第十八話、わたくし、『ちょい悪令嬢』になりましたの。【びーえる編反省会】（その１）
メイ道「──あれ？ 今日はもう、お昼に更新したんじゃなかったですか？」
ちょい悪令嬢「お昼のは、実質上は昨日の更新分ですので、これはその補填分ですの」
メイ道「……はあ、確かに、今回の【びーえる編】には、少々補足説明が必要かと思われますしね」
ですの〜と「もちろん、そういった意味合いもございますわ」
メイ道「ちょっ、途中でＨＮを変えないでくださいよ、お嬢様⁉」
ちょい悪令嬢「チッ、発言するたびに変えていって、この誌上チャットの参加者や読者の皆様を混乱させようと思ったのに…………。あ、それなら『お嬢様』とか呼んで、相手を特定させるような行為も、ネチケット違反ですわよ？」
メイ道「わかりました、『ちょい悪令嬢』さん」
かませ犬「……ＨＮと言えば、おいっ！」
ちょい悪令嬢「何ですの、かませ犬さん」
メイ道「何でしょう、かませ犬さん」
かませ犬「──人のことを、かませ犬かませ犬言うなよ⁉」
ちょい悪令嬢「だって、あなたのＨＮが、かませ犬ですし……」
かませ犬「だから何で、俺のＨＮが、かませ犬なんだよ⁉」
メイ道「……いや、それは」
ちょい悪令嬢「私たちの口からは……ねえ？」
かませ犬「何でいかにも言いにくそうに、口ごもるの⁉ 俺って、客観的に見ても、かませだったの⁉」
ちょい悪令嬢「もう面倒ですので、王子たちは上から順に、『ファースト』、『セカンド』、『サード』とかにしませんこと？」
メイ道「え、でも、そうしたら、王女様たちのほうは」
真王子様「──呼んだかい？」
ジミー「呼んだあ？」
妹プリンセス「お呼びですの？」
かませ犬「──待て待て待て待て待て待て待てい！！！」
真王子様「何だい、ファースト」
ジミー「私たちの代わりに死ぬの？ ファースト」
妹プリンセス「笑えばいいと思いますわ、ファースト」
かませ犬「やかましい、誰がアヤ○ミタイプの初期ロットだ⁉」
ちょい悪令嬢「……あの言い方って、もしかして庵○監督って、『蒼穹のカ○マ』のファンなのかしら？」
メイ道「いや、逆はあっても、それはないんじゃないですかあ？」
かませ犬「おまえたちも、黙っていろ！ ──おいっ、ええと、『ファースト・プリンセス』！」
真王子様「……何かますます、『エ○ァ』みたいになってきたな」
妹プリンセス「第一、『ファースト・プリンセス』じゃ、誰だかバレバレですしね」
かませ犬「だから、そんなふうにいちいち人の揚げ足を取っていたら、いつまでたっても話が進まないだろうが⁉ それよりも何なんだ、おまえらのＨＮは⁉」
ジミー「何って、何か問題でも？」
かませ犬「問題大ありだよ！ ──まず、ファースト・プリンセス！」
真王子様「……さっきから君って、ずっと怒鳴りっぱなしだけど、チャットって基本的に、文字入力でやるんじゃなかったっけ？」
かませ犬「──えっ、うぅ、あ？」
ちょい悪令嬢「そんなにうろたえなくても、大丈夫ですわ、現在は『ボイスチャット』なんかも、ございますし」
かませ犬「だったら、今の『くだり』は、何だったんだよ⁉」
真王子様「いいから、話を進めようじゃないか。このままでは、露骨な行数稼ぎとも取られかねないぞ？」
かませ犬「お、俺が、悪いのかよ⁉」
真王子様「それで、ボクのＨＮが、何だって言うんだい？」
かませ犬「流された⁉ ──ええい、もういい！ とにかくおまえのその、『真王子様』ってＨＮは、何なんだ？ 少しは俺の立場を考えてくれよ⁉」
真王子様「でも、ボクほど、『王子』を名乗るにふさわしい者なぞ、他にいないだろう？」
かませ犬「いるよ！ この国に、少なくとも、三名ほど！」
真王子様「……まったく。いいかい、『王子』というものはね、持って生まれた血筋とかで決まるものではないんだ。むしろその人間自身の、『魂の在り方』こそが、王子であるかどうかを決めるんだよ？」
かませ犬「──やめて！ そんな、まさしく『王子様』にふさわしい、男前のマジレスで、俺を追い込まないで！ だったら、俺の魂の在り方って、『かませ犬』なの⁉」
真王子様「………………………………………………………………………………」
かませ犬「いやああああああああっ！ ボイスチャット中に、無言になるのは、やめてえええっ！」
ジミー「どうどう、それで、『ファースト・プリンス』さん。『真王子様』さんはともかくとして、私のＨＮは、何が問題なわけなのよ」
かませ犬「いや、何が問題って、おまえ、『第二王女』のくせに、『ジミー』はまずいだろ？ ……その、いろいろと、他人様の作品的に」
ジミー「ああ、『ＴＳ転生悪役令嬢』ならぬ、『男の娘悪役令嬢』作品絡みの話ね」
かませ犬「おいっ、人がせっかくぼかしているのに、何してくれるんだよ⁉ それでなくてもおまえは、今回の【びーえる編】では、まんま『第二王子』になっていたんだし」
ジミー「……ええー、やっぱりあれって、『びーえる世界における私』ってことになるわけえ？ なんか嫌だなあ」
かませ犬「……ああ、その気持ちはわかるよ。あのドＳ眼鏡、ほんと、すごかったよな」
ちょい悪令嬢「あれはあれで、需要がありそうですけどね」
メイ道「何でも作者自身、最初は『ゲー○ーズ！』の主人公の『雨○景太』をイメージしていたのですけど、終わってみたらなぜか、弟のほうの『○野光正』になっていたという」
ちょい悪令嬢「ああ！」
ジミー「まさに、そんな感じよね」
かませ犬「……ええと、やっぱり【びーえる編】の各キャラクターたちは、俺たちにとっての、『もう一人の自分』と見なすべきなのか？」
ちょい悪令嬢「おお、ここに来てようやく、【びーえる編】の内容に触れた話題になりましたわね」
メイ道「う〜ん、作者自身も最初はそのつもりだったんでしょうけど、実際に創ってみたところ、【びーえる編】自体がもう、本編とは別物みたいになってしまいましたからねえ」
ちょい悪令嬢「もはや完全に、シリアス一色でしたものね」
真王子様「だったらもう、各キャラもひっくるめて、まったく別の作品と思ってもいいんじゃないのかい？」
ちょい悪令嬢「特に、ルイーズ姫とかね♡」
ジミー「ああっ、ルイーズ姫は、確かに良かったよね！ …………私の『鬼畜眼鏡くん』とは違って」
真王子様「どうせならこっちの本編も、これからは彼女に登場してもらうのは、どうだろう？」
ちょい悪令嬢「いいですわね！」
メイ道「賛成！」
ジミー「賛成！」
妹プリンセス「賛成！」
治五郎「賛成！」
正太郎「賛成！」
ドクトル「賛成！」
しゃいあん「賛成！」
のびドラ「賛成！」
女王様「賛成！」
女神様「賛成！」
かませ犬「──おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいっ！ てめえら、そりゃないだろうが⁉ それに、何かいきなり、参加者が増えてないか？」
ちょい悪令嬢「彼ら彼女らの紹介については、次回に持ち越しとして、今回は、ルイーズ姫の、本編正式登場の決定をもって、お開きといたしましょう」
かませ犬「……………え、それって、本気だったの？ だったら、この俺はどうなるんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「あなたはこれからは、ルイーズ姫に何か不都合があった時にのみ登場することができる、補欠要員『ル○ージ』として、生きていっていただきます」
かませ犬「──『マリ○ラ』かよ⁉」
