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三章2話 薬の街

どうもビタミンです。

今回はとうとう五英傑が登場?するかもです。

一体どんな人でどういう展開になって行くのかもちろん決まってはいますが言葉豊かに説明できるかは不安です。

ガーリンのことも分かる章になることでしょう。

それではお楽しみください。

 

「俺の計算だとあと200メートルってとこだな」


 フツバが脳内地図を見ながら距離を告げる。

 

「ほんと!あと、200メートルよ!アトラ!」


 それに心弾ませるのはライラだ。


「今まで歩いてきた距離に比べると200メートルなんてなんのそのですよ‼︎」


 アトラも一緒に心弾ませる。

 フツバだけは至って冷静だ。

 これはフツバのがガーリンの弟子だからっていうのもあるが本質はもっと別のところにあった。

 実はフツバはガーリンから次辿り着く街にいる五英傑が誰でどんな性格かも知っている。

 

(フツバの脳内でガーリンとの思い出が呼び起こされる。


「おい、フツバ」


「何?師匠」


 まだ今よりも少し幼いフツバが岩の上に胡座をかいて座る男の方に振り返る。


「お前に五英傑のことを少し説明しておきたいんだ」


「五英傑ってことはさっきの街に居たのはたぶんだけど薬神『ビコナ・パナセア』でしょ?」


「本人はそんな肩書き嫌ってたんだがな!ガハハハハハハハ!まぁその通りだ。パナセア、薬学を世界に広めた天才だ」


「なんで街の目の前まで連れて行くのに、本人には合わせてくれないのか訳を聞いてもいいですか?」


 フツバが挙手をして質問する。


「そんなんは単純だ。まだ会わせるには時期尚早だからだ。約束してあんだよ。アイツらとは」)


 昔の懐かしい思い出に笑みを溢す。

 ガーリンは一度フツバを五英傑やその他の重要人物に会わせに、否目の前まで連れて行ってくれた。

 会わせてくれたのはごく数人だけだった。

 それが死を悟ってなのかはフツバには知る由もない。


(あの人なら分かったのかもな。なんで分かったのかって聞いても直感だって言われて終わるんだろうな。そんでまたあの汚ねぇ笑い方してくれるだろうな)


 フツバが思いを馳せる。

 

「何やってんのーー、フツバーー、早く行くわよーー」


 少し遠くから聞こえるライラの声で現実に戻される。

 

「今は今で何とか生きてるよ、師匠。あの人達守れなきゃ教えてもらった意味がないもんな。

……うるさいぞー!お前たち!盛り上がるのも分からなくもないがもう少し自分達の立場考えて行動しろー!」


「大丈夫ーー、ちゃんと頼まれた仮面は付けて行くからー」


 全く止まる気配がない。

 二人はどんどんフツバを置いて進んでいく。

 あの街には幸いにも危ない輩は少ない。

 

「でもなぁ、師匠が言ってたんだよ」


(「フツバ、パナセア大先生はな、超が付くほど面倒くさいぞ。たぶんだが五英傑の中だと俺より頑固だ」


「マジ⁉︎師匠より頑固なの⁉︎それはもう人じゃなくて岩とか何かでしょ?」


 フツバが茶化す。

 ガーリンがその発言に嫌そうな表情をする。


「俺も一回それ本人に言ったことあるけど、すんごいことなるからやめといた方が、……やっぱり今の無しだ!言ってみろ、会う時あったら言ってみるといい」


「いや、そこまで言ったらもう遅いから!絶対、ヤバい人じゃん。言ったらタコ殴りにしてくるタイプでしょ⁉︎ていうか、師匠のその悪そうな顔で分かっちゃいますからー」)


 フツバにそうガーリンは告げていた。

 こんな微笑ましい会話だけではなく、ガーリンはしっかりと重要な事も告げてくれる人だ。

 それは


(「約束?」


 フツバが首を傾げる。


「そうだ!俺たち五英傑には最後の約束があってな。それは弟子を作っておくってことだ」


「それじゃあ、もし俺が行った時には向こうにも弟子がいるって事ですか!」


 フツバがとんだ朗報に立ち上がる。

 それは天下の五英傑。

 その五英傑の弟子がいるとなると味方になってもらえれば一気に強くなれる。


「まぁ、そんな日がくればの話だがな!ガハハハハハハハ!」


「こないでしょうけど、会ってみたいなぁ。俺と同じ五英傑の弟子。女の子だったらムフフな展開も、」


 フツバの頭に隕石が落ちてくる。

 

「馬鹿か⁉︎そんな可愛い展開にはきっとなんねぇよ。アイツは言った通り岩だからなきっとカチカチの隙のない女だぞぉ」


 説教でも始まるのかと思えば、男はどこまで強くなっても馬鹿らしい。

 それがいい。


「そんでな、合言葉があってな、」)


「先に着いたアイツらは問題起こしてねぇだろうな」


 フツバが目の前に広がる大きな街に感銘を受ける。

 二人は予め用意しておいた仮面を被って入っているだろう。

 合言葉も知らずに見つかるはずが無いのに。


「さぁ、1年ぶりくらいかな?薬の街「ウダマンドラ」!」


 五英傑「パナセア」がいる地にガーリンの弟子が今降り立った。

 



読んで頂きありがとうございました。

五英傑の登場は流石に名前だけでしたが、来ました「ウダマンドラ」何か聞いたことある感じだと思いますがその通りです。

色々なところから引用させていただいております。

実はこの街ではこれまたこの国の一つの重要な問題が分かるんですがそれもお楽しみに。

それでは、また次話でお会いしましょう。

良ければ、感想、アドバイス、質問お願いします。

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