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一章10話 クソ悪魔

 死体の山の上から襲いかかる。


「く、来るなー!」


 キモいモヒカン男が死体を盾に生き延びる。


「チッ、早めに死んでくれると助かるんだけど」


「騎士が人を殺すのかよ、おい⁉︎」


「被害者面してんじゃねぇよ。テメェが中佐を殺した事は知ってんだよ!」


 フツバが斬りかかる寸前に男が白状する。


「わ、悪かったよ。姫様を殺せって言われたんだよ。断ったら殺されるんだよ。なっ!分かるだろ。仕方なかったんだよ!」


 その発言の不自然さにフツバが切る寸前で止まる。

 首からは僅かに血が出ている。


「命令された?誰に?」


「あぁ、そうだ。名前は知らない。見た目は、」


「目が真っ黒で悪魔みたいな見た目か?」


「何で知ってんだよ?…お前ら、もしかしてグルか?俺をはめる為に」


焦りのあまり、とんだ勘違いをされる


「違ぇよ‼︎アイツとグルなんてありえねぇ!冗談じゃねぇ!第一に誰がテメェなんて言う名前も知らないような奴をハメなきゃ行けないんだよ!」


フツバ今までにないほどに反発する。


「「そうだよねぇ。オトメ君。フフッ。相変わらず元気そうで何よりだよ。僕を唯一殺そうとしてくれる人」」


声が響いてるように聞こえる、気持ちの悪い声だ。

何処から聞こえるかが分からない。

その瞬間、フツバの顔から血の気が引く。


「ヤバイ!姫さん逃げろ!今すぐ、振り向かず逃げろ!」


姫様がいた方向に急いで振り向き叫ぶだが振り向いた瞬間.唖然する。


「「ヤッホー、フツバ君」」


目は真っ黒で歯は全ての歯が刺々しい、体は黒く闇を着ていると言う表現が一番ふさわしいだろう、殺気を辺に振りまいている。まさに悪魔と呼ぶのにふさわしい存在だ。

 そんな男が、姫様の後ろに立ちフツバに手を振っている。

 姫様は殺気に当てられ動けない様子だ。

 いつの間にか、死体の山も消えている。

 元々死体の山があった場所の地面は黒くなり、闇に呑まれている。


「そ、そんな…テメェ一体どういうつもりだ?自分がどう言う立場かは分かってんだろ。」


 フツバが怒りを含ました口調で聞く。


「「もちろん、僕を見た人が全員国に殺されるってことをね、まぁ、君は国にバレてないから殺されてない唯一の存在だけどね。フフッ、どう?」」


「あ?」


「「もっと、僕の事を殺したくなってくれたかなぁ?」」


 不気味にフツバの方を見ながら笑いながら言ってくる。


「あぁ、絶対にいつか、ぶっ殺してやるから楽しみに待っとけ」


「「その意気だよ。オトメ君」」


 手を叩き笑いながら言ってくる。

 相変わらず、腹立たしい態度だ。


「「だけど、そこで斬りかかって来ないとは、冷静だね」」 


 少し笑いながら言ってくるのが余計に腹が立つ。


「それで、何しに来たんだよ、俺と戦いに来たって訳じゃなさそうだな。」


「「何が目的って別に目的とかはなく、うーん、そうだなぁ挨拶だよ。オトメ君」」


「挨拶だと?」


「「そう、別に姫様どうこうはどうだっていいんだよ。」」


「じゃあ、この男はなんで巻き込んだ⁉︎」


「「さぁ、気分かなぁ。」」


 平然とこの悪魔は答える。

 怒り狂いそうになる。

 会ったというだけで人生が終わるかもしれない存在が気分で人と接触するという行為に。

 今すぐ襲いかかりたいだが今のフツバでは到底勝つ事はできないのは自分でも分かっている。

 格の差がある。すると悪魔が急に、


「「ん?そろそろ時間みたいだねぇ。流石に僕も騎士団まで君から奪うほど悪魔じゃないよ。フフッ」」


「十分悪魔だよ。クソ悪魔」


「「じゃ」」


と手を振り辺一面が一瞬真っ黒になり、元に戻った頃には悪魔の姿はなかった…

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