6話 実戦練習
6話 実戦練習
結局4日目で倒れ、回復に時間がかかったのもあり、制御するまでに2週間も使った。絶対クラッチさんのせいだと思う…
試験まで、あと2週間!
「さて、外魂魔道には5つ種類がある。火、水、風、雷、土だ」
そんなこと知ってか知らずかクラッチさんは話続ける。
「ま、これに関しては人によって相性があってどれか1つしか使えない。君の場合もう分かってるけど。制御しようと頑張ってる君にいくら電球を壊されたか」
そんなことあったかもしれない。最後にはろうそくの部屋で練習していた。
「けど、言いにくいが、雷は使い手が少ない上にバランスが悪いと言われているんだ。その要因は基本の技に遠距離がないこと、防御に不向きな点、費用対効果が悪いことなど。最後のは君には弱点でもないけどね」
戦闘技術を短期間で高めるためには実戦がいいということで森が広がる山の中腹にやってきた。
「ここでなにするんですか?」
クラッチさんがこれだよ、と指差す先には俺と同じくらいの背丈の石像がある。
「君にはこの石像と戦ってもらう。スタート!」
言うが早いが石像が猛スピードで動き出す。
全身に意識を集中させ、魔力を回転させる。こうすることで身体能力全般が飛躍的に上昇する。魔力の多い俺ならなおさらだ。稲光を帯びた足で急旋回して、背後に回り込み蹴りを繰り出す。高威力となった飛び蹴りは石像の腹を貫く...
はずだった。
いつの間にか現れた炎の壁に足を跳ね返され、飛び退こうとするも炎に囲まれ、進退きわまって上に飛び上がると待ち構えていた石像の拳が腹にはいり、倒れてしまう。
結局一撃も与えられず1日が終わる。クラッチさんの説明によると、あの石像は戦闘訓練によく使われるものらしい。クラッチさんが自分の魔道を刻み込んだために炎が使えるのだそうだ。
次の日、だんだんと攻撃パターンが読めてきて、5発に1発ぐらいは避けられるようになってきた。戦いとは相手の隙や動きの読みあいだということもわかってきた。
1週間後、石像と対等に高速戦闘をするエバンを見て、クラッチはつくづくこんな才能の塊を無法者に取られなくてよかった、と思うのだった。