後処理と解散そして結成 PART3
「何か簡単に言ってのけたけどかなりとんでもない事言っている自覚あるの?」
とミィーナに聞かれた。当然だが弟子(配下)を最低でも1人見つける必要がある。
「お前のクラスでACOに興味持ちでモノ作りが好きな奴いないか?」
「えっ!?なんで?」
「俺の資金力は知っているだろ。お前の学費・日々の光熱費やネット接続代を支払っても十分に暮らせるからな。後一人ぐらい何とでもなるしな。」
「それ良いのかな?何人か心辺りが在るかと思って?」
「残念ながら・・・・。」
「そうか・・・今度探してみるわ。」
「頑張ってね。」
「あぁ。勿論。」
「何かいつ見ても夫婦か婚約者にしか見えないよ?」
とミィーナが赤面する。
「な、なんてこと言うんですか!」
「そんな風に狼狽すると余計に勘違いされるよ。単にからかうつもりだったんだけど。」
「ユミルは直にそんな風におちょくるよね。男女が2人でいると恋人のように扱うし。ボクはいけないと思うけど?」
こんな風に喋るユンとユミルは同じ学校の先輩である。
「そう言えばゲーム100`の時リョーさん迎えに来ていたわよね。」
「あらユン知らないの?私たちは中盤の出番だったけど恋歌の魔道騎士の3人はトップを飾るからまあまあ早く出ないと遅れるんだよ。」
「あの時時速200キロ程出していました。」
「それはミィーナが悪いと思うよ。寧ろ何で気が付かなかったの?あんなに楽しみにしていたのに。」
「確かにそんなんだけど・・・前の日に宿題を完全消化したんで・・・。」
「ようするに寝不足か。早くやる事に越した事は無いと思うけどそれでも計画的にやるべきだと思うよ。」
この二人は性格が真逆である。ユンさんはボクっ子では在るものも可愛いモノ好きでテイマーでもある。基本的に誰にでも優しいが自分の保護対象に手を出されると激怒する。何と言うかリョーの女性版という印象がある。対してユミルさんは大抵猛突進型で剣や刀・槍や弓などと言った武器全般を扱える化け物である。ユンさんが少しボーイシュぽくてユミルさんはどちらかと言うと儚げな印象を受ける。性格と見た目が反対であるとよく学校では言われていた。そして何故かGLでは?とも疑われている。
「何と言うか私はいつも7月中にはユンが消化させに来るからな。」
この辺りがGLと呼ばれる理由だ。何せユンはユミルに対してツンデレのような感じである。まぁ知る人は彼女がただの世話焼きなだけであるとは誰も思わないだろう。
「何かそれで先生だの保育士だの保母だの言われる訳ね。」
「それは止めて~。何か学校の連中に知られたらそう呼ばれるから。」
「まっ一部の連中は気付いているけどな。」
「むきゅ~ぅ。」
とユンさんが顔を真っ赤にして項垂れる。この瞬間にドキッとする男子は多いそうだ。でも本人のタイプは年上らしい。精神的になので学校の連中は基本的に対象外らしい。
「でもリョーって何か確実に化けの皮を幾重にも重ねている雰囲気があるからおちょくるのは楽しそうだし何か落ち着いているからいざという時は頼りになりそうだよ。ホント天は二物を与えずというけどミィーナを見ているとそうは思えないのだよね。」
「確かに。あれほどしっかりしたお兄さんは羨ましいよ。」
どこか赤らめた顔でユンがユミルの発言に同意する。・・・そう言う事?
「ところでユンお前リョーに惚れてんの?」
「えっ!?何でそう思うの?」
「そこまでタジタジで気付かない方が可笑しいと思うのだけど?」
「そうなのミィーナちゃん?」
「私もそう思うよ。とりあえず応援しておくねとでも言ったらいいのかしら?」
「あれ?何かすんなりしているね。」
透かした顔で告げると何か意外な反応された。
「まぁ良いんじゃないか?妹が応援しているんだから。」
「それは・・・って誘導尋問しないで!」
「悪かった悪かった。でもお前が恋するのは珍しいからな。」
「意外ですね。でもしっかりとした人捕まえそう。」
「美人だが悪い男に騙されないか心配だな。」
赤面したままのユンさんが
「二人とも酷いよ。」
とクラウン会館を走りながら叫んでいた。




