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第1605話、わたくし、『国ガチャ=日本』は、間違いなく『勝ち組』だと断言しますの♡【前編】

ちょい悪令嬢「──そうなんですよ! 『勝ち組』! 『勝ち組』ですよ! 『M○cユーザー』こそが、現在における世界一の『勝ち組』なのです!」




メリーさん太「……何だ、開始早々いきなり、わけのわからないこと叫び始めやがって。先日発売されたばかりの『M○cBook Pro』の、最新M3版でも買ったのか?」




ちょい悪令嬢「いえいえ、別に最新の『M○cBook』に限らず、本作の作者のように、こうして旧式のM○cminiやiPh○neなんかのAp○le製品を、普通に使えているこの『日常』こそが、『勝ち組』の証しだと申しているのですよ!」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「つまり今回のテーマは、『温故知新』と言うわけです。『無くなって初めて、その存在の大切さがわかる』のと同じように、『昔存在しなかったものが存在している、現在に生きている』からこそ、現代の日本人は世界的に見ても、『勝ち組』だと言うことなのですよ☆」




メリーさん太「……つまりは、本作の作者のような『M○cユーザーの日本人』が、『勝ち組』ってことか? あいつの『自画自賛』ぶりは今更言うまでも無いけど、『M○cユーザー』限定なのは、どうしてだよ?」


ちょい悪令嬢「『スマホ』こそが、かつての『日本人の真の敵』どもに対する、『勝利の証し』だからです!」


メリーさん太「……『日本人の真の敵』、って?」




ちょい悪令嬢「当【座談会】で何度も言及している、かつての『98ユーザー』どもですよ」




メリーさん太「──まあた、そのパターンかよおおおおおおおおお⁉」




ちょい悪令嬢「ホント、『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』様々ですわw この【座談会】において事あるごとに、『98批判』を繰り返して参りましたが、考えてみれば『98』なんてとっくの昔に滅び去っており、現在においてはよほどのパソコンマニアで無いと、存在すらも知らないと言うのに、いまだにガチでケンカを売り続けるなんて、風車に決闘を挑んでいる『ドン・キホーテ』そのままに、滑稽な有り様で無いかと危惧すらしておりましたが、まさかこの令和において、『98礼賛アニメ』を制作してくださるとは! これで思う存分心置きなく、『叩ける』では無いですか! 『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』アニメ制作スタッフ様、バンザーイ! その中でも更に救いようのない、過去の栄光にしがみついているばかりの、『98用エロゲ』のシナリオラライター氏や原画マン氏、サイコーwww」




メリーさん太「──やめろやめろやめろ! うちの作者が敵視しているのは、日本のパソコン市場を独占して、本当に使える外国製のM○cやWind○wsを故意に排除していた、98の本体や専用アプリケーションを制作していたメーカーの銭ゲバどもなのであり、エロゲ制作陣や一般のパソコンマニアのような、『98ユーザー』には何の罪も無いだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「ところがどっこい、糞メーカーどもが『富の独占』を図ったように、『98ユーザー』どもは、『叡知の独占』を図っていたと言う、『聖書における原罪』レベルではむしろ、より罪深き糞どもだったのです!」


メリーさん太「……『叡知の独占』、だと?」


ちょい悪令嬢「第3話あたりで、Wind○ws時代になっても、マ○ル君が98でのプログラムに執着し、しかも(何もわかっていない)主人公のコ○ハちゃんに、むやみやたらと褒めさせていたでしょう? あのシーンを見て、反吐が出るほど嫌悪感を覚えましたよ」


メリーさん太「──そんなにかよ⁉」


ちょい悪令嬢「そもそもどうしてマ○ル君は、あんなにまで98に執着していたと思います?」


メリーさん太「……そりゃあ、それだけ愛着が有ったんだろう? 何でもエロゲ作成のための『プログラム』ができるのは彼だけだそうだし、それだけ『98』のことを熟知していたってことだろうよ」


ちょい悪令嬢「そう、そこなのです。──『彼しかできない』、それこそが、『98ユーザー』にとっての、唯一の『アイデンティティ』であり、唯一の『価値観』だったのです!」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「むしろ話は逆なのですよ、当時の『98』は──つまりは、日本国内で主に発売されていたパソコンは、少なくとも『プログラミング』の基本的知識が無いと、使いこなすことができなかったのです」




メリーさん太「パソコンを使うのに、基本的とはいえ、プログラミングの知識が必要だと?…………いやいや、そんな馬鹿な⁉ それはあくまで専門家用のコンピュータの話であって、個人が使うのにいちいちプログラミングを必要としていたら、それはもう『パーソナル』コンピュータじゃ無いだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「おお、さすがメリーさん、まったくその通りです! 当時のパソコンとは、『パーソナルコンピュータ』とは名ばかりの、一部の『プロ気取り』の糞どもしか使えない『欠陥品』であり、一般人にとっては『パソコンオタクの高価な遊び道具』でしか無かったのですよ」




メリーさん太「そんな馬鹿な⁉ 確か98時代でも、企業や役所でパソコン(※厳密にはオフィスで使用されていたのは『オフコン』と呼ばれていました)は使われていたし、そもそも『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』においても、エロゲ制作の現場で、マ○ル君以外のプログラミングの知識の無い人たちも、しっかりと使いこなしていたじゃ無いか⁉」


ちょい悪令嬢「…………あなた本当に、作品をちゃんと見ていたのですか? 作中のエロゲ作成会社『アンコ○ルソフト』の原画マンたちが、事あるごとにおっしゃっていましたよね? 『マ○ル君がプログラミングしてくれないと、仕事が進まない』って」


メリーさん太「──そ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、何もエロゲの制作現場に限らず、一般的な企業やお役所においても、ちゃんとマ○ル君みたいな人員が配置されており、別に『パソコンオタク』でも無い一般の従業員がスムーズに使用できるように、職場のパソコンをプログラミングしていたのですよ」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「とても信じられないかと思いますけど、当時のパソコンって、現在とは比べ物にならないほど『使いにくかった』──どころか、一般人には『まったく使えなかった』のですが、そこで革命を起こしたのが、Ap○le様の『M○c』であり、Micr○s○ft様の『Wind○ws』なのです。この二つの日本人にとっての救世主である『正義の黒船』は、『悪の鎖国パソコン98』を討ち滅ぼし、パソコンを誰もが使えるようにすることによって、IT業界はおろか、エロゲ業界すらも含んで、世界中のあらゆる分野に大革命を起こし、人類の生活の利便性を格段に向上させたのです!」




メリーさん太「……いや、もはやM○cやWind○wsしか知らない現代人としては、同じパソコンでそんなに差が有るなんて、まったく理解できないんですけど、98ってそんなにも『カス』だったのか?」


ちょい悪令嬢「パソコンにおける『プログラム』って、簡単に言うと、『何』だと思います?」


メリーさん太「何って、あえて和訳すると『機械言語』になるけど、これだって別に簡単じゃ無いからなあ……」




ちょい悪令嬢「『呪文』、ですよ」




メリーさん太「じゅ、呪文だと? プログラムがか⁉」




ちょい悪令嬢「これは笑い話でも何でも無く、98時代においては、ただ単に『コピー』や『ペースト』を行うのに、いちいちそれ専用の『呪文』を唱えなければならなかったのです」


メリーさん太「嘘だろ⁉ 今やコピーやペーストなんて、マウスの右クリックを使って、『無意識』に行っているじゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「メリーさんにも理解しやすいように申せば、剣と魔法のファンタジーワールドにおいて、いちいち長ったらしい呪文を唱えなければならなかったところに、『無詠唱魔法』の技術が確立されたようなものなのですよ」




メリーさん太「──『なろう系キャラ』の我々にとって、非常にわかりやすい例え話を、どうもありがとう!」




ちょい悪令嬢「それで、まさしく『なろう系』のパターンとして、無詠唱魔法がスタンダードとなることで、『呪文』と言う専門知識が必要無くなり、魔法とは縁の無かった一般的な『平民』までも魔法を使い始めたことに対して、それまで魔法を独占していた、難解なる呪文を習得するための高等教育を受ける余裕が有る、文字通りの特権階級である王侯貴族や大商人、古くからの魔術師の家系の者や、魔法学研究者などといった輩は、一体どう思ったでしょうねえ?」




メリーさん太「……文字通りに、自分たちの『特権』が奪われてしまい、ひいては自分たちの『地位』が脅かされる危険性すらも、痛感しているってところでは?」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、それこそが『16bitセンセーシ○ン AN○THER LAYER』における、『マ○ル君』の正体なのです!」


メリーさん太「『正体』、って……」




ちょい悪令嬢「あいつは別に『98』を愛していたのでは無く、『自分自身』を愛していたのです。──そう、どいつもこいつもパソコンを使えない周りのバカどもと違って、唯一華麗に98を使いこなせる、『特級パソコン操縦師』としての自分をね☆」




メリーさん太「──‼」







(※次回に続きます)

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