16話・逃亡
「レクイエム・ファイヤーっ!」
フラベルが詠唱する。そして、
炎がリッチェを襲う。
「無駄…っ!?」
無駄とリッチェが発した途端、
炎の檻がリッチェを囲む。
「こんなもの!」
剣で炎の檻を切り刻み、脱出するも…
全身が赤い肉を露出している。
「このクソっっ!」
魔法で作った剣をフラベルの頭へ投げる。
その時、リッチェの横腹に隙が生まれる。
「死の地へ招く者ッッッ!」
頭から出血しながらミイサがリッチェに攻撃を仕掛ける。
「このクソアマ!」
リッチェがミイサの腹に強い蹴りを入れる。
「こんなんで止まると思うな!」
ミイサがそう怒りに満ちた声で言った途端、
リッチェの右足を千切れた。
何が起こったのか―
ミイサが蹴りを入れた途端のリッチェの隙だらけの右足の太ももを、毒針で刺した。
その足がぐらついたところで膝あたりで、
右足を剣で斬った。
一瞬の出来事だった。
「何をしたっっ!?」
リッチェが目を見開いた途端、
ミイサが不敵に笑った。
リッチェが急いで千切れた足を戻そうとする。
「レクイエム・ファイヤーぁ!」
フラベルが叫んだ途端、
千切れた右足が燃える。
そして、再生することが不可能となり、
怒りに満ちた瞳でフラベル達を見つめる。
「クッソ野郎!」
リッチェは吐き捨てるように言って、
自身の上の上空に魔法陣を出し、そこに飛び込んだ。そして、リッチェは逃亡したのだ―
フラベルとミイサに負けることを恐れて―
少し短めな16話でした!
次話もぜひ、見に来てください!
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