしていたんだから、『なんちゃって百合』でお茶を濁すしか能のない五流アニメ脚本家ごときでは、太刀打ちできるはずがないよな」




ちょい悪令嬢「その点未完作品とはいえ、かつての親友が自殺したことを『心の十字架』にして葛藤し続ける少女を描いた、『ワンダーエッグ・プライ○リティ』のほうが、遙かにマシでしたわね。──おっと、超実力派敏腕TV脚本家と、親の七光りに過ぎない五流アニメ脚本家とを比べては、酷と言うものでしたわねwww」







(※次回に続きます)

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