4話.決着!ニストレッサ
4話目です。
楽しんで読んでくれると嬉しいです。
俺は王都へミイサと一緒に向かう。
「ニストレッサ…てめぇ。王都の住民に手を出したな?
死ねよ。」
ミイサがニストレッサへと飛びかかる。
「終わりをくれてやる。終死!!」
ミイサはニストレッサを真っ二つにしようとした瞬間、ニストレッサがミイサの鳩尾強く殴る。
「?!ガハッ」
ミイサは倒れ込む。
「さっきは油断したけどよぉ。お前そんな弱いのか?」
ニストレッサはゲラゲラと笑う。
ニストレッサと俺は目が合う。
「まずは女の方じゃなくて、男からにしようかなぁ?!
なんか弱っちそうだし。」
ニストレッサは俺に向かって笑いながら走ってくる。
「カナタに手を出すな。クソ虫が!」
ミイサは怒鳴る。血は出てたものの、回復している。
なんせミイサは完全なる人間ではないからだ。
魔物への改造を施された。半魔人のようなものだから。
「今度こそ本当に殺す!魂破壊神!」
四方八方からミイサはニストレッサを刻む。
ニストレッサには瞬間回復の魔法を使えるが、
回復する暇もなければ魂を崩壊されて、死ぬだけ。
ニストレッサは塵となって消えるかに思えたが、
体が塵になる前に消えた。
「私、失敗した…魂をちゃんと崩壊できなかった…
魂だけ残って、仮の肉体に宿ってまた復活されたら。」
暗い顔でそうミイサは言う。
「でも、死ぬより苦痛を味わうことになるけどね。」
そうミイサは妖艶な笑みを浮かべそう言った。
「ミイサ、さっきのことなんだけど、人間じゃないって
どういうこと…?魔物への改造って?ミイサは
人間じゃないってこと?」
俺はさっきから疑問だった事をミイサに聞いた。
「カナタにはバレたくなかったんだけど、
皇帝と皇妃はニストレッサとその眷属に
支配されていたの。そいつらに私は寿命に囚われる
ことのない体を手に入れた。半不死身ってこと。
でもある条件を満たすと、死ぬらしいけど、
その条件がなんなのかは知らない。ってなわけで
魔物への改造をされたって訳。人間じゃないのに、
冒険者ができてる理由は、魔物の気配を完全に消して
いるから。事情を知らないものには私が人間としか
思えないのよ。」
少し悲しげな顔でそうミイサは言った。
「カナタ、私についてこなくてもいいよ?人間じゃない
私となんて、いたって楽しくないでしょ?」
「そんなの関係ないに決まってる。ミイサが人間じゃ
なくても、俺はミイサについていくだけだよ。」
その言葉を俺が発した瞬間ミイサは顔を少しだけ赤らめた。何があったのかさっぱりわからない。俺に照れてるとか?!いや絶対ない。思い込みやばいやつになってしまう。
「一緒にメイオルン帝国で暮らしましょ?嫌なら
私も考えるけど。」
「全然いいよ!そんなの!俺は別にどこでもいいし!
てか、ミイサの家ってどこなの?」
「え?さっきいた、皇宮だけど。」
「?!!お姫様なの?!ミイサは?!」
「違うけど。言わなかったっけ?皇帝と皇妃に拾われた
私も転生者なんだけど?」
「あー確か言ってた?気がする?よ。」
むすーとした顔でミイサが
「ほら!行こ!」
と言って俺の手を握ってきた。正直マジ照れる。
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