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二章後編27話 窓から激強

どうもビタミンです。

今回は前書きと後書き無しです。読んでくれてる居たがいたらすいません。

次回からしっかり書きます。


「地下って、あんた、だとしたら⁉︎」


 ライラが言葉を紡ごうとするが混乱のあまり出来ない。


「そういう事!地下に居たってのを教えても分からねぇとはあんた本当に無能だな。ライラ姫‼︎」


 目が血走り、手を右往左往と動かして喋る。

 

「それじゃあ答え合わせと、」


 体に纏う不気味な黒い服を脱ごうとしたその時。

 ピーーーーと笛を吹いたような甲高い音が鳴る。

 その音源はライラがアトラから預かっていた笛だった。


「早く来てーー‼︎」


 身の危険を感じたライラの行動。

 その意図を感じ取った男は笑い出す。

 男の後ろの扉は開けようとドアを叩く音が聞こえるがピクリともしない。


「ダメ、ダメ、ダメェ。扉は俺の許可なく開けれないから‼︎助けはこねぇよ。ま、来たとしてもあの程度のお嬢ちゃんなら話になんないけどね。ゥワハハハァァーー!」


 気が狂ったようなテンションの高揚。

 そんな頭のおかしくなった男にライラは鼻で笑う。


「あっ?なんで笑うんだぁ?あぁぁあ?」


 今度は威圧的な態度、もしこれの使い分けが自由に出来たのであれば俳優を目指すべきと助言していた事だろう。

 

「だってあなたの言ってる事が余りに的外れでついおかしくって」


「は⁉︎的外れ?んな訳あるかぁーい‼︎言っておくがオトメ・フツバは外でメルトって野郎と戦ってんだぜ」


 男がまたテンションを変え、下を指差しながら叫ぶ。

 

「それなら知ってるわよ。でもほらよーく耳を澄ましてみなさいよ」


 ライラが挑発する様に耳を二回指で叩いて笑う。

 ――二十秒前の一階――

 入り口の扉を抜けて風の速さで走る者がいた。

 その男は受付に止まることなく、奥へ入ろうとする。

 それに気づくものは居たがその中でも行動に移せたのは肌が暗く焼けた体格の厳つい男。

 過ぎ去りそうになる風の者の足をなんとか掴もうとする。

 それを鎌鼬かまいたち様にクルッと躱す。

 風は大男の頭を足場にして奥に進む。

 男は蹴られた勢いで机に顔をめり込んで、机が割れる。

 男が一瞬で薙ぎ倒される様子に周りに居た者達はただ口を開けて見ているだけだった。

 ライラ達が入った扉に入る風。

 

「は?エレベーターあんじゃん‼︎マジかよ。いってもこれじゃ遅過ぎるな。じゃあ、階段……は通り抜けれるタイプじゃねぇのかよ」


 たった一秒の間で手当たり次第に上がる方法を探す風。

 最短で上がるルート、それは

――社長室前――


「何も来ねぇじゃねぇかよ‼︎てっきり、俺達の知らない奴がまだ居たのかと思ったが全然大丈夫だっ」


 男が周りを警戒を解き、流暢に喋り出した所に横から鳴り響く破壊音と強風。

 割れた窓から入ってきた黒髪の男が一人。


「高くて時間かかっちゃったよ。お待たせ」


 八重歯を見せて笑う特徴的な笑顔。

 何もしていないのにも関わらず溢れる殺気。

 前戦の名残が残ったままだ。


「アンタ、遅いわよ」


 ライラはもう驚いてくれないらしい。

 その分を黒ずくめの男が補ってくれる。


「ここまで壁つたって登ってきたってのかよ⁉︎バケモンかテメェは‼︎まず第一に何でテメェがここに居んだよ⁉︎オトメ・フツバ!」


 フツバは頭に乗ったガラスを払う。

 そして黒ずくめの男に目をやる。


「いちゃ悪いか?メルトに期待してたんならアイツを責めないでやってくれ。ただ、俺が強すぎただけだから。……その雰囲気だと地下に居たぐらいまで話した感じかな?」


 男がそれを聞き舌打ちをする。

 歯を強く噛み狂気はより増していく。


「やっぱり、テメェは気づいてんのか?」


 長い爪でフツバを指さす男。


「もちろん、『タロン君』」


 フツバは対抗して剣を男、いやタロンに向けてまた笑った。


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