二章後編2話 銀貨25枚
どうもビタミンです。
ここでですが新しい題名どう思いますか?
私的には厨二病全開な感じがして嫌いじゃないんですが、何なら流されず短いままで良いのかも何て考える日々です。
それでは今回はセメラルトの町中での話です。
「これも、良いですねぇ。綺麗で品質の良いものばかり。それにこんな珍しい部品まで。流石、機械都市。ここは天国か〜!?」
黒髪のアトラが出店に並べられている機材を見て一人で熱狂している。
熱狂している理由は大量で高品質の部品を見て喜んでいるのか、帽子を取ってはっちゃけられる状況に喜んでいるのかはフツバ達には分からないが何はともあれ良い事だ。
「あのドイルとかいう奴がいた町よりも楽しそうね」
アトラの様子を見ているとこっちまで高揚してしまう。
「それにしても、アイツ帽子外した方が可愛いな」
フツバがポツリと呟く。
「それはそうだと思うけど。アンタ、それアトラの前だけでは言っちゃ駄目よ」
何気なく呟く言葉でアトラが赤面し、倒れる可能性を懸念して注意する。
ライラ的にはそれはそれで見てみたいという気もしないではないがその気持ちは一旦フタをして置く。
ここは悪魔で大都市。
いつ騎士団と出くわすか分からない。
フツバとアトラだって防塵布しか付けていない状況だ。
(アイツはボーイッシュキャラを目指しているのか。なるほど)
フツバは声には出さず自分の心の中だけでライラの注意を解釈する。
話題のアトラは一人で突っ走っている。
フツバはその瞬間デジャブを感じた。
「ヤバイ、ララまたアイツが勝手に行ってるって!早く追いつかないないと不味い」
フツバがアトラの背中を追いかける。
全速力は出せないがそれなりのスピードで走り出す。
ライラも合わせて駆け出…
「待って?ララって誰?」
フツバの前言を思い出し、聞いた事のない名前で呼ばれた事に気付く。
ここまで来ればライラも言われずとも察する。
これがこの都市での自分の呼び名ということに。
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「銀貨25枚だよ、連れのお兄さん」
「あぁ、またやりやがった…アイツに会ってなかったら破産して終わったかもな」
追い着いた先の若い青年に料金のみ伝えられる。
横ではアトラがカバンに機材を山ほど詰め込んでいる。
目が合い苦笑いで会釈して少しの謝意を伝えてくる。
思い掛けずため息がこぼれ落ちる。
アトラといると財布の紐が緩んでしまう。
そんな事が諸々あり、セメラルトでは問題なく時間が過ぎていく。
ご飯時も過ぎ、機械都市は最も栄える時間帯に差し掛かる。
フツバ達が飯を食べていた店の外が少し騒がしくなる。
「何の騒ぎだ?」
「どうやら。広場の方のようですよ」
店の外を少し見てきたアトラが戻ってくる。
「今は暇だし、行ってみるか」
フツバが机から立ち上がり、ライラに呼びかける。
「そうね、特に私たちしたい事なくない?」
「いいや、もうすぐ分かるかもしんないぞ」
フツバ達の本当のセメラルトが幕を開けようとしていた。
どうも読んで頂きありがとうございました。
今回は何だか見たことがあるような内容でしたね。
というか今まで私の語彙力では布が限界だったのが防塵布なんていう言葉を知りました。
これも頑張って取り入れようとしているおかげですね。
でも、防塵布なんていうのは正式な名前ではなさそうですね。
本題は次回から入れると思います。
本題に入れればボリュームも前までぐらいには戻れると思います。
書く量はこれといって多かった訳ではないですが、お許し下さい。
それでは次話でお会いしましょう。