第5話。お客!?。俺を買え!。(独り言パート5)
暇だ…。入り口から足音だと…?
誰か来たのか!?。お客か!お客なんだろ!。
まぁ…どのみち『錆びた鎧』だもんな、誰も買うわけねぇよなぁ…。
はぁー。
入り口から、2人のお客が入店したみたいだな。
『一つ眼』でギリギリ視えるが…。おぉ!。
あれは…まさか…!。エルフ族と…来たー!。
獣耳か!。獣人だろう!。しかも女性か!。
RPGと同じだな!、これこそ異世界だぜ!。
店長!。お、お、お客です!。
「い、いらっしゃい!、値引きするから買ってくれ!」
おぃ…、店長、それは…店長としてどうなんだ…。
おぉ!エルフと獣人が近づいてくる!。
俺を買え!。役に立つぞ!。多分な…。
エルフと獣人は何を話してるだ…。
「見てみろ…この鎧は錆びてる、ダメだ」
「しかも、子供専用って書いてるぞ」
「にゃははー!本当にゃ!笑えるにゃ」
「にゃ汚い鎧にゃ!こっちのチェンメイルを買うにゃよ」
おうおう!。買え!、そしてすぐに去れ!。
店長!。チェンメイルが売れましたー!。
「でかした!、コホン、ではお客様、お会計へ…」
「お客さん、オマケして、値引きするぜ!銀貨5枚だ!」
チェンメイルが売れた。まぁ、分かってた事だ…。うん、次を待とう…。
店長!、おめでとうございます!。
「おうよ!これで…また国から支援金がでるな!」
店長さんよ…そんな話しは家に帰ってからやれ!。
「うし!また、あの汚い鎧の横に置け!」
へい、店長!。すぐにチェンメイルの補給を致します!。
チェンメイルだと…まだあるのかよ…!。
そして、また俺の横に新品のチェンメイルが置かれた…。
眩しい!。俺より…眩しい!。
だか、これで一つだけ、分かったぞ。
この異世界は『ファンタジー』に似た世界だとな!。エルフと獣人がいるなら…。
ドワーフ族も居るって事だな!。先のエルフは。
めちゃ男性で美顔だったから…女性だったら…うへへ。
いかん、いかん!。俺は何を言ってるだ!。
鎧だぞ…そもそも感触なんてないだろ。
せめて魔物ぐらいだったら…。
いや…魔物なら、瞬殺って事もありえるな…。
ぉ?店長が近づいてくるな…どうしたんだ?。
「へへっ、お前のお陰だな!感謝、感謝」
やめろ!。俺を崇めるなっ!。全然嬉しくないぞ…。
「ここの場所はな、初級の冒険しか訪れない街だからよ」
そりゃ、そうか、いきなり上級鎧に転生するわけないよなぁ…。
あのアニオタ君の言った通りだ。戻ったら謝ろう。
帰れる保証は無いがな!!。店長と俺は高笑いしていた…。店長、売れてめちゃ嬉しいのかよ!。
どんだけ…売れないだよ!。まったく…。
店長ー!。またお客です!。
「なんだと!今行く!おっしゃー!」
おぉ、またお客か、どれどれ。一つ眼も大分なれてきたぞ!。
おぉ!遂にエルフ女性きたー…。って子供かよ!。
「なんだ、ガキかぁ…」
店長…声がもれてます…。コホン!。いらっしゃい!。
その少女は明らかに初級冒険者だった。いや、むしろ、まるで「奴隷」みたいな少女だ…。
「服はボロボロ」で髪は整えてるとは言えないな。
でも、さすがはエルフ族だ。顔は「美少女」って言ったところだ。
「冒険するの…防具ください…」
店長、店員、俺は、「声が小声!、魂が抜けてるぞ!」っと同時につぶやく。
「おほん!、こっちに来な…お嬢さん」
おぃ…、なぜ、こっちに来てる…。まさかっ!!。
エルフの女の子は俺の目の前に立った…。
次へ続くヨロイ。