第1625話、わたくし、某アニメスタッフどもに、「おまえら1985年における最も大切なことを忘れていないか?」と、怒鳴りつけたいですの⁉【その2】
ちょい悪令嬢「──本編を始める前に、【緊急報告】でございます☆」
メリーさん太「現在動画配信サイトの『ア○マTV』様において、今回の【突発短編】のモチーフにした『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』の、最新第8話までの全話が無料配信されておりますので、まだご覧になっていない方は、是非ともこの機会にご視聴なされることをお薦めいたします!」
ちょい悪令嬢「特に大注目なのが第3話で、何とOP前の冒頭シーンにおいて、最新第8話で(一部の紳士の皆さんの間で)最も話題となった、ロリ可愛い『エ○ー2』ちゃんが、なぜか何の脈略も無くスク水姿で登場していたりします」
メリーさん太「いわゆる『世界観設定種明かし』エピソードであった、最新第8話の『前フリ』みたいなものだったのでしょう」
ちょい悪令嬢「実は他のエピソードにおいても、ほんの一瞬だけ画面に映っているそうなので、是非探してみてください♡」
メリーさん太「──それでは、まさにその『エ○ー2』ちゃんをメインヒロインとしてフィーチャーした、【突発短編】のほうを、どうぞご堪能くださいませ☆」
ちょい悪令嬢&メリーさん太「「果たして、今年同様に歴史的な『阪神優勝』に匹敵する、1985年最大級のトピックスとは一体何なのか、是非その目でお確かめあれ!!!」」
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──その夜僕こと、六田マ○ルは、なかなか眠れずにいた。
それも当然であろう。
1999年から1985年に時間跳躍しただけでも驚天動地なのに、自称『宇宙人』まで現れたのだ。一介のゲーム会社の跡取り息子兼プログラマーとしては、脳みその処理機能がハングアップしてもおかしくは無かった。
「……コ○ハのやつ、心配しているよなあ」
なぜか思い出すのは、あの自称『未来人』の、おかしな女の子のことばかりであった。
「……しかし、まさかこの僕自身が、時間跳躍してしまうとはな」
そんなことを自嘲まじりににつぶやけば、なぜだかほんのわずかばかり、気が楽になったのを感じた。
彼女の『脳天気な笑顔』を思い浮かべたことで、何だか悩むのが馬鹿らしくなったのかも知れない。
「それに、コ○ハだって何度も、いきなり元の時代に戻っていたから、僕もそのうち1999年に、『バック・トゥ・ザ・フュ○チャー』するかも知れないしな」
そのように、『ル○大柴』さん(この時代にデビューしていたっけ?)みたいなことを言いながら、ようやく眠りにつこうとした、
まさに、その刹那だった。
「──うひぃっ⁉ だ、誰だ⁉」
突如、下腹部に生温かい吐息を吹きかけられて、か弱い女の子のように悲鳴を上げながら、慌てふためいて布団を剥ぎ取れば、何とそこにいたのは──
「──え、エ○ー2、ちゃん⁉」
そうなのである、僕の股ぐらに顔を埋めるようにしてベッドの中に潜り込んでいたのは、なぜか『全裸』の見かけJS少女の、自称宇宙人の片割れの女の子であったのだ☆
……何この、いろいろな意味でヤバ過ぎる状況は⁉
「──エ○ー2ちゃん、何てことしているの⁉ どうしてこんな真夜中に、僕の寝床の中にいるの⁉ 何でよりによって裸なの⁉ しかも僕の『ジュニア』に、いきなり何てことしてくれてんの⁉」
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい──‼
これって下手すると、『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』が、放映禁止を食らってしまうぞ⁉
「……我々は、すでに告白したはず。この宇宙のエントロピーの法則による『熱的死』を回避するためには、真に理想的なエロゲを創り出し、エロゲが完全に下火になった2020年代においても爆発的に盛り上げて、日本人のエロゲに対する情熱──つまりは、『ま○かちゃん色した感情エネルギー』を、大量に収集することだと」
……嫌な『キュ○べえ』もいたものだな⁉ そういや『アルティメットま○か』ちゃんの配下に、ピンク色をしたキュ○べえがいたっけ?
「それが何で、君が僕の寝込みを襲うことに繋がるんだよ⁉」
『絵柄』的に非常にまずいじゃ無いか⁉ 僕を『犯罪者』にする気か!
「実は『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』の第8話には、『致命的な欠陥』が有ったのだ」
──やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
出たよ、この作品お得意の、『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』ディスり祭りが⁉
「1985年前後と言えば、特に『エロゲ』フリークのオタクにとって、何の『全盛期』だと思う?」
「え?………………いやいや、そんなことを言われても。90年代に思春期を迎える僕が、80年代のオタク文化に詳しいわけが無いじゃないか? エロゲどころか、この時代に流行った漫画やアニメだって、ほとんど知らないと言うのに」
「──ボケッ、仮にも真に理想的な『エロゲ』を創ろうとしている人間が、かの『魔の1988年』直前の、現在では完全なる禁忌となった、80年代を代表する『エロ系オタク文化の金字塔』を、知らないで済むものか!」
「いやでも、『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』第8話では、そんなこと語られていなかったじゃ無いか?」
「それは、あの制作スタッフどもが、『能無し』であったか『腰抜け』であったか『大人の事情』が有っただけの話で、こんなの常識中の常識なんだよ!」
「『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』ではまったく触れられなかった、『常識中の常識』って…………それは、一体?」
「『ロリコンブーム』だよ! 1985年なんてまさに、『ロリコンブーム』の絶頂期だったんだよ!」
「──‼」
「何せ、一般向け店舗で売られている漫画やOVAが、ロリーター系作品に関しては、かのロリコンアニメ史における金字塔作品『くりいむレ○ン』を始めとして、女の子の描写はすべて無修整なのは言うまでも無く、三次元の女の子の無修整写真集すらも、一般書店で堂々と売られていて、ロリコンオタクどもは洋書も含めて、喜び勇んですべてコンプリートしていたと言う、文字通りの『夢の時代』だったのだからな♫」
……なぜか『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』第8話ではまったく語られなかった、『くりいむレ○ン』に代表される二次元作品だけでは無く、三次元の実在の女の子の写真集までも、すべて無修整で、しかも一般書店で売られていただと⁉
何その、ロリコンのための『パラダイス♡ヘブン』は?
そんな異世界よりも非現実的で理想的な世界が、この日本に本当に実在していたと言うのか⁉
「──いやいやいやいや、たとえ史実上はそうであっても、この令和の世に、それをそのまま微に入り細に入り、(地上波アニメで)再現することなんて不可能だろう⁉」
「百歩譲って、『普通の作品』ならね。でもこれって、『エロゲ』を題材にした作品だろう? それなのに1985年当時における、『エロ的な最大のトピックス』に関して完全に無視するなんて、どう考えても許されることじゃ無いよね?
──だったら最初から、『エロゲを題材にするな!』と言う、話になるよね?」
……あ、
……ああ、
……ああああ、
……ああああああああ、
……ああああああああああああああああ、
「──ああああああああああああああああああ!!!」
そうだ、そうだよ⁉
この作品は何よりも、『エロゲ』を題材にしているんだ!
文字通り『時代すらも超えて』、真に理想的なエロゲを実現しようとしているんだ!
それなのに、そのためにこそわざわざ1985年に時間跳躍したと言うのに、その当時の『エロ文化』の代表格である、『ロリコンブーム』についてまったく語らないなんて、『片手落ち』もいいところじゃないか⁉
「どうやら、わかったようだね。──だったらせめて、メインキャラの一人である君ができる『贖罪』と言うものも、理解しているよね」
「……ああ、おまえの好きなようにしてくれ」
「くくく、今夜のことは一生涯、忘れられないようにしてあげるよ♡」
そう言って、僕の全身へと、『触手』を這わせてくる、自称『宇宙人』。
そうだ、『彼女』は元々、『人外』の存在なのだ。
幼く可愛い女の子に見えるのも、こちらの『視覚情報』を狂わせているだけかも知れないのだ。
──別に、それでも構わない。
これも『真に理想的な歴史的金字塔エロゲあるある』だ。
そのように僕は観念して、思考すら放棄して、快楽の海へと溺れていったのだ。
……題して、『エ○ー2の唄』とか、どうであろう?




