第1518話、わたくし、異世界自衛隊『お○ねこ』ですの⁉
ちょい悪令嬢「……一昨日、前回と前々回の【前後編】の下書きをしていた丑三つ時に、ふと本作の作者が二階の居室から一階に降りたところ、暗がりの中に立っていた父親が、『……おまえ、赤ちゃんが生まれたんだろ?』と、唐突に聞いてきたのですよ!」
メリーさん太「──怖っ! 『納涼、夏のホラー小咄シリーズ』かよ⁉」
ちょい悪令嬢「実話です」
メリーさん太「もう親父さん、別の意味で『危ない』んじゃ無いのか⁉ ちゃんと病院に診せてやれよ!」
ちょい悪令嬢「……すべて暑さが悪いのです。作者の父親がおかしくなったのも、この連載が最近ずっと、むちゃくちゃ危ない【政治談義】ばかりだったのも!」
メリーさん太「──だから、何でもかんでも暑さのせいにするなよ⁉ ──て言うか、危ないとわかっているなら、【政治談義】なんて最初からするんじゃ無いよ!」
ちょい悪令嬢「まあまあ、今回は久方振りに、【突発短編】の解説を行う予定ですので、どうぞご安心を」
メリーさん太「……へ? ちょっと待て、【突発短編】なんて、いつやったっけ?」
ちょい悪令嬢「いえ、やっていませんけど?」
メリーさん太「──だったら、一体何を、解説しようって言うんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「何せこの暑さのせいで、とても『物語形式』で【突発短編】を作成する意欲が湧かず、加えて某『自○党女性局』が【政治談義】のネタになることを、次から次にやらかしてくださったので、ついそっちのほうにかまけてしまいまして……」
メリーさん太「だ・か・ら、何でもかんでも、暑さのせいにするなと言っているだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「──そこで今回はいっそのこと、このように【座談会】形式で解説しながら、【突発短編】の内容を述べようかと思います!」
メリーさん太「………………………………パードン(もう一回)?」
ちょい悪令嬢「ですから、もうこの暑さでかったるくなったから、適当に連載をこなしていって、夏を乗り切ろうかと──」
メリーさん太「──ぶっちゃけやがった⁉ それでいいのかよ、悪役令嬢⁉」
ちょい悪令嬢「まあ実のところ、最近ガチで頭にきて【政治談義】を連発したことに対する、『クールダウン』の意味も有るのですけどね」
メリーさん太「……あー、確かにかなり根を詰めていたし、少々肩の力を抜いたほうがいいかもなあ」
ちょい悪令嬢「それにこのエピソードって、オチがむちゃくちゃいいから、このままお蔵入りするには、惜しいんですよねえ」
メリーさん太「オチが? へえ、そんなに自信が有るのか?」
ちょい悪令嬢「ええ、絶対にウケるから、期待していてください!」
メリーさん太「ほう、それは楽しみだな」
ちょい悪令嬢「……まあその分、『途中経過』があまりにもありきたり過ぎて、読むほうも書く方も退屈に感じてしまいかねないのが、玉に瑕ですけどねw」
メリーさん太「──こいつまた、ぶっちゃけやがった⁉ 【突発短編】を【座談会】形式で済ませようとする本当の理由は、暑さなんかでは無くて、そっちだろ⁉」
ちょい悪令嬢「まあまあ、とにかく今回初めての試みなんだから、四の五の言ってばかりいないで、とにかく始めてみましょうよ!」
メリーさん太「……そりゃそうだけど、そもそも一体どういった題材の話なんだ、その【突発短編】て?」
ちょい悪令嬢「実は、【第11回ネット小説大賞】絡みだったりします」
メリーさん太「へ? 【ネトコン11】って、とっくに応募期間は終わってしまっているだろうが?」
ちょい悪令嬢「ほら、まさにその応募締め切りギリギリにエントリーした『ヴァルプルギスの心臓』の、急遽思いついた最終エピソード二連発において、『なろう系自衛隊作品』のお約束の、『何でもアリの異世界だからこそ、自衛隊の本領を発揮するんじゃ!』パターンとは逆に、『いやいやむしろ異世界でこそ、現実の自衛隊の本分である、災害救助活動に専念しようぜ!』と言う、『逆張り野郎』な本作の作者ならではの、『独自路線』を展開して見せたじゃないですか?」
メリーさん太「……そんなことをしたら、『なろう系自衛隊作品の「ゲート」を開けた』、某代表的作品の二番煎じばかりしている皆さんが、馬鹿みたいではないですか? うちの作者って、そのうち刺されるんじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「それでこの路線を本格的にシリーズ化できないかと思って、今回【試作版】を創ってみようとしたわけなのです(※結局暑さのせいで独立した【突発短編】にはできませんでしたがw)」
メリーさん太「既存の作品で言えば、『よみが○る空 ーRESCUE W○NGSー』みたいなものか?」
ちょい悪令嬢「具体的に申せば、まず最初の書き出しが、『──かつて僕の村には、「ジエイタイ」がいた。』てな感じで始めたりして☆」
メリーさん太「おっ、何か昔の名作感動戦争映画の冒頭シーンみたいで、いいじゃないか⁉」
ちょい悪令嬢「それと申しますのも、異世界の東エイジア大陸最大版図を誇る、神聖帝国『中つ国』においては、突然出現した謎の異次元トンネルを通じて、現代日本の自衛隊と交流をすることになって、異世界の財宝や資源や魔法技術と引き換えに、全土を最新の軍事力で守ってもらうと言う契約を結んだのですよ」
メリーさん太「ああ、だから末端の村にも、自衛隊の部隊が駐留しているのか?」
ちょい悪令嬢「とはいえ帝国民のほとんどは、自衛隊を『軍隊組織』とは思っていなかったりして☆」
メリーさん太「え、どうして?」
ちょい悪令嬢「そもそも『平和の軍隊』である自衛隊がやって来たのも、異次元トンネルの調査のためであり、侵略行為なんかじゃ無くて、最初に出会った異世界人とも友好的に交渉して受け容れられて、中つ国の代表者とも平和的に交易条件を結んで、対等な協力関係を成立させたのですから」
メリーさん太「……じゃあ何で、帝国の隅々まで、自衛隊が派遣されているんだよ?」
ちょい悪令嬢「そりゃあ異世界の『お約束』として、魔法文明に頼り過ぎて、科学文明が立ち後れていて、災害とか伝染病とかへの対策が中世とか近世レベルなので、各地における大災害や疫病の発生時には、自衛隊ならではの災害救助や防疫活動が、非常に役に立っているといった次第ですの」
メリーさん太「──確かに、平和憲法下における自衛隊ならではの、『面目躍如』って感じだな⁉」
ちょい悪令嬢「特に【突発短編】の主人公である、幼い『コボルト族』の少年にとっては、父親を災害から救助してくれた自衛隊員に対しては、殊更懐いているといった設定になっております」
メリーさん太「ああ、主人公って、コボルト族の国の住人なんだ」
ちょい悪令嬢「実はこれぞ、むちゃくちゃ重要な『伏線』だったりして♫」
メリーさん太「?」
ちょい悪令嬢「そのように、素朴な村人との心温まる交流を繰り返していた自衛隊ですが、ある時中つ国に、魔王軍の大軍が攻め込んできたのですよ!」
メリーさん太「──なっ⁉」
ちょい悪令嬢「強大なる魔王軍を前にして、中つ国の虎の子の魔法部隊も次から次に蹂躙されて、辺境にある主人公の村にも、ついに魔の手が迫ろうとした時──」
メリーさん太「した時?」
ちょい悪令嬢「──とうとう自衛隊がその本領を発揮して、現代日本の最先端の軍事力によって、魔王軍をあっけなく蹴散らしてしまうのです!」
メリーさん太「──いかにも『お約束』の展開だな⁉ 本当に『アッと驚くオチ』を見せてくれるのか?」
ちょい悪令嬢「そこは大丈夫なのですが、その前に問題なのは主人公のコボルト君です。あんなに自衛隊員に懐いていたのに、彼らの『本性』をまざまざと見せつけられた後に、その血まみれの手を差し伸べられて、『大丈夫かい?』と声をかけられた際に、ついその手を振り払ってしまうのです!」
メリーさん太「……うわあ、うちの作者にありがちな展開だな(呆れ)」
ちょい悪令嬢「そこでほんの少し傷ついた表所を垣間見せてしまった隊員を見て、少年のほうも思わず心を痛めてしまったりして」
メリーさん太「ああ、うん(ホント好きだよな、この手の路線)」
ちょい悪令嬢「それで、いざ自衛隊が日本に撤収する段になって、少年は泣いて謝りながら、馴染みの隊員に『行かないで!』とすがりつくと言う」
メリーさん太「ふんふん(いかにも『お涙ちょうだい』シーンだことで)」
ちょい悪令嬢「それに対して自衛隊員が、『……そういうわけには行かないんだよ、君たちコボルト族である中つ国人に対して、僕らはあくまでも「ケット・シー」なんだ。いくら妖精とはいえ犬と猫とは、どこまでも相容れないのだ!』──と、『(異)世界の真理』を突きつけるのです!」
メリーさん太「へ?………………………………パードン(もう一回)?」
ちょい悪令嬢「──そうなのです、実は自衛隊員の皆様は、異次元トンネルを通って異世界に来る際に、『謎の力』が作用して、全員『お○ねこ(©航空自衛隊御○崎分屯基地)』に変化していたのです!」
メリーさん太「──すげえ『叙述トリック』、キタコレ⁉」
ちょい悪令嬢「いいでしょう? 自衛隊員がみんな『お○ねこ』の姿で、『──中川隊、応答せよ!』とか、『要救護者、発見!』とか、『──弾着、今!』とか、勇ましいセリフを連発するのですよ! むちゃくちゃ『ギャップ萌え』ではありませんか!」
メリーさん太「──『防○省』の関係者の方、是非ともこれをもとに、『PRアニメ作品』を創ってください!」
ちょい悪令嬢「何と言っても、自衛隊の『災害救助』の側面──すなわち、『平和活動』の面を強調していますからね、PRにもってこいですよ!」
メリーさん太「本筋自体があまりにもありきたりだったから、『……うちの作者ってば、とうとう才能が枯渇したか』と思ったけど、やっぱあいつ『天才』だわ! いかに変人揃いの『なろう系作家』とはいえ、異世界に転移した自衛隊員をすべて『お○ねこ』にすることを思いつくなんて、あいつくらいなものだろうよ⁉」
ちょい悪令嬢「戦争PR映画において、兵士を始めとして人間を動物化するのは、『のら○ろ』の時代からの日本のお家芸ですからね、『防○省のPR活動』としても、けして間違っていないでしょう☆」
ちょい悪令嬢&メリーさん太「「──と言うわけで、防○省の広報の担当者の方、どうぞ御一考のほど、よろしくお願いいたします♡」」




