表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1

新連載始めました。


彼の名前は遠藤 憲一。

25歳の医者。僕の見た目は、メガネをかけてて、身長は175センチの普通の人間だ。


彼は、毎日医者として働いている。


話は変わるが、医者として働いている彼は、毎日患者を見ている。


彼は、”1人の患者”に惚れている。

彼女の名前は佐藤 美咲。彼女はとある病気でこの病院にいる。


彼女の病気とは、病名も着いていない未知の病である。その症状とは、心臓が弱く、呼吸が困難だ。

体が弱いため、すぐに風邪を引く。

風邪を引く度に、死にかけになるがその度、僕らは彼女を何度も救ってきた。


彼の先輩が言うには、彼女は小さい頃からここにいるらしい。

何度か、調子が良くなって学校に行くも、すぐに体を壊しこの病院に来るらしい。彼女はまだ、17歳だ。

彼女ももう、女子高生だ。

普通の女子高生なら、青春を送っている。

友達と笑い合い、彼氏とイチャつく。

そんな日々を送っているはずだ。


彼は今日も彼女に会うために真っ白な病室に入る。


今は4月だから、桜が咲いている。


彼が病室に入ると、


真っ白な肌で銀髪の少女がベッドの上にいた。


彼女は生まれつき、肌が弱く、銀髪なのだ。

彼女はその美しい瞳を病室の外にある、花弁が舞い散る、誰かのためだけに咲いている桜の木を見ていた。


その桜の木は幻想的な雰囲気を出していた。


彼はその少女に声をかける。


「明日、手術だけど覚悟は大丈夫かい?」


そう。彼女は明日、手術を受ける。

彼女の病は未知の病。

手術をしても、治せるかは分からない。

でも、彼は優秀な医者だ。治さなければいけない。


「そうね…私も外で友達や家族と遊べるようになるのかしら…」


「きっとなるよ!僕が必ず治してみせる!!」


彼は笑顔で少女に言う。


彼女はどこか寂しげな目をしながら飛んできた桜の花弁を掌に乗せる。


そして、口を開く。


「もし、治ったら………ううん…やっぱりいいわ…」


彼女は何が言いたかったのだろう。


彼女は今まで苦しんで来たんだ。

もう、幸せになってもいいはずだ。


明日、手術前に、告ろうとしているのが見える。

失敗しても、彼女は幸せになれる。

この病気から解放される。自由に生きられるんだ。


「それは聞かないでおくよ。でも、君はもう幸せになれるんだ。普通の人と同じ生活ができるんだ。君のやりたいことが出来るんだ。もう、やりたいことは決まっているのかい?」


「そうね。此処を出たら私は……素敵な男性と結ばれたいの…身長が私よりも高くて、優しい人とね。」


「そうなんだ…」


彼は確かに彼女よりは身長が高いが、優しいかは分からない。


「ゴホッ…ゴホ…」


「大丈夫か!?」


彼女の口から血が吐き出される。


彼は直ぐにナースコールを押した。

そして直ぐに彼女を落ち着かせるために背中を撫でる。


彼女が痙攣している。


部屋の外からすごく大きい音が聞こえる。


「早く退いて!!!邪魔よ!!遠藤さん!」


専属の看護婦が3人ほど入ってきた。


これでも僕医者なんだけどなぁ…

まぁ、僕はこの子専属でもないし、専属の看護婦さんの方が対処をよく知ってるか…


と顔に出ている


「早くどいて下さい!!興奮を抑えないとダメなんです!!」


「あっ…あぁ…わかってるよ。」


彼は病室から出ていく。


「ゴホッゴホッ!!ヒュー…ヒュー…」


彼女が心配だが、僕がいてもできることは無い。

もしかしたら、僕が興奮させる原因だったのかもしれない。


それなら、彼女に合わせる顔がない。












そこから彼は手術の前まで、病室に訪れることは無かった。









流石に手術前に彼女に一言も言わないのは駄目だよな…

僕は恐る恐る病室に入る。


彼女は昨日と同じく、窓の外を見ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ