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6.ヘンリーの正体

ハロー男爵家が家門を維持できなくなってきているという噂を聞いた。真偽はどうか知らないけど、ヘロウは領地経営が下手だし、新規でも事業は投資してくれる伝手が無いだろうし、極めつけはお父様が潰しにかかっている事よね。

 取引先がなくなってきているんじゃないかしら?

 お父様がヘンリーに取引停止を指示したし。はぁ。放っておけば自滅するような相手に労力を使うのは無駄だと思うんだけどなぁ。


「それは違うぞ、スロート。窮鼠猫を嚙むということもあるからな。しっかりと息の根を止めないといけない相手だ。ヘンリー、ハロー男爵家に後ろめたいことがないかも探りをいれてくれ」

「御意」

 ヘンリーってばそんな諜報員みたいな事も出来るの?


「何でもなぁ、公爵令嬢のお前に見合う男になるように努力をしたらしい。今じゃ可愛げの一つもないじゃん。全く、昔は可愛い泣き虫アンリちゃんだったのになぁ…」

 お父様、まだ引きずりますか?余程ショックなんですね。

 ん?私に見合う男?

「ヘンリーは平民ではないのですか?あぁ、公爵家で働いてるのですから下級貴族の次男とか?」

「聞いて驚け!第2王子だ!」

 


えぇ~~~~~~‼‼‼‼‼



昔は泣き虫アンリちゃんと遊んでたけど、第2王子?でもうちが顎で使ってるの?

「本人たっての希望だ。本人がうちで是非働きたいっていうからさぁ」

 お父様、そういう情報は家族で共有しましょうよ?

 そしてキティ!第2王子が遊び相手の泣き虫アンリちゃんだったって昔から知ってたんでしょ?って言うか、王家も王家よ。見目が可愛いからって王子を女装させるんじゃないわよ。そっちに目覚めちゃったらどうするのよ?

「はっはっはっ、驚いたか?」

 ええ、とても。

「一国の王子を護衛とか諜報員とかいいように使っているということがわかりました。お父様、正気ですか?」

「王子とともに王子の侍従も何人かうちで働いでいるぞ?」

 はぁぁぁ?お父様は何を考えてるんですか?

「しかし……王子、昔は泣き虫アンリちゃんだったのか……」

 まだ言うか?引きずってるなぁ。ショックが大きいんだなぁ。


 ん?そういえば私に見合う男?

「私に見合う男って何ですか?」

「第2王子はスロートの事が好きなんだと。アンリちゃん時代から。それでまずは泣き虫を克服して、それからは色々努力したんだろ?騎士になったり、調理もできるし、諜報員もできるなぁ」

 王子がそこまでするか?王家はそれでよかったの?

「元来第2王子ってのは長男のスペアみたいなもんだからなぁ。色々やる気を出してくれて国王陛下的にオッケーだったんじゃないか?長男の王太子様は健康そのもの!第2王子はこのまま行くとこのサーティ公爵家に婿入り決定だな」

 他にも公爵家あるけど、うちなの?

「第2王子が希望してるからなぁ。陛下も自分の子には甘いから」

 それでよく政ができてるなぁ。……息子は関係ないか。賢王だって聞いてるんだけどなぁ。




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― 新着の感想 ―
ハロー侯爵家は、男爵家になって没落の一途だね。サーティ公爵家殿下は、更に裏がないか調べる事をヘンリーに指示か。ヘンリーは、諜報にも長けてるんだね。スロートが同じ事を考えてると、サーティ公爵殿下から、爆…
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