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魔王決戦の夢

「よくぞここまでたどり着いた。異界の勇者よ。ただ我はそう簡単に殺せると思うなよ」

「魔王を倒せば地球に帰れる。こちらもそう簡単にやられてたまるか!」

そう言い一也は剣を抜く。それに対して魔王は魔法の詠唱をする。

中衛の俺は魔法杖を構えいつでも追撃が出来る構えをする。

「先手必勝。光矢の雨(ライトアローレイン)。」

「ならば防ぐのみ。常闇の盾(ダークホース)

魔術師の光の矢を吸収する闇の盾。その効果が切れる瞬間を狙い右足の脛を狙い聖短矢(ボルト)を放つ。だが・・・・

「ふん!そんなもの甘い。血の渦(ブラッドシェル)。」

魔王が自らの血で渦を作り上げるただ・・・

「アルケメイ(錬金)。錬成。エンチャント:(ホーリー) 防具錬成:足甲」

それは俺にとって最高の得物でしかない。錬金で血を銀に。その銀をインゴット化。そして魔族の弱点である聖属性のエンチャントを施す。さらにそれを足甲に変化させる。

「ぐっ・・・。だがまだまだだ。変転。」

魔王は常時ダメージを受けながらも足甲を聖の反対宵属性に変換した。ただそれは

「ナイスだ。雷の道(ライトニングロード)。」


魔術師が雷属性の魔法を足甲を狙い穿つ。血と言う液体、宵属性の追加効果の電気抵抗0により電撃の威力を数倍に増して魔王にダメ―ジを与える。

「成程。宵鉄の効果を知っていたのか。ただこれで終わると思うなよ。ダークヘヴン。」

「大罪七閃。」

魔王の魔法に七つの大罪を模して造られた剣で七連斬を繰り出す一也。

「エンチャント 筋力 知力 カースド 耐久 精神 エレメントエンチャント ウェポン 」

それを俺は付加で攻撃を底上げし自身の武器にある属性を付与する。その上ある魔法を唱える。一撃の威力が底上げされ一也の握る神剣が七色の光を放ち魔王を斬り刻む。ただ魔王は・・

「読んでいたぞ。変転。」

俺と魔王は同時に笑った。それに気付いたのか直に真顔に戻る魔王。

「何だ?この状況で笑う余裕でも有るのか?」

「――――リザレクション、リコール、リヴァイブ、リバイブル。」

蘇生魔法などを放つ。それも全て聖属性。

「何がしたい。今の我にそれは無意味だぞ。」

確かにそうだ。変転は聖属性を無効化し魔王の魔力にする。次の魔法を放とうと魔力を練ろうするが

「残念。魔王、お前の変転は・・・・」

と言いかけた時には全てが終わっていた?

「自分を対象に全ての効果を逆転させる。つまりは今使った技は魔王にとって即死技な訳だ。」

「成程。ただ我がその程度の事読まぬと思うか?」

魔王が片膝を立てながら聞く。それを無視して

「「「「ヒール」」」」

唱えられる勇者一同による回復魔法。それは光の神の加護により力は強まる。全てがハイヒール以上の回復量になる。

「なら変転。」

これで全て元通りの上回復。そう感じたのだろう。魔王は。そう、魔王と一也以外の仲間が。仲間が絶望した顔をしている。ただ一也と俺は違う。無表情だ。何せこの魔王の事だ。俺と一也が最初から仕組んでいた罠に気付かないとは限らない。

「如何した?驚いたか?我の魔力量に恐怖を感じたのか?」

「まさか?おまえはもう」

そう俺が言いながら短剣で魔王を突く。そして魔王が事切れた瞬間に一也が

「・・・死んでいる。」

あの有名なセリフを紡いだ。



という夢を見たのさ。と言っても過去に経験したものなので何とも言えないが・・・・。俺は10歳の時、テンスの神隠しという事件に巻き込まれ異世界に勇者として召喚された。そして今回見たあの勝負は魔王が使う全ての効果を反転させる変転を利用し勝った。アレのネタは最初から俺と一也は魔王と戦っていなかった。ただ分身体を使い体力を削り魔王の強さのカラクリを調べていた。それにより魔王が使用していた無詠唱・MP高速回復・魔法の再発動の待機時間短縮の陣を壊していた。ヒールの前に。それにより回復がダメージになり回復の神の力が宿った短剣は突くたびに回復する代物の上、突かれたものの通常時最もダメージが少ない属性になるので変転では相乗効果で威力を上げた。まあ刃の一部を体内に入れておけば意味のない事だが。

ちなみに一也はスぺナッツナイフにしたらら近づく必要無いのにと言っていたが俺は金属粒子にして部屋中にばら撒けば相手が勝手に吸ってくれるので簡単に出来るだろうと感じていた。実際、錬成などで微量ながらも粒子を出しておりそちらでもダメージを与えていたのは俺しか知らない。


という回想はさておき俺、片倉亮哉の前にはVRギアが鎮座している。送り主が不明ながらも届け先は俺の名前と住所が一致していた為、開封した。なんでもACO専用に販売されたVRギアのカプセルのベットタイプらしい。他にはリクライニングシートタイプやゴーグルタイプなど様々なタイプがあるらしい。なんでさっきから伝聞口調かと言うとネットの受け売りだからだ。テンスの事件で異世界に居る間にVR技術は発達し帰って来た時にはかなり高度の技術になっていた為全然ついていけそうに無いのだ。なのでネットでいろいろと調べたのだ。

それで分かった事は送られてきたVRギアは﹇ADVENTURE ANOTHER CONTINEN ONLINE﹈略名ACOというMMORPG専用のVRギアと言う事。何でもACOは全世界同一サーバーで展開しているらしく現在市販されているVRギアではちょっとした負荷や安全装置などがACOの仕様状専用の開発をせざる終えない状態だったらしい。またゴーグルサイズでも催眠誘導という意識だけをゲーム内に持ってくる事が出来、脳波の検知によりゲーム内のキャラクターを動かす仕組みになっているとの事。最近のネット怖い。などと考えていると、

「亮哉さん。お昼・・・それ何処で手に入れたの?プレミアモデル」

どうもこれはプレミアモデルらしい・・・・えっ?

「美波さん今何と仰いましたか?」

思わず敬語になってしまった。実の義妹に使うなんて

「だから!なんでACOのVRギアそれもプレミアモデルのカプセルべット型を持っているのですか?」

うん。ネットでもそう書いてあったが送られてきたのはプレミアモデルらしい。

「誰かが送って来てくれたんだよ。送り主不明だから返せないし。」

「一体誰がそんなことするの?そこは嘘でも買ったと言いましょう。」

「いや開封しただけで如何しようとは考えていないから。」

「売れませんよ、ACOのVRギアは。本社から直接送られてくるから。売ったら転売の契約違反で逮捕状が出るまで警察にいろいろしていますから。」

怖ッ。売らなくてよかった。

「じゃあ、プレイするしかないか・・・美波ちゃん使う?」

この前いろいろなゲーム雑誌を書き込んでいた気がする。なんせたまたま書店に用が在り近所のデパートに行った時に捕まった記憶がありその袋にはゲーム機などがあった気がする。俺よりも美波が使った方が良い気がする。美波を含む数人のために私立校を造ったのだし。

「是非と言いたいんところなんですけど・・・β版のテスターでリクライニングタイプのギアがあるので意味無いんですよね。」

だよな。ゲーム好きがβテスターに応募しない訳が無い。

「成程。どんな感じだった?」

「そうですね・・・。従来のMMOよりもいろいろな面で違いましたよ。NPCとプレイヤーの区別はあまり付きませんでしたし、生産もかなり自由度が高いと聞きましたし。」

「ちなみにどんなプレイスタイル?」

「私は光属性・闇属性・杖・魔力という感じの魔法使いスタイルですよ。」

「へぇ〜。でも何かイメージと違う。」

「聞きたくないんですけどどんなイメージなんですか?」

「水と風属性。」

「結局は魔法使いなんですね・・・。」

「・・・・」

「・・・・」

「そうだけど?実際魔力の波導は水がメインで風がサブに見えるから。」

「うんともすんとも言い難いコメントですね。でプレイするんですか?」

「そうしようかな。」

「というよりもお昼出来たんで食べますよ。」

そうだった。それからリビングに向かい昼食を取った。麺類じゃなくて助かった。伸びているところだから。

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