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第1話 お花を探しにいきませんか?

 みんなとはぐれてしまった迷子の小さなロボットチルドレンの女の子のきー。


 お花を探しにいきませんか?


「よいしょっと」と言って、ぴょんと緑の苔の生えたいる大きな木の根っこから根っこにジャンプをして、底まで見える透明な深い水たまりを飛び越えて、小さなロボットチルドレンの女の子のきーは『ひとりぼっち』で下を向いて、歩いていました。

 きーがいるところはとっても深くて大きな緑の森の奥でした。こんな森の奥にまでやってくることなんて、いつもならないことです。

 ではなぜこんなところにきーがいるのかと言うと、それはきーが『小さなロボットチルドレンのみんなとはぐれてしまった迷子の小さなロボットチルドレン』だったからでした。

 ぴょん、ぴょんと緑の苔の生えている大きな木の根っこから根っこにジャンプをして、そして、きーはふと立ち止まって、ぼんやりと見上げるみたいにして、深い深い森の風景をきらきらしている大きな瞳で見つめました。

 大きな大きな深い緑の森のとっても高い木々の間からは、すこしだけ太陽の光が差し込んでいます。

 森はとても静かで、遠くから、風が吹いていました。

 きーはどっちにいっていいのかわからなかったので、とりあえず、『風の吹いてくるところ』に向かって、森の中を歩いていました。

 みんな今ごろどうしているのかな? 

 そんなことをきーは思いました。

 小さなロボットチルドレンたちは森を育てるお仕事をしていました。そして、小さなロボットチルドレンたちは一人では生きていけないので、みんなで小さなロボットチルドレンの村を作って、お仕事をしながらなかよく暮らしていました。

 そして何年、何十年と時間が過ぎて、森が育ってくると、また森のない土地を探してそこで新しい森を育てるためにみんなで旅をしました。

 その旅の途中できーはみんなとはぐれてしまったのでした。

 まじめで頑張り屋さんのきーがみんなとはぐれてしまったのにはわけがあって、それは『森の中で初めて見るとっても綺麗なお花を見つけた』からでした。

 そのとっても綺麗なお花を見ていて、ふと気がつくときーは深い森の中でひとりぼっちになっていました。

 とっても綺麗なお花は小さなロボットチルドレンたちの並んで歩いて旅をしている長い列からすこしだけ離れたところに隠れるようにして咲いていたので、(きーもはじめは飛んでいるかわいい蝶々を追いかけて列を離れました)列からはなれてしまったきーにみんな気が付かなかったのです。(長い旅なので少しの間、きーのように列を離れる小さなロボットチルドレンもいましたけど、みんなすぐに旅の列に戻っていました。もちろんきーもそうするつもりでした)

 きーはとってもあわてて、みんながどこにも見つからなくて、わんわんと大きな涙をこぼして泣いてしまいましたが、誰もきーのところにはやってきてくれませんでした。

『大丈夫? ほら、もう泣かないで』

 そんなとっても綺麗で優しい声が聞こえました。

 びっくりしてきーがきょろきょろとしていると、『わたしはここですよ。ほら、すぐ目の前にいるでしょ?』とまた声が聞こえました。

 声のしたところを見ると、そこにはきーの見つけたとっても綺麗なお花がありました。

『わたしを見つけてくれてありがとう。残念ながら、わたしにはお名前がないのですけど、よかったら、あなたのお名前を教えもらってもいいですか?』

 ととっても綺麗なお花は風に揺れながら泣いているきーにそう言いました。

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