表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

3

さて、しばらく待ってからようやく教会の中に入ることができた。

教会には初めて入ったが、外の明るい感じと違い、中は少し暗い感じでそれでも不思議と怖い感じることはなかった。外の列もそうだが、中にもまだ待っている人が多い。しかし皆同じ場所に待つのではなく、いくつかの部屋の前に待ち列があった。きょろきょろ周りを見ていると父が言った。


「今日はリュウイのスキル確認だけだから、一番奥にいる神父様の前に並ぶんだぞ」


言われて一番奥を見ると、白と黒の色彩をした修道服に身を包んだ神父様がいた。そこでは神父様が水晶玉と分厚い本を構えて並んでいる人たちに話をしていた。


「さ、行くぞ。それと教会の中では静かにするようにな」


俺とレイナにそう言い、一番奥の列に向かった。

待っている間に神父様がどんなことをしているのか見ていたが、水晶玉に神父様と並んでいた人が一緒に手を置いて、しばらくすると薄っすら水晶玉が光る。その後に神父様が分厚い本のページをめくり何やら本の内容を伝えていた。


「水晶玉にはスキルを見る力が宿っていて、水晶玉に映ったスキルを神父様がどんなものかを教えているんだ。今日は小さな子供が多いし、スキルの数も多く映っている訳じゃないだろうが、一つ一つスキルの詳しい内容を説明してるから時間がかかるんだ」


そんな風に父が言った。なんでも成長するとスキルも多く映る事が増えていくらしく、しかもその全てをスキルの確認に来た村人に伝えなければいけないので、スキルの確認には周期が決まっているんだとか。

だからこそ教会にはたくさんの神父様やシスター様が勤めていて、今もいろんな場所で忙しそうに様々な事をしている。

そんな中、一人のシスター様が俺達の前に来た。


「本日は教会へようこそ。スキルの確認でお間違いないでしょうか?」

「そうです。今日は息子のリュウイが3歳になったので、初めてのスキル確認で参りました」


普段は使わないような言葉遣いで父とシスター様がやり取りを行っていた。こんな風にシスター様が列の整理や目的の確認も行っているので大変そうだ。


「まあ、初めてのスキル確認ですね。わくわくしちゃいますよね。君がリュウイ君でいいかな?」

「はい、リュウイです。よろしくお願いします」

「私はレイナです。最初だから緊張しちゃうかもしれないけど、不安な事とかあったら何でも言って下さいね。それではご案内致します」


俺と父それぞれに声を掛けながら、一番奥に誘導してくれた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ