二章後編まとめ〜救世主〜
※この内容には多分なネタバレが含まれています。本編をしっかりと読みたいという方はこの話を読むのはお勧めしません。
長々と読むのは疲れるのでサラッと最新話まで読みたい人におすすめします。
この話には伏線や細かい設定、描写、セリフなど省かれている物も沢山ありますのでご了承下さい。
メルトとの戦いにも一区切りをつけて、出入り口まで来たフツバ。
メルトと離れてからの道中に作戦を考案したり騎士と出会してしまったりしたがなんとか辿り着けた。
フツバが地下に帰るとライラとアトラが心配気に近づいて来た。
フツバが珍しく怪我をしている。
そのフツバの帰還の騒ぎに気付いたタロンが近づいて来て謝罪をする。
フツバからすればタロンがいた方が危険だった可能性さえある障害の多さだ、特に落ち込むほどの理由ではないので励ます。
そして、上であった事を話す。
タロンが紹介した店が裏切った事、メルト達とやり合ったことなどだ。
片方の出入り口が塞がれていた事には動揺が走っていた。
それと同時にフツバが一度中央を通って反対側まで来たという事にもタロンは驚いていた。
更にこの都市のトップのセバルドという渦巻き髭男は行動不能に、メルトは地面とくっつけた事を話す。
するとライラは一人メルトの顛末に笑っているが他の人は呆然とするしかないほどの戦果だった。
このフツバの強さにみんなの指揮が上がる。
作戦成功の兆しが結果として示されたのだ。
そして作業に戻る。
フツバがメルト達に奇襲された店の品、それらは一切使わないゴミだった事をフツバは知らない。
そこから作戦開始直前まで時間は流れる。
何も起きることはなく機械は完成させる事ができた。
フツバではメルトに一目で気づかれてしまうのでタロンが一度一人で上に偵察に行っている。
偵察から戻ってきたタロンから上の異常事態が告げられる。
フツバの足の怪我のわずかな出血により騎士団がこちら側に多くの騎士を固めており、村の人々を連れて外に出ることは不可能になる。
ならば作戦は一つ、大人数が動くよりも大きな注目を浴びればいいだけだ。
ここで作戦を変えて最初はフツバ達の三人が外に出て注意を引く事になった。
フツバの脳内では実際気を引くのはフツバ一人だ。
しかし、昨日の被害を考えるとフツバ一人に戦力はつぎ込むだろうと考えられる。
三人が外へと向かおうとしたそのとき、フツバが足を止める。
そして一言こう言い残す
「俺達はちょーー悪い奴らだからな。ちゃんと恨めよ。それだけだ」
三人は静かに外へ出てフツバに抱えられて屋根の上へと登る。
そこで急遽変更した作戦を主にアトラとフツバの二人が話し合う。
当初の予定では三人でトロストル社に行く予定だった。
しかし、騎士が邪魔だ。
アトラとライラの二人はトロストル社に向かい、フツバが騎士達全員の注意を引く。
トロストル社では受付に社長と合わせてくれるよう要求する。
もちろん、こんな突発的な訪問では入れてもらえない。
しかし、アトラの一言で場の空気が変わる。
「『トローノ・アトラ』が来た。それが私の名です」
これの「トローノ」という名前、これはトロストル社の娘であるという証明だった。
そんな中、フツバは爆笑していた。
フツバは自ら姿を晒し、騎士達の周囲を引き自分が移動することで分布を一部に集めようとしたのだ。
その中でも真っ先に来たのがメルトであった。
メルトとの一騎打ちに他の兵が入る隙はない。
撃ち合う二人、そしてメルトが新たな技を発動する。
「毒界解放!毒楽浄土」
これは属性系のヴェーラ特有の技で、周囲に自分の属性の環境を作り上げ有利に立ち回る物である。
しかし、フツバはこれを見て爆笑していたのだった。
この技、メルトは大技かのように出したが実のところこれは普通ヴェーラが目覚めて一週間程度で発動する物なのだ。
それを知っていたフツバは成長の遅いメルトに思わず笑ってしまったのだ。
能力により、周囲が荒廃し汚染された街のようになってしまう。
フツバの足場が圧倒的に少なくなった。
そこからまた撃ち合いが始まる。
両者拮抗した力でぶつかり合う。
しかしそれはフツバの新たな強さを見せる事になる。
メルトはここで初めてフツバが「戦」を使える事を身をもって知る。
フツバはメルトとの戦いでは絶対に使わなかった「戦」を使ったのだ。
これはメルトに新たな壁を打ち付ける事になる。
互いの斬り合いではなんとか互角程度に戦えるようになったというのにフツバは元からその上に行っていた。
フツバの技にメルトはなす術なくただやられてしまった。
フツバには作戦があり、メルトにフツバが先日戦った者の安否を聞き、すぐその場を去る。
自分は寝そべり、フツバは次の為に動き出しこの場を去る余裕がある、努力し強くなったはずだった自分にただ笑うしかないメルトであった。
一方、ライラ達のトロストル社の方はというとアトラが名乗ったのに受付の無知により、面会はまた拒否される。
二人が鼻を折られ、困っていると全身真っ黒で目の部分にのみ穴があき、目が見えるようになっているというなんとも奇妙な男が驚いた表情でそこに立っていた。
男は自分を社長の秘書だと名乗り、そしてアトラの本名の説明をする。
そう、トローノとは社長の元妻の姓である、と。
この事実を聞くと、受付はすぐにアトラとライラに加え、その奇妙な男も通す。
そして舞台はいよいよ建物の最上階、社長との対面になる。
アトラが過去に難ありなのはライラも知っている。
それならば父への思いがただ産んでくれた事の感謝なんていう甘いものではないだろう。
社長であり父でもある男に憎悪を向けるアトラが心配ではあったが本人の希望もあり、二人きりにする。
アトラを二人きりにさせるという事、それすなわち廊下ではライラと奇妙な男の二人きりになると言う事。
最初はなんでもない会話が始まる。
ライラも何気なく返事をし、話をする。
しかし、男は話をするに連れて内容も口調もテンションもどんどん狂っていく。
男が地下について話だし、男の正体がどんどん絞れていく。
男は体全体に纏う黒い服を破り捨てていく。
身の危険を感じたライラは予め渡されていた助けの笛を吹く。
男はそれを嘲笑い、アトラでは社長室と廊下を仕切る扉を開けない事をあたかも上の立場かのように話す。
それをライラは嘲笑い返す。
一階では入り口から迅速に入ってきた男が受付の巨漢を踏み台にし、そのまま中へと突っ走る。
エレイベーターは遅すぎて、使い用にならず、階段も吹き抜けになっておらず時間短縮がしづらい。
その男が選んだ道は。
「ここまで壁を登ってきたってのか!?バケモンかテメェ!」
窓を割り、ほぼ無傷の状態で入ってきた男、下で騎士団を相手にしていたはずの「オトメ・フツバ」だった。
今回のまとめは戦闘パートを極端にカットしました。
こちらの方がまとめとしては適切と考えてしましたが前の方が良かったと思われた方がいらっしゃいましたら教えてくださると嬉しいです