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第1630話、わたくし、国会議員がスマホと言う『頭脳』を使い始めると、キャリア官僚の存在意義が無くなるからマズいと思いますのw【前編】

ちょい悪令嬢「──今回は久方振りに、現在巷を賑わしている、【政治問題】と言うか【時事問題】について、徹底検証を行いたいかと思います☆」




メリーさん太「……現在話題になっている【政治問題】って、何か有ったっけ?」


ちょい悪令嬢「メリーさんもご存じでしょう、某国会議員さんの『スマホ使用問題』ですよ」


メリーさん太「ああ、アレか? 確かにアレは【政治問題】とか大げさなものでは無く、【時事問題】の範疇かもな。ぶっちゃけ『カンニング』がバレて、先生に怒られたようなものだしなw」




ちょい悪令嬢「そう思うでしょ? ──でも実はこれって、日本の政治どころか、国家の根幹をなす『政・官・財』の相互関係《鉄のトライアングル》を瓦解させかねない、超重要な革新的事件とも言えるのですよ!」




メリーさん太「はあ? 国会議員がちょっとスマホ使っただけで、国家的超重大事件になりかねないだと⁉」




ちょい悪令嬢「そもそもこれって、どうして怒られたと思われます?」


メリーさん太「……そりゃまあ、国会議員ともあろう者が、神聖なる国会の場で、質問内容についてスマホを見て回答しようだなんて、さっきも言ったように『カンニング行為』みたいなものだから、『厳に慎むべき』と言った主旨だったんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「それでは、国会議員たる者、自分の専門分野に関しては、何から何まで常にすべて把握しておくべきだと?」


メリーさん太「それが理想的なのは、確かだよな?」


ちょい悪令嬢「でも国会議員だって人間なのですから、『間違い』や『記憶違い』だって、十分有り得ますよね?」


メリーさん太「──うっ⁉」


ちょい悪令嬢「しかもくだんの国会議員さんは、そんな『間違い』や『記憶違い』を犯す前に、己の『あやふやな記憶』に基づいていい加減な答弁をするよりも、スマホを使ってでも『正確を期す』ことを選んだのですよね? これってそれ程責められることでしょうか?」


メリーさん太「──ううっ⁉」


ちょい悪令嬢「案の定ネット上を始めとして、『自称論客』の皆さんにおかれては、『スマホを使って何が悪いのか、全然わからない』とか、『それで答弁が正確になるのならいいだろう』とか、『そんな時代遅れの規則は改めるべきだ』とかと言ったふうに、議員側を擁護する意見一色でした♫」


メリーさん太「──うううっ⁉」




ちょい悪令嬢「でもですね、実は問題はそんなところには無いのですよ。おそらくほとんどの方が、『スマホを使うことが国会の威厳を損ねる』とか言ったところを争点にしていると思われますが、先ほども申したように、日本の国家システムを揺るがせかねない『大問題』であることこそが、『真の争点』なのです」




メリーさん太「──何で、国会でスマホを使うことぐらいで、国家システムが揺らいでしまうんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「それでは質問です、中央官庁を始めとして、現在の日本におけるお役人様の最大の仕事──下手すると、その『存在意義』とは、一体なんでしょうか?」




メリーさん太「へ? 『役人の存在意義』だと? 何だそりゃ?」


ちょい悪令嬢「あえて言うなら、『議会対策』ですよ」


メリーさん太「ぎ、『議会対策』う⁉……………………って、何でしょうか?」




ちょい悪令嬢「国会や都議会等を開催するにあたり、すべての党派の質問予定者から、()()()()質問内容を聞いてきて、それに対する『答弁』を、各専門部署のお役人様が、法律に照らし合わせて妥当な内容となるように作成して、首相や大臣や都知事や与党議員等に先に渡しておくことですよ」




メリーさん太「──はああああああああああ⁉ 国会とかの質疑応答って、前もって役人が作った資料で行われているってことお⁉ それって『八百長』じゃん! 完全に『プ○レス』じゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「コラ! 『八百長』とか『プ○レス』とか軽々しくおっしゃると、別の【政治問題】に発展しますよ!」


メリーさん太「イケネ、これも某国会議員の『失言』に端を発していたっけw」


ちょい悪令嬢「まあ、この『システム』を初めて聞いた場合、『八百長』もいいところで、下手すると『この税金ドロボーが!』とか言ったご意見もいだかれるかも知れませんが、ある意味仕方ないことでもあるのですよ」


メリーさん太「……仕方ないって、神聖なる国会における討論が、最初から一から十まで決まっている、『シナリオ通り』であることがか?」




ちょい悪令嬢「日本国内におけるあらゆる問題を討論する国会はもとより、世界的超マンモス都市である東京の都議会において、首相や大臣や都知事に対して行われた質問を、その場で吟味して法律関係を照会して、最も適切な答弁を行おうとかしていたら、いくら時間が有っても足りないかと思われますけど?」




メリーさん太「──た、確かに⁉」




ちょい悪令嬢「たとえ政府や都知事の政策に批判的な野党であろうとも、議会において与党側を困らせようと質問をしているわけでは無く、与党側の意見を確認したり、有権者の皆様に有効な回答を引き出したりすることこそが、最も重要かつ有益なる目的なのであって、事前に質問内容を知らせておくことくらい、別に問題では無いのですよ」




メリーさん太「なるほど、むしろこれによってこそ、『円滑なる議会運営』が実現しているわけか?」


ちょい悪令嬢「一つの議題に無駄に時間ばかりかけていたんじゃ、それこそ『税金ドロボー』ですからねw」


メリーさん太「……だったらやっぱ、国会でスマホを使用することくらい、それで答弁の内容に正確を期すことができるのなら、認めてやってもいいのでは?」




ちょい悪令嬢「そう思うでしょ? ──でもそれによって非常に困る『連中』がいて、現時点でそいつらにへそを曲げられたら、それこそ議会運営が立ち行かなくなりかねず、その場の責任者である委員長殿が慌てて止めたわけなのです」




メリーさん太「な、何だよ、『国会でスマホを使われると困る勢力』って?」




ちょい悪令嬢「先ほどの話に戻りますが、国会議員の答弁を、専門のお役人様が前もって作成しておくことって、確かに非常に理に適っておりますが、その反面非常に由々しき『弊害』も起こり得るのですよ」


メリーさん太「……与野党の議員のすべてが認めている『八百長』なのに、弊害が有るだと?」




ちょい悪令嬢「いや、馬鹿でもわかるでしょ? これってズバリ、国会議員や都議会議員の先生たちが、本来自分の専門分野において、自分で調べて自分で考えなくてはならない『答弁』を、すべてお役人様任せにしているってことじゃないですか?」




メリーさん太「……あ」




ちょい悪令嬢「するとどうなると思います? 国民や都民の代表者であるべき代議士の先生たちが、自分の専門分野のことさえ自分で考えることのできない、『能無し』ばかりとなってしまうのですよ」




メリーさん太「……あ……あ」




ちょい悪令嬢「これって事実上、すべての議員が『お役人様のいいなり』になるわけで、この国は首都を始めとしてあらゆる『公的事項』が、庶民の代表である議員では無く、本来何の権限も無い『事務員』に過ぎない『お役人様』によって決定されていると言う、今や『民主主義』や『代議士制』そのものが、すっかり形骸化してしまっているわけなのです!」




メリーさん太「……あ……あ……あ……あ」




ちょい悪令嬢「つまりお役人様にとっては、国会議員や都議会議員が、『能無し』でいてくれたほうが都合がいいのですよ。たとえ『エッフェル塔お〜』とかほざく馬鹿女どもが国会議員をやっていて、庶民にとっては害悪極まりない状況であったとしても、お役人様にとっては『望むところ』なのです★…………そりゃあお役人様が主体となって、女性優位の『クオータ制』なんて言う『邪法』を、国会議員の選出システムに取り入れようとするはずですわw」




メリーさん太「……あ……あ……あ……あ……あ……あ……あ……あ、ああああああああああああ──!!!」







ちょい悪令嬢「──だがしかーし! それに対して敢然と『反旗の狼煙のろし』をぶち上げたのが、某国会議員殿による『スマホの使用』だったのです☆」







メリーさん太「………………は、はい?」







(※次回に続きます)

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