決勝戦 上
昼食を作っていると美波たちが降りて来た。あれ愛子と雫?
「おはよ~」
「おはようと言う時間じゃないぞ。というか人を連れてくるなら言え。」
「怒られている。」
「お疲れ様です。あとは決勝戦だけですね。」
「そうだな。正直言ってクロノは気味が悪いし相性が悪いからどう戦えば良いかが見当もつかない。」
「リョーさんがですか?」
「いや俺だからだろう。俺は相手の目や体の動きを見てどう対処をするかを考えているタイプだから無の極致で戦う人間には弱いんだ。」
「となるとプレイヤーメイド魔法で弾圧戦ですかね。」
「そうなると辛いもんがある。向こうも同じような事を考えて来ると良いんだが」
「それはおいおい。では食器は片づけておくんで優勝してきて下さい。」
「あぁ負けるつもりはない。第三のスキル構成で行くから、後は頼んだぞ愛子」
「承知。行ってらっしゃい。」
「征ってくる」
俺は食事の後片付けを愛子に任せ(美波は壊滅的)自室に戻りログインする。第三のスキル構成にして控室に入る。
『皆さん お待たせいたしました。ただ今よりPVp の決勝戦を開始します。西側 バトルロイヤルにおいてはプレイヤーメイド魔法で有象無象を破壊しトーナメントにおいては薙刀と剣で捻じ斬りとんとん拍子で勝ち上がってきた破王 リョー。 対するは同じくバトルロイヤルでプレイヤーメイド魔法・魔法を使い敵を3mの範囲に入れなかった 唯一魔法使い(オリジンスペルマスター) クロノ。』
『どちらのこの大会で二つ名を手にしている強者。どちらが勝つと思いますか。』
『俺はクロノだな。リョーのプレイヤーメイド魔法は面の攻撃でしかない。対してクロノは点攻撃だ。消費するMPがかなり違うはずだ。』
『私もクロノさんですかね。理由もエドウィードさんと同じですかね。』
『スキル構成にもよるんじゃないでしょか?今回どちらも最終構成は明かしていないですから。』
あいつら何呑気に会話してんだ。ちっとは此方の心労ぐらい考えろよ。
「リョーさん、御久し振りです。テンスの際はお世話になりました。黒岩巧です。」
「巧か?久しぶりだな。片倉亮哉だ。にしてもここで戦えるのは嬉しいな。」
クロノとは在り戦えたいない為ここで戦えるのは嬉しい。
「準備は良いか?」
「テンスのメンバーにそれ聞くと怒られますよ。」
「そうだな。」
『準備が整ったようなので開始します』
『5 4』
『3』
『2』
『1 決勝戦開始。』
「:サウザンドエッジ」
「:大罪七閃」
千の刃と七の大閃がぶつかる。そんなド派手な決勝戦が開始した。
「まさか一也の大罪斬を身に就けているとは。」
「開幕の千刃ほどではないですよ :キャナーカノン」
今度はクロノが唱えた魔法で9つの弾丸が飛んでくる。アレは・・・
「っつ!:不可視の盾」
「気付きましたか。あなたが良く使っていた魔法ですよ。とっさでインビジブルシリーズを使うとは流石です」
九つの盟約により俺が手に入れた最高峰の魔法を意図も容易く使用してくるとは流石はテンスの仲間たち。俺の想像を超えている。これは再開が楽しみだ。
「:サウザンドエッジ :不可視の剣」
「:トゥエルブホーン」
今度はツゥエルブホーンか。あれは共平の得意技で十二神獣の力を借りる為威力も速度もコストも高い。コイツヤバい。
そう感じた瞬間俺の手にはテンスの際愛用していた杖が出て来る。
神杖 デニュニス
神が愛用し万物の勇者が愛用した魔法杖。魔素の集合力を高め高度な技を使う事が出来る。またまだ使用されていない力や能力がある
「要約来ましたか。神装備。」
そうクロノが言いながら剣を仕舞い同じく神装備の魔法銃が出て来る。
「インビジブルバレット」
「ファイヤスクラム」
お互いにフルスペックの闘い。それは魔法の乱れ撃ちで在り俺は剣の間合いに入れない。
『コレは凄い。まるで魔法戦争みたいだ。』
『物騒な例えですが弾幕戦とはいえませんね。それにあの二人の装備鑑定できませんから。それにしても二人ともよくMPが持ちますね。』
「にしてもさっきの剣捌き凄いな。ただ俺に勝てると思うな。多重発動 Ⅸ龍剛災」
俺がそう唱えると場に九つの属性の首を持つ八岐大蛇となりて災厄を起こしフィールドを灼き尽す。
「迷宮の灼熱。懐かしいですね。でも負ける訳には行けません。カウンターメメス」
着実に弱点を突いてくるな。本体の一首を壊さない限り場に在り続ける大蛇は紅く光り続けメメスは白銀を纏い襲いかかる。
その決着がつく時、俺たちは互いに最大級の力をぶつけるであろう。
「ファイヤトーチ」
妨害の為小技でクロノの足止めをする。着実に攻撃回数は減ってはいるもののしっかりとダメージを与え大蛇を消しに来る。
「多重発動 マルチバレット 」
俺が知る限りの属性の数多の弾丸が出現する。
「させない。 流星雨」
「発動」
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