表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1815/2228

第1815話、【ユーフォ】わたくし、久○子ちゃんと真○ちゃんは理想的な名コンビだと思いますの【後編】

ちょい悪令嬢「──ほら、久○子ちゃんてば前に、タ○先生に面と向かって言ったじゃん? 『チューバパートにおいて、実力のあるさ○きちゃんを外して、す○めちゃんを入れたのはおかしい』って。その時先生は『す○めちゃんには苦手なパートは吹かさないでおいて、得意なところだけ吹かせるので構わない』とか、ちょっと苦しい言い訳をして乗り切ったけど、実際にそれを(本番の府大会で)やってみると、チューバパート全体の『層の薄さ』が如実にあからさまになってしまい、今回のオーディションにおいては、チューバの人数を増やすことにしたのでは無いでしょうか?」




メリーさん太「ああっ、つまりチューバを増やすことで、ユーフォパートが割を食って人数を減らされたのは、久○子ちゃん自身のクレームが原因だったってことか⁉」




ちょい悪令嬢「しかもこれは、まさしく久○子ちゃんに対するタ○先生の、『信頼の証し』でもあるのです!」


メリーさん太「……どうしてだよ?」




ちょい悪令嬢「つまり、今の久○子ちゃんと真○ちゃんの実力なら、二人だけでもユーフォパートをしっかりと支えられると、判断されたわけなのですよ♫」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「更には実はこれって、久○子ちゃんがソリを外されたこと自体も、同様なのかも知れないのです」


メリーさん太「……何だと?」




ちょい悪令嬢「これまでは、ソリ以外にもユーフォは二人いたので余裕でしたが、これからは一人でソリ以外のパートを『支え』なくてはならず、下手したらソリ以上の『重責』とも言えるので、タ○先生としては、実力は折り紙付きだけど新参者でいろいろと未知数である真○ちゃんよりも、全幅の信頼を寄せている久○子ちゃんこそに、『ユーフォの要』としての役割を任せたのでは無いでしょうか?」




メリーさん太「──なるほど! ロックバンドで言えば、派手なメロディパートのギターやキーボードでは無く、演奏全体を支えるリズムパートの、ドラムやベースみたいなものか⁉」


ちょい悪令嬢「実はロックバンドにおいては、ドラムやベースのほうが重要だったりしますからね☆」




メリーさん太「……まあ確かに、今回のオーディションが、『タ○先生の久○子ちゃんへの信頼の証し』って言うのは、実際に有り得るかもな」




ちょい悪令嬢「もううちの作者が脚本を書いたほうがマシ──まで有るかもね♡」




メリーさん太「出たよ、毎度お馴染みの、『身の程知らずの自画自賛』が⁉ まだ読んでいない原作に、同じようなことが書かれていたら、どうするつもりなんだ?」




ちょい悪令嬢「──そういや、そうでしたッ! もしも今回の内容が、本当に原作そのまんまだったら、赤恥アカッパチもいいとこだぞ⁉」




メリーさん太「それでは、来週の『ユーフ○』アニメ版の放映をお楽しみにぃ〜♫」




ちょい悪令嬢「……マジでタ○先生が開口一番、『すべてはあなたを信頼しているからですよ』とか言い出したりしてな☆」













ちょい悪令嬢「……ところで、今更になって気がついたのですが、もしもこの予想が当たっていたら、まさしく『前言撤回』で、全国大会直前の三回目のオーディションをやる意義ができて、そこで久○子ちゃんがソリに選ばれたとしても、別にストーリー上の御都合主義なんかでは無く、しっかりと正当性が付与されるとは思われません?」




メリーさん太「──何ソノ、いきなり露骨な『手のひら返し』は⁉」




ちょい悪令嬢「何だか本作の作者の『当てずっぽう』が、真実味を帯びてきましたね」


メリーさん太「だからどういうことなんだよ、説明しろよ⁉」




ちょい悪令嬢「つまりタ○先生は、部長で実力者である久○子ちゃんに対して、『ソリ』では無く、あえて(同じユーフォ奏者である真○ちゃんを始めとして)他の演奏者たちの『下支え』役を担ってもらったわけで、もしも久○子ちゃんが先生の意図をしっかりと汲み取り、『ソリ』を降ろされたことに失望して投げやりになったりせずに、自分に与えられた役目をきっちりとこなして、結果的に全国大会出場を実現したのなら、(少なくともタ○先生の評価としては)『最大の功労者』と言うことになり、最後のオーディションで大ポカをしない限りは、たとえ『ソリ』に選ばれても、(真○ちゃんすら含めて)部内の誰からも文句が出ることも無く、晴れの舞台で念願の麗○ちゃんとのデュエットを実現して、ハッピーエンドのフィナーレを迎えると言った寸法なのですよ」




メリーさん太「おおっ、確かに別に『ソリ』で無くても──いやむしろ、『縁の下の力持ち』だからこそ、全国大会出場の『最大の功労者』になれると言うのは、十分に頷けるな⁉」


ちょい悪令嬢「そうでしょう、そうでしょう」


メリーさん太「……でも、わざわざ『関西大会通過メンバー』を変えることによる、(全体的バランスに及ぼし得る)『悪影響』についてはどうなんだ?」


ちょい悪令嬢「それについては原作派の方が前々からおっしゃっておりますが、他のパートはともかくユーフォパートにおいては、久○子ちゃんと真○ちゃんの実力は甲乙付け難く、どちらが『ソリ』をやろうが『下支え』をやろうが、大した差は無く、『関西大会』と『全国大会』とで、役割を反対にしても、それ程問題は無いものと、タ○先生は思われたのでは無いでしょうか?」


メリーさん太「だったら両方共久○子ちゃんに『ソリ』を、真○ちゃんには『下支え』をしてもらったほうが、良かったんじゃないのか?」




ちょい悪令嬢「──その場合、下手したら関西大会突破に失敗したかも知れないし、全国で『金』を獲り有終の美を飾る可能性は、限りなく低くなったことでしょう★」




メリーさん太「──なっ⁉ どうしてそんなことが断定できるんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「ぶっちゃけ、最も重要なトランペットとユーフォの『ソリ』演奏者を、最初の京都府大会のままにしておいたら、『何の進歩』も無いではありませんか?」




メリーさん太「そ、そりゃあ、いくら合宿をしたからと言って、ほんの数週間で劇的な成長なんて望めないかも知れないけど、もはや北○治吹奏楽部は『全国レベル』であるのは間違い無いだろ⁉」


ちょい悪令嬢「たとえ『全国レベル』であっても、必ずしも『全国大会』に出場できるとは限りませんよ。──しかし、今年の北○治には『切り札』が有るのです! それをここで切らずして、どうするのですか?」


メリーさん太「……それって、真○ちゃんのことか? でもあんたはさっき、彼女と久○子ちゃんの実力は伯仲していて、どちらがソリに選ばれてもそれ程違いは無いって言ったばかりじゃ無いか⁉」


ちょい悪令嬢「それはあくまでも『総合力』での話で、全国大会常連校においてレギュラーの座を勝ち取り続けてきた彼女には、久○子ちゃんには無い、『大舞台における勝負強さ』とか、『本番にビビらないクソ度胸』なんかが、有るものと思われますからね」


メリーさん太「た、確かに……」


ちょい悪令嬢「一方、関西大会に向けて久○子ちゃんがやるべきことは、何よりもタ○先生の意図をしっかりと汲み取りその信頼に応える形で、真○ちゃんのことを全力で支え、レギュラーメンバー全員をしっかりとまとめ上げることなのです!」


メリーさん太「……なるほど、あくまでも関西大会においては、久○子ちゃんはユーフォ奏者と言うよりも、部長として全力を尽くさせるわけか」


ちょい悪令嬢「違います! それではまるで、(か○でちゃんの言うように)久○子ちゃんばかりに『貧乏くじ』を引かせているようですが、実質的にはまったく違うのです!」


メリーさん太「……『実質的に』、ってどう言う意味だよ?」




ちょい悪令嬢「何度も何度も申しているでしょう、久○子ちゃんと真○ちゃんは、総合的には『同格』だと。──つまりこれって、『久○子ちゃんが二人いる』も同然なのですよ!」




メリーさん太「──それって、まさか⁉」







ちょい悪令嬢「そうなんですよ、先ほどメリーさんがおっしゃったように、本来なら久○子ちゃんは、『部長である自分』と『ユーフォ奏者である自分』との、どちらかを犠牲にしなければならなかったところ、『黒江真○』と言うもう一人の『黄前久○子』が現れたために、『部長職』と『ユーフォ奏者』とを両立させることが可能となったのですよ!」







メリーさん太「何ソレ⁉ 久○子ちゃん自身にとってはもちろん、北○治吹奏楽部全体にとっても、『最も理想的な状態』じゃんか⁉」







ちょい悪令嬢「おそらくこのことを現時点でわかっているのは、タ○先生だけなんでしょうね。さすがは顧問、部員たちの状況を常に、大局的に把握することが可能なのでしょう。後は久○子ちゃんが、先生の意図を誤解無く受け取って、関西大会においては『部長』として、全国大会においては『ユーフォ奏者』として、持てる力を余すところ無く発揮できれば、すべてがハッピーエンドで終わるって寸法ですよ」







メリーさん太「……驚いた、現在すべてのアニメ視聴者が、久○子ちゃんと真○ちゃんの関係を、『けして相容れない対立関係』と捉えている中で、実は『同一人物の二つの人格の具象化』であることを見抜くなんて、本作の作者こそ、アニメの現場で脚本家でもやったほうがいいんじゃ無いのか?」




ちょい悪令嬢「この、『同一人物の二つの人格の具象化』って、結構昔から有るパターンかと思いますけど?」


メリーさん太「でも、現在のアニメ版の久○子ちゃんと真○ちゃんの関係を見て、それを連想できるやつなんて、ほとんどいないだろう?」




ちょい悪令嬢「まあ、毎度お馴染みの『自画自賛』はともかくとして、この『考証』が当たっているか否かは、それ程重要では無く、現在のアニメ版のギスギス展開をそのまま額面通り受け取るよりも、こういった裏事情が有るんじゃ無いかと『深読み』するほうが、精神衛生上非常に好ましいかと存じますわ♡」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ