さようなら
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約束の週末になり僕は、寝不足のまま待ち合わせ場所まで向かった。遅刻するわけにはいかないと僕は30分前に待ち合わせ場所着いたのにすでにそこには麗子先輩がいた。
「麗子先輩!」
「![おはよう。早いね]」
「おはようございます!麗子先輩こそ、早くないですか?」
[楽しみすぎて眠れなくて]
そんな子供っぽい麗子先輩を可愛く思っていると
「おはよう、君たち二人早すぎないかい?私も早くに来たつもりだったんだけどね」
後ろから、咲先輩が話掛けてきた
「おはようございます!昨日緊張で寝れなくて」
「あはは、田中君って本当に面白いね!」
何が面白かったのか分からなかったが、咲先輩は楽しそうにしていた。しかし、咲先輩の顔をよく見てみると化粧でごまかしているがクマがある事に気付いた。
「咲先輩だって目の下にクマがありますよ」
「うぇ!?バレた?」
[バレバレだよ]
麗子先輩にも指摘され観念したのか
「私も楽しみだったの!」
恥ずかしかったのか、少し顔を赤くしながらそう言った。よくよく考えてみれば咲先輩だって集合時間より全然早くに来ているんだった。
前回ニヤニヤされた仕返しとして、麗子先輩と一緒にニヤニヤと笑っていたら
「あ!田中くん!それに麗子まで!もう二人とも行くよ!!」
咲先輩は、すねて先に歩き出してしまった
「あっ待ってくださいよ!」
[ごめん、待って一ノ瀬!]
僕たちは急いで咲先輩を追いかけた。
それから、先輩たちの服の買い物に付き合った。
[ねぇ、こっちとこっちどっちがいいと思う?]
麗子先輩は、器用にノートを持ちながら聞いてきた。麗子先輩が持ってきたのはふわっとした清楚で可愛い感じの水色のワンピースとカジュアルでかっこいい感じのシャツと合わせたデニムを自分の身体に交互に合わせ見せてきてくれた。
正直、どっちの服も麗子先輩の印象が変わりとても似合っていたのでどっちかを選ぶなんてできなかった。
「その、どっちの服も麗子先輩に似合っています」
自分でも、その感想はどうかと思ったが
[そ、そっか///ありがとう//]
麗子先輩は少し顔を赤くして照れながらレジの方に向かっていった。その後ろ姿を見ていると、
「今の感想はどうかと思うよ~田中くん?」
「うっ」
後ろから咲先輩が話しかけてきた。
「僕も言ってからそう思いましたよ・・・」
「まぁ、そう落ち込まないの。麗子は喜んでいたんだから。それにしても、あの照れた感じ可愛いわ~」
それに関しては、咲先輩と同意見だった。
「まぁ、あんな表情君にしか見せないんだろうけど」
咲先輩は横で何か言ったが、周りの雑音でよく聞こえなかった。
それから、麗子先輩はどっちの服も買ったらしく大事にそうに胸に抱えて持っていた。その後、ちょうどいい時間になったのでお昼を食べる事になった。
麗子先輩の希望で、楽ドナルドでお昼を食べる事になり入ると、週末という事もありなかなかの賑わいだったが注文してから何とかテーブル席に座る事できた。
「じゃあ、食べよっか」
[美味しそう]
いざ、食べようとした時聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「わーやっぱり凄い人だね!」
「うん、そうだね。空いてる席あるかな」
「あるって!海堂がいれば席を譲ってくれたりしてな!」
「つまらない冗談は言わないでくれ」
「ごめん、ごめん」
そちらの、方を見るとそこには、海堂と芽衣を中心としたグループがいた。そこで、すぐに目を離せばよかったのに、じっと見てしまった事で海堂と目が合った。
「あっ田中君・・と一ノ瀬先輩と花宮先輩も一緒だったんだね」
最初、僕だけに気付いたが同じテーブルに咲先輩と麗子先輩がいる事に気付くと明らかに声のトーンが下がった。
「うん、咲先輩から一緒に誘ってもらってね」
「そうなんだ・・・咲先輩って呼んでるんだね」
「あっ・・それは・・」
僕が、いい淀んでいると
「私がそう呼んでっていったの。先輩呼びじゃ麗子と被るからね」
「そ、そうなんですか」
海堂は、目に見えて分かるぐらい安堵していた。そんな、様子に気付いたのか芽衣は明らかに不機嫌になり
「ほらっ、向こうの席が空いたから行こ!!」
強引に海堂を連れて行った
「うわっちょっと・・」
海堂は少しだけ、名残惜しそうにしながら芽衣に引っ張られていった。海堂と芽衣が離れて行ったことで他のみんなもそれに慌ててついて行った
「全く、何だったんだか・・」
咲先輩は、椅子にドカッと座ると文句を言った
[ねぇ、もう食べていい?]
少し変な空気になっいたが、麗子先輩は目の前の食べ物に夢中だったのか気付いていなかった。
「麗子、気付いていなかったのね」
[???]
「ふふっ麗子らしいわね。そうね!お腹もすいたし食べよっか!」
「そうですね」
[????]
[いただきます]
麗子先輩のおかげで変な空気が払拭され、それからは楽しい雰囲気で食べる事が出来た。
その様子を、羨ましそうに見ている海堂がいる事に気付かず
お昼を食べ終えお店を出ると、
「次はどこにいこっか?」
咲先輩が、聞いてきた
「う~ん」
折角遊びに誘ってくれたから二人が喜んでくれる所に行きたいなと考えるが、いい場所が思いつかなかった
そん中
[この映画を見に行ってみたい。二人がよければ]
そう言って、麗子先輩は携帯の画面を見せながらそう見せてきた
「あっこれ、今話題の映画じゃん。私はいいよ、田中君は?」
「僕もいいですよ。誘ってもらった立場なんで、麗子先輩のしたいことをしましょ」
[ありがとう]
僕たちから、了承が得られると麗子先輩は少しはにかみながらお礼を見せてきた。僕たちは、近くの映画館に行き、その映画を見た
映画を見終わって、外にでると
「いや~、面白かったね!」
[うん!]
「そうですね。最後は特に感動しました」
映画の内容を簡単に説明すると、お互いを思いあっている男女が、女性の方の家の理由で離ればなれにされるが、男の方が頑張り二人は晴れてゴールインするよくある恋愛映画だった。けど、演出や音楽それに、演技が上手くとても、引き込まれる映画だった
「そうだね。あの男のセリフ ”君なしの生活じゃもう、考えられないんだ!俺の全てを捧げる!だから、俺と一緒に生きてほしい!!” だっけ」
「そうです。あれは、凄いなと思いました」
[あれは、感動した。あれを言われた、彼女は幸せだね]
僕たちは、映画の余韻に浸りながら次の行先に向かっていた。映画を見る直前に麗子先輩が
[花園縁にも行きたい]
そう言っていたので、今期間限定で開催している多種多様な花がいたるところに沢山おかれており、花畑見たいとネットで話題の場所に行くことになった。ちなみにこれはネット情報、聞いたことが無かったので調べたらそう出てきた
夕方に到着し、人が少し空いているおかげでゆっくりと見る事が出来た
[綺麗]
誰に見せているわけでもないのに、ノートにそう書いている麗子先輩を見て、少し可笑しくて笑いそうになりながらも、麗子先輩の横顔を見ていると一瞬だけ突風が吹いた。
その瞬間、麗子先輩の前髪が浮き上がり麗子先輩の目が見えた。その瞳に移るのは綺麗な花たち、けど、そんな綺麗な花たちよりも麗子先輩の方が綺麗だと思った。
麗子先輩は、すぐに手で前髪を抑え
[見た?]
そう聞いてきた
「見ました!とても綺麗でした!!」
僕は、パニックになりいらないことまで口走っていた。
[!!!]
麗子先輩は、さっと後ろを向いてしまった為、怒らせてしまったのかと思ったが
「あ~一応言っとくと麗子怒ってるわけじゃないからね」
後ろから、咲先輩の説明が入った
「えっそうなんですか?でも」
僕は、本当にそうなのかと不安になっていると服が後ろから引っ張られ、振り返ると
[怒ってないから、大丈夫だよ]
麗子先輩自身からそう言われ、やっと安心することができた
「良かった~」
俺が安堵していると
「それにしても何が綺麗だったのかな?」
咲先輩が、ニヤニヤ笑いながら意地悪な質問をしてきた
「えっっと、それは・・」
僕は、なんて返そうか迷いながら麗子先輩の方を見た。その行動自体が答えになっていると分からずに
「そっか、そっか、麗子は綺麗だったか」
「!?!?」
[!!!!///]
改めて言葉にされ、僕の顔は赤くなり麗子先輩は耳を赤くしノートで咲先輩を叩いていた
そんなわちゃわちゃが、ありながら花園縁から出ると外はうっすらと暗くなっていた。
「それじゃ、帰り」
「お迎えに上がりました。お嬢様」
僕の言葉を遮り、一人のスーツを着た女性が僕たちの前に立っていた
「えっと、誰ですか?」
僕の疑問には答えず、女性は
「帰りましょう、出なければ明日に響きます」
訳が分からず、見ている事しかできていないと
[分かりました。我が儘を聞いてもらってありがとうございます]
「いえ、お嬢様の我が儘を聞いたのは初めてだったので嬉しく思います」
麗子先輩は、駐車されている車の方に向かい乗り込む前に僕は、
「また、明日学校で!」
そう叫んでいた
麗子先輩は、振り返るとあらかじめ用意していたのかノートのページをめくりそこには
[さようなら]
ただ一言、そう書いてあった。麗子先輩は、すぐに車に乗り込んでしまいそれ以上話をすることは出来なった。
呆然としていると
「咲様、今日はお嬢様と遊んでいただきありがとうございました」
スーツを着た女性は、咲先輩にお礼を言った
「あぁ、いいんですよ。私は遊びたかっただけなので」
「それと、空様もありがとうございました」
「あ、はい」
僕は、空返事をすることしかできなくてそんな事を気にすることなく女性は
「それでは、失礼します」
そう言って、去っていった
その場に、取り残された僕と咲先輩はそこで解散する事になった。言いようの得ない不安を抱えながら家にたどり着き眠りについた
次の日学校に行くと、朝のホームルームが終わると同時に先生に呼ばれた
「なんですか?」
僕は、何を言われるのだろうと半分上の空で聞くと
「本人からお前には伝えてくれと言われてな、花宮の事だ」
「!?!?」
僕は一瞬で、先生に詰め寄ると
「落ち着け、花宮はこの学校を辞めた」
「・・・・え」
先生から、告げられた言葉は一瞬理解できなくて、理解した。してしまった瞬間僕の意識は暗闇に吸い込まれていった
「おい!田中!」
先生の声が、遠くなっている中
(麗子先輩・・・・どうして)
ずっと、続くと思っていた楽しい時間は、唐突に終わりを告げた
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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