MVPとボス記念品
「今のって?」
「世界情報報道。エリアボスの討伐やレイドボスの討伐・最高級装備の製作正功時などに流れる情報。」
「だろうな。まさか此処に居るのがキングアイアンゴレームとは思わなかったのだが。」
「確か狩るのは、はぐれのはずだったんだけど。」
《第二のボス キングアイアンゴーレム 初期討伐報酬
ゴーレムソード
ゴーレムランス
ゴーレムジッポウ
ゴーレムロッド
討伐MVP リョー 》
ちなみに普通の討伐報酬はボスにちなんだアイテムもしくはスキルオーブとスキルスロット空き枠+1.
で討伐MVPって何?
「MVP報酬は何ですか?」
「私も気になる。」
ミィーナとティアがキラキラした目でこちらを見つめながら聞いてきた。だが俺はそれを知らない。
「何それ?」
「あんたたちリョーのMMO歴考えたら。」
と二人を窘めるアイ。この子本当にミィーナと同い年だよね。いやアイツが幼いだけか。
「説明しますがMVP報酬とはその闘いで一番活躍したプレイヤーに送られるもので大体は魔改造素材や次のエリアでの有利になる武器なんですよ。」
「なるほど。で、何でコイツらが欲しがるんだ?」
「魔改造素材は大抵そのモンスターの系統今回で言えばゴーレム系で本来の目的である魔法石が出る確率がある。」
「そう言う事か。」
ちなみに今の俺には神杖があるので武器の更新は要らない。あれは生きた武器と呼ばれる類の物で所有者に合わせて成長する。あの謎に満ちた説明文はそう言う意味だった。俺はあれをサブの武器として扱い剣をメインに一応全て扱えるようにするのが当面の目標だ。それはともかく
「ゴーレムロッドがあるだろ。」
性能は今の俺達でもある程度は買い替えを考えなくても済む程度だ。
ゴーレムロッド
ゴーレムの魔法石と特殊な鉱石が混ざりできた杖。金属製だが軽く堅い為メナスとしても扱える優れ物。魔法に関する力を増幅させる。
ちなみに魔法石と木材を用いた場合。
ウィザードロッド
ゴーレムの核である魔法石が生み込まれた魔法杖。魔法の威力を向上させるが伝導率はゴーレムロッドに比べると落ちる。
お解り頂けただろうか、そう公式で認めているのだ。なのに期待するような眼は・・・。
「お前等何でゴーレムロッドじゃ駄目なんだ?」
ボス初回討伐報酬はパーティーメンバー全員に行き渡る仕様なので全員ゴーレムロッドを持っているのだ。またこれにより俺は弓を造る必要が無くなった。あれは作るのが面倒だから別に良いけど。
「それより次のフィールド行かないのか?」
「行くけど・・・。」
「私は早く行きたいわ。」
渋るミィーナと比較的賛成なアイ。そう言えばゴーレムランスの形状は薙刀に近かったな。で当のMVP報酬は
白銀剣
ゴーストや幽霊に対してダメージを増加する剣。魔法石が取り込まれている為杖としても使用可能。さらに水中では?????。
という効果で在り水中での効果は分からなかったがこれがイベント用に用意された最高峰の対策装備である事をこの時の俺は知らない。
翌朝、今日は美波たちが通う学校の終業式と言う事もあり普段よりゆったりとしていた。まぁ既に宿題をほぼ終わらせているというのがある。それ故ぼんやりと朝のニュースを眺めていた。
『==のように今絶大の人気を誇るVRゲーム ACO の第二生産の発売が今日から開始します。それに合わせてACO開発・営業担当の三野依さんにお越しいただいています。三野依さんどうぞ。』
へぇ~ACO絡みか。美波の時間も大丈夫だしこのままいくか。
『皆さま初めましてACO開発・営業担当三野依と申します。本日、ACOで大アップデートを行い幾つかの仕様変更をいたしました。私からは一つACOのプレイヤーの皆さまに伝えたい事があります。それは・・・。』
タメが入る。なんだ?
『第二陣の追加後、本日より一週間後ACO初の公式イベントを開催いたします。皆さま振るってご参加ください。どちらも細小はゲーム内にてお知らせいたします。』
まさかの初のイベント宣言。




