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第1607話、わたくし、『進○の巨人』新EDを見て、『デキ猫』は『獣の巨人』だと気づきましたの⁉

 〜『進○の巨人』最終話が、某N○Kで放映されてから、数年後〜




 唯一『地ならし』の被害をほとんど受けなかった、パラデ○島中央部に所在する王都では、友好国である『ヒ○ズル国』の近代的技術や知識を導入することによって、急速に文化的発展や経済的成長を遂げていた。




 そしてそれは、『お掃除(意味深w)代行企業』として、ご家庭の奥様から裏世界のギャングに至るまで大人気の、かつての『調○兵団』の有志によって経営されている、『リヴ○イ商会』も同様であった。


 最終話において最愛の相手を自ら手にかけて、絶望の淵に陥っていたミ○サちゃんも、最近『扶養家族(※本作第1534話で登場した巨大猫のユ○チ☆)』もできたことだし、一念発起して商会へと入社し、幼馴染みであるアル○ン部長のもとで、今日も今日とてOL業に勤しんでいるのであった。




 ──そんなある日の、昼下がり。




「ね、ねえ、ミ○サ」


「……何ですか、アル○ン部長、執務中に?」


「えっ、今って昼食中じゃ無いの⁉」


「……せっかくの(デキる家政猫のユ○チが作ってくれた)美味しいご飯が、不愉快なつらを見たために急にまずくなったから、部長のポケットマネーで『時間外手当』をせしめようと思ったから、『勤務時間中』と言うことにしたのです」


「──『不愉快なつら』とか、いくら幼馴染みでも、まさに勤務中に『上司』に向かって言う台詞なの⁉ なんか気のせいか、ミ○サってば、アニメ版の最終話が放映されて以来、僕に対して当たりがきつくない⁉」




「……そりゃあそうでしょう、原作漫画版から大幅に改稿された『謎空間での会話シーン』において、あれだけ()()エ○ンとイチャイチャしておいて……ッ! 何を『ずっと一緒だよ!』とか言いながら、ひしと抱き合っているのよ? 私なんて断腸の思いで、エ○ンの首をかっ切ってしまったと言うのに!」




「──うっ⁉」




「……まさか『進○の巨人』アニメ版が、『エレ♡アル』エンドになるとは思いませんでしたよ。──ったく、今更『腐女子層』に媚びてどうするのよ」


「『腐女子』て………い、いや、あれは別に、そういうことでは無くてですね」


「……じゃあ、何だと言うのよ?」


「──うぐうっ⁉」


「……同じ『幼馴染みキャラ』だというのに、この扱いの差は何なの? 私のほうは完全に、『愛する予言者ヨカナーンの生首に口づけをするサロメ』そのまんまじゃん? むしろ『希代の悪女』じゃないの⁉」


「ひいッ、瞳から完全に光が消えてしまっている⁉ ──いやいやいや、正気に戻ってよ、ミ○サ! 今ここは業務中のオフィスなんだから! そ、それよりも、最近ユ○チの様子はどうなんだい?」


「……何ソノ、露骨な『話題の転換』は?………………いい加減にしないと、幼馴染み兼上司といえども、殺すわよ?」


「シャレにならない表情で、『殺す』なんて言わないで⁉ それに別に話題転換なんかしていないよ! 元々これが本題だよ!」


「……『本題』? ユ○チのことが?………………『ホモォ…┌(┌^o^)┐』のみならず、『ケモナー』でもあるなんて、もはや末期症状ね。航空自衛隊御○崎分屯基地にでも入隊したら?」


「──最終回のあのシーンだけで、人を『ホモォ…┌(┌^o^)┐』と決めつけないでよ! それにもちろん、『ケモナー』でも無いからね⁉」


「……心配しないで、ア○は私がもらってあげるから」


「ホント、シャレにならないので、勘弁してください! 『ミカ♡ア○』、十分アリでしょう☆」


「ねえよ⁉…………それよりも、うちの『ユ○チ』がどうしたって言うのよ?」


「そうそう、アニメ版最終話を見ていて、気がついたんだけど──」


「やっぱ、『ホモネタ』じゃんか?」


「『進○の巨人』最終話は、ホモネタじゃ無いよ!」


「だったら、何だと言うのよ?」


「いろいろ有るでしょ⁉ 『戦争とは何か?』とか、『平和とは何か?』とか、『人は本当にわかり合えるのか?』とか!」


「それでアル○ンは、人類の調和を超越して、今度は猫とわかり合おうとしているわけ?…………やっぱ、『ケモナー』じゃん」


「──いくら最終話が気に入らなかったからって、僕を無理やり『ケモナー』にしないで! ほ、ほら、最終話には、『猿』の巨人以外にも、『羊』の巨人とか、『鳥』の巨人とか、『オカピー』の巨人とか、いろいろと変わった巨人が登場したじゃ無い?」


「……ああ、そりゃあ変わっているでしょ、そいつら全員いわゆる『獣の巨人』じゃん」


「そう、『獣の巨人』だよ、そこでハタと気がついたんだ!」




「──わかった! 防衛省の公式の設定において、176センチメートルから40メートルまで変幻自在な、御○崎分屯基地公式キャラクターの『お○ねこ』君は、実は『獣の巨人』だったわけね?」




「………」


「………」


「………」


「………」


「………」


「………」


「………」


「………」




「──凄いよ、ミ○サ、大発見だよ⁉」




「へ?」




「そうか、そうなんだ! 『お○ねこ』君て、『獣の巨人』だったんだ! 何と自衛隊は世界に先駆けて、『巨人兵器』を手に入れていたんだ! これもう『無敵』じゃん!」




「ちょ、ちょっと、アル○ンさん?」




「『九条の盟約』によって、古代の猫神様と永遠の平和を誓っていた、極東の弓状列島国家『日本』。けれども強欲なる周辺軍事国家は、そんな『一国平和主義』なぞ許さず、大軍をもって侵略してくるのであった! ──しかーし! 島内の人類の生存域をぐるりと取り囲む長大なる壁が破壊されたまさにその時、その中で密かに眠りについていた数千数万の『お○ねこ』君たちが覚醒し、アジア大陸に向かって進軍を開始して、ユーラシア大陸のほぼ8割が瞬く間に、『地ならし』によって蹂躙されてしまうのであった!」




「──落ち着けよ! 確かに数千数万の『お○ねこ君』による『地ならし』は、見たい気もするけど、あの子はそんなキャラじゃ無いから! そもそも自衛隊自体、正義と平和の組織だから!」




「──はっ! 僕は一体何を⁉」


「……この『ガチのケモナー』が、完全に我を失いやがって。いいからとっとと、本題に入りやがれ!」


「そうそう、そうなんだよ! 『獣の巨人』なんだよ! 『獣の巨人』と言えば、『お○ねこ君』よりも、もっと身近に該当者がいるだろうが⁉ しかも同じ『猫』で!」


「『獣の巨人』が、私の身近に? それも『猫の巨人』が?…………私の側にいるのは『ユ○チ』だけだけど、あの子はあくまでも、単なる『ユ○チ』だし」


「『ユ○チ』がいつの間にか、猫とか巨人とかを超越して、独立の『種族名』になっていやがる⁉ ──いや、確かにむちゃくちゃ珍しい存在であり、あえて『ユ○チ種』とか『ユ○チ族』とかと、呼称すべきかも知れないけど⁉」


「……ごめん、もはやアル○ンが何を言いたいのか、まったくわからないんだけど?」


「うん、僕自身も、何が何だか、わけがわからなくなってきているよ!」


「…………つまり、以前もこの【座談会】で言っていたけど、うちのユ○チが巨大化したのは、『巨人化能力』のせいだって言いたいわけ?」


「そうなんだよ! 前はあくまでも冗談半分だったし、そもそも人間でも無いのに巨人化するのもおかしいと思ったんだけど、よく考えれば、『獣の巨人』なら十分有り得るんじゃ無いかと」


「──有り得ねえよ⁉ うちのユ○チと『猿の巨人』や『オカピの巨人』とでは、サイズが全然違うだろうが⁉」




「これまた以前にも言ったけど、ユ○チて元々子猫だったんだろ? それこそミ○サの両手にすっぽりと入るような? ──それに比べて『猿』や『羊』や『オカピ』だったら、種類によっては成獣がほぼ人間サイズのやつもいるから、普通の巨人と同サイズでもおかしく無いのでは?」




「──いやいやいや、たとえその仮説が正しくとも、あんた最も大切なことを忘れているのでは⁉ そもそも『猿の巨人』や『オカピの巨人』は、普通の『猿』や『オカピ』が巨大化したのでは無く、あくまでも我々『ユ○ルの民』が巨人化したものであり、更にはすでにすべてのユ○ルの民から、『巨人化能力』が失われているんでしょうが⁉」




「うん、だから僕は、もう一つの仮説を立てたわけなんだよ」


「……『もう一つの仮説』、って?」




「実は『ユ○チ』こそは、かつては『始祖○巨人』の力までも我が物とし、すべてのユ○ルの民の肉体改変すら可能であった、エ○ンの生まれ変わりだったりするんじゃないかって☆」




「──‼」







(※アル○ン君の衝撃の言葉にミ○サちゃん同様驚愕しながら、次回に続きます)

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