第1640話、わたくし、実は東京よりもド田舎のほうが、快適な『映画ライフ』を送れると断言しますの☆【前編】
ちょい悪令嬢「──何と、『スパイフ○ミリー』のヨ○さんて、『進○の巨人』で言うところの、『ア○カーマン』だったんですねえ。あの破格の身体能力と、標的を殺すのに微塵も躊躇が無いのも、生まれながらの『殺人マシーン』であるからだったのですね☆」
メリーさん太「…………は?」
ちょい悪令嬢「アンチどもは、ヨ○さんが『プロの暗殺者』で、任務遂行のためには『殺人』を厭わないことに、非難囂々ですが、同じア○カーマンだったミ○サちゃんやリヴ○イ兵長さんが、巨人たちを無慈悲に殺し回っていたことに、まったく文句付けなくても、いいんですかあ? 巨人たちだって元は、ミ○サちゃんたちと同じ『ユ○ルの民』だったんですよお? そもそも、共産主義国家東ドイツ(実のところは『キタ』)の国家エージェントであるヨ○さんが、国家や人民に仇なす『不穏分子』を排除して、何が悪いって言うんですかあああ★★★」
メリーさん太「──ちょっと! 冒頭いきなり、何をわけをわからないことを言い出して、勝手にエキサイトしているんだ⁉ ヨ○さんが『ア○カーマン』って、一体どう言うことなんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「実はついに『スパイフ○ミリー』劇場版の、本格的予告映像の第一弾が公開されたのですよ!」
メリーさん太「え、そうなの? そういや全国一斉封切り日の12月22日が、もう目前に迫っていたんだっけ」
ちょい悪令嬢「とにかく作画とアクションがすごいと言うことで、期待して見たところ、冒頭のキャラや舞台背景の紹介パートは、ほぼTVレベルで今一つぱっとせず、失望していたところ──」
メリーさん太「『ところ』?」
ちょい悪令嬢「お待ちかねの戦闘シーン──文字通りの『スパイアクション』シーンに突入するや、ガンガン動き回るわ、スリリングで大迫力だわ、キャラデザは秀逸だわで、むちゃくちゃ期待大なのですよ!」
メリーさん太「おお、そいつは良かったな⁉」
ちょい悪令嬢「中でも大注目はヨ○さんで、TV版より増して『リミッターを解除』して、まさしく『八面六臂』の大活躍をご披露してくれるようなのです!」
メリーさん太「『リミッター解除』って、おいおい大丈夫なのかよ? ア○ニャちゃんはともかく、ロ○ドさんに『身バレ』してしまってはマズいのでは?」
ちょい悪令嬢「どうやら今回は、劇場版にふさわしく、軍部の一部が暴走だか何だかをして、ガチの『戦争』シーンてんこ盛りで、しかも【番外編】と言うことで、制作スタッフ自体が『リミッターを解除』していると思われるんですよw」
メリーさん太「……そんな異常なる状況下で、しかも『ファミリーの危機』ともなると、四の五の言っている場合でも無いか」
ちょい悪令嬢「そしてまさにその、『リミッター解除』のトリガーとなるのが、ア○ニャちゃんの、『──はは、そいつら、ワルモノ!』と言う一言だったりするのです★」
メリーさん太「そ、それって⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、『進○の巨人』において、ミ○サちゃんが『ア○カーマン』として目覚める切っ掛けとなった、エ○ン君の『戦えッ!』そのものなんですよ!」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「いやあ、まさかヨ○さんが『ア○カーマン』で、ア○ニャちゃんがエ○ン君並みの『ア○カーマン遣い(w)』だったとは、驚きですわ♫」
メリーさん太「いやいやいや、確かにヨ○さんの身体能力は、化物揃いの『スパイフ○ミリー』の中でも、ずば抜けているけど、いくら何でも『ア○カーマン』は無いだろう⁉」
ちょい悪令嬢「予告編のほんの短い映像の中で、それこそミ○サちゃんやリヴ○イ兵長さんばりの、『二刀流回転斬り』をご披露なさっていたのですよ。──しかも、『立体機動装置』無しで☆」
メリーさん太「『ワイヤーアクション(ガチ)』を、ワイヤー無しで、やっていただとお⁉」
ちょい悪令嬢「それにようく考えてみれば、『スパイフ○ミリー』の制作会社の『W○T』様って、第三期まで『進○の巨人』のアニメ版を制作していたところなので、『立体機動シーン』なんて、お手の物じゃん?」
メリーさん太「あ」
ちょい悪令嬢「……ッたく、『W○T』様ってば、また悪い癖を出して。確かに『立体機動』をアニメとして成功させたのは『W○T』様だけど、それをしつこく自社の別の作品でアピールしたために、『終わりのセ○フ』も『甲鉄城のカバ○リ』も失敗してしまったんだろうが?」
メリーさん太「──うおいっ、別に『終わりのセ○フ』も『甲鉄城のカバ○リ』も、失敗はしていないだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「でも、『アクション作画』に関しては『ピカイチ』であることは、間違いないですよね?」
メリーさん太「……劇場版において、かつての『進○の巨人』の制作スタッフが、ついに『リミッターを解除』するわけか、確かにむちゃくちゃ『期待大』だな?」
ちょい悪令嬢「これはもう、最新設備の映画館に行かなくてはなりませんね! 何と言っても、最新の音響効果が有ってこそ、大画面のアクションシーンも生きると言うものです!」
メリーさん太「……ああ、そういえば、そうだったな」
ちょい悪令嬢「──ええっ、どうしてそこでいきなり、哀しげな表情に一変して、こっちをいかにも不憫なやつのを見るような目で見るのですか⁉」
メリーさん太「うんうん、身分不相応の田舎者が、儚い夢を見ているわけだ」
ちょい悪令嬢「はあ⁉」
メリーさん太「よしよし、今日は思う存分、田舎暮らしの悲哀をぶちまけるがいい!」
ちょい悪令嬢「──さっきから一体、何を言っているのですか⁉ 何で私、『田舎者』扱いをされているのです⁉」
メリーさん太「ああ、『田舎者』と言っているのはあんたでは無く、本作の作者のことだよ」
ちょい悪令嬢「……確かにうちの作者は、現在『日本の秘境』とも呼び得るド田舎で、実家の父親の介護をしていますが、そのことがこの話題と、一体何の関係が?」
メリーさん太「……だからさあ、映画館の一つも無い、寂れきった僻地において、最新の話題作を最新の設備で観賞するなんて、まさしく『田舎者の見果てぬ夢』じゃ無いか? もはや涙無しに聞いてられないよッ!」
ちょい悪令嬢「……あれ、言っておりませんでしたっけ? この夏に隣町に巨大ショッピングモールがオープンして、そこには何と最新のシネコンも併設されているって」
メリーさん太「えっ?」
ちょい悪令嬢「ちなみに、現在世界中で大ヒットを飛ばしている、『ゴ○ラ マイナスワン』も上映されているのですが、【通常】版と【D○LBY ATM○S】版と【IM○X】版とが、選び放題となっています」
メリーさん太「ええっ?」
ちょい悪令嬢「しかも、客席のほうも、平日であれば空きが十分有って、予約なぞせずに気軽に立ち寄って観賞できるようです」
メリーさん太「えええっ?」
ちょい悪令嬢「……どうだ、金も権力も無いのに必死に首都圏にしがみついて、そのことだけに優越感に浸っている『情弱』ども! スマホ等の情報機器が国民一人一人に行き渡っている今、映画等のエンタメにおいて、大昔のような地域格差を設けようものなら、客をネット上のサブスク等に奪われて、まったく商売にならなくなるから、各企業とも必死に地域格差を無くそうとしているんだよ! それは『娯楽』のみならず、『食』や『ファッション』や『教育水準』等々、生活全般にわたっても同様で、スマホ等でしっかりと情報収集さえしていれば、今や超がつくド田舎であろうとも、東京圏同様のサービスを享受可能なのであり、せっかく世界トップレベルのエンタメが満ちあふれている東京であっても、同時にそれを享受しようとする人口も満ちあふれているものだから、ヒット映画はいつまで経っても映画館が満杯で、いつまで経っても観賞することができないと言う、あきれ果てるほどの『本末転倒』なことは、ド田舎では有り得ず、今や『最新のエンタメ』を楽しむことにおいては、東京とド田舎とでは『逆転現象』が起こっているんだよ! ──さあて、今度の月曜のサービスディに、『ゴ○ラ』を半額の料金で【IM○X】版で見て、存分に満喫することにいたしますかあ♡♡♡」
メリーさん太「──愚痴は愚痴でも、ド田舎生活そのものに対する、愚痴だったあああああ!!!」
ちょい悪令嬢「……いやだから、うちの作者のように『逆転の発想』さえあれば、むしろド田舎のほうが、快適な『最先端』の暮らしができると申しているのですけど?」
メリーさん太「──そんなことを言うこと自体が、『都会生活へのコンプレックス』バリバリだと、言っているんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「むっ、そんなことありませんよっ⁉」
メリーさん太「……たぶんこの作品をお読みの、首都圏暮らしの皆さんは、今頃苦笑いされているだろうよw」
ちょい悪令嬢「ですから、都会だろうが田舎だろうが、楽しんだ者が勝ちなんですってば! ──いいもん! 『ゴ○ラ』も『スパイフ○ミリー』も、人のまばらな最新設備の映画館で、たっぷりと堪能するんだから!」
メリーさん太「……『最新設備』なのに、『人がいない』って、むしろ虚しくならないか? それって経営的に、大丈夫なの?」
(※次回に続きます)




