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ヒスヴィル-HISVIL 〜そのためならば何度でも〜  作者: ビタミン
プロローグ・話のまとめ
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二章前編まとめ 〜ある町での出来事〜

※この内容には多分なネタバレが含まれています。本編をしっかりと読みたいという方はこの話を読むのはお勧めしません。

 長々と読むのは疲れるのでサラッと最新話まで読みたい人におすすめします。

 この話には伏線や細かい設定、描写、セリフなど省かれている物も沢山ありますのでご了承下さい。



















 フツバはアトラに名前を聞かれ、メルトと偽名を名乗る。

 話をしながら歩いていると先に街が見える。

 その街には騎士団が停泊しており、フツバ達も迂闊に行動できない。

 フツバが元騎士の知識を使い、宿が空いてる事を推測する。

 顔も一応隠してはいるし、騎士達も谷を跨いだ向こう側にいる。

 それを考えて下手な事をしない限り捕まらないと判断したフツバ達はその街で泊まる事になる。

 その街はセメラルトに近いということもあり、アトラ曰く機材も豊富だという。

 アトラはそれが目当てらしく機材屋を見つけるとすぐに駆け出して一人で向かってしまう。

 そんな無邪気なアトラの後をフツバとライラが付いて行くが少し経って引き返して来たアトラがフツバのみを連れて機材屋までまた走り出す。

 機材屋に着くとアトラが店主にフツバが金を払うと説明し、アトラは買った機材を持ってどこかに逃げ去る。

 そんな振り回されるフツバを見て店主の人が心優しく通常より安値で売ってくれる。

 それでも約一万五千円分くらいの機材を無理矢理買わされる。

 アトラがライラに連れられてフツバの元までまた帰ってくる。

 フツバがまたアトラに説教するとアトラが一文なしである事が分かった。

 一度しっかりと謝ったアトラの事をフツバはもう許す。

 フツバはライラとアトラを先に宿屋に行く様促す。

 二人を先に行かせるとフツバはまた機材屋に戻り、どれくらい安くしてくれたのかを聞く。

 大盤振る舞いをしてくれた店主に感謝を伝えるとフツバはアトラ達の後を追いかける。

 

 その時、フツバがある事に気づく。

 別れ際のある一言が明らかにおかしかった事に。

 

ーーー ーーー ーーー ーーー ーーー ーー


 フツバが宿屋に追いつくと二部屋しか借りられなかった事を告げられる。

 アトラがここでまたさっきの反省を感じさせない我儘っぷりを出し、何とついて来てる形のアトラが一人部屋でフツバとライラが同じ部屋に泊まる事になる。

 それもアトラはどうやら金を稼ぐ方法が見つかったらしくそれはどうやら騎士団に機械の技術を見せるだけという至って簡単な物だった。

 広告の中に整備士という聞き馴染みのない言葉が入っていた事に何か引っかかっているフツバだが、一旦は部屋に入ることにする。

 アトラは一人で部屋に篭り、広告の時間指定通りに金を稼ぎに行くのだろう。

 ライラはもう外に出ることはないので風呂に入り、体を洗う。

 フツバは整備士という言葉の引っかかりを常に考えている。

 ライラが風呂から出てもフツバはまだ悩んでおり、中々答えが出ない様子だ。

 明日のためにもとライラが早めにベットに寝転がる。

 ライラが中々寝れないでいると隣のフツバが起き上がり、ライラを起こす。

 フツバは整備士の意味を完全に思い出したのだ。

 

 それはフツバが騎士団にいた時、アルバに言われた事。

 この国の王都外にはお金がなくなったり家族に仕送りをしないとけなくなってしまった人、行き場のない人を奴隷の様な形で雇い扱き使われる「整備士」という名前を被った人たちがいるという事に。

 もちろんこの国では奴隷は法律で禁止となっている、がしかしこの一件には上が飢え死に問題などを解決している点を考えて見逃しているのである。

 国は新聞社などにも圧力をかけて揉み消している。

 それにより王都では全く知られておらず、王都外では親から子へと伝えられる物になっている。

 アルバも嫌悪感を示してはいたが組織に属する者という事もあり手は出せなかった。

 アトラの危機を感じ取りフツバはライラを抱えて走り出す。


 これはフツバが意味に気づく三時間程前の事である。

 アトラは一人で部屋に入り一息吐く。

 広告に書かれた時間まで三時間程余裕があり、風呂に入る事にする。

 アトラは風呂が嫌いだ。

 その理由は一つ、自分の髪が桃色だからである。

 この国、いやこの世界では桃髪というのは悪魔の髪と言われており疎まれている。

 アトラは小さい頃、この髪のせいで酷い差別を受けていた。

 その事もありいつもこういう時に考えてしまう。

 この髪色がバレたらどういう反応をするのだろうと。

 今までは急に汚い物を見るような目になったり、平気な顔をして少しづつ離れていったりと十人十色の反応だ。

 フツバ達二人はどういう反応をするのだろうか。

 そんな事を考えてしまうのが桃髪で生まれてきた性なのである。

 アトラはそんな憂鬱な事を考えながら風呂に入り、そして出る。

 時計を見ると時間は進み九時半を指していた。

 アトラは基本的に睡眠をあまり取るタイプではない。

 アトラはベッドの上に寝転がり、目を閉じる。

 様々な思考を巡らせる。

 意識が飛び、目を開ける。

 丁度十時三十五分、起きたかった時間だ。

 アトラは広告にあった場所に向かう準備を始める。

 早めに目的地に着くために余裕を持って部屋を出る。

 フツバ達の部屋を横切り、アトラは向かっていった。

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