表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/217

三章8話 天魔の領域

どうもビタミンです。

今回はまだ試験回ではありません。

長くするならそこまで行けたんですが。

という訳で今回は会話が多いです、それも結構重要な。

そりゃあ一人目の五英傑ですから重要情報バンバン出てきますわな。

それでは今回もお楽しみください。

 床が開き中からパナセアが酒を片手に出てくる。

 ふぅと一息つき体の疲れを誤魔化す。

 パナセアにとっては久々の来客。

 コミュニケーションというものは意外と体力を要するものである。

 

「それ、地下室?」


 斜め上から飛んできた声に驚きそちらを振り向くとそこにはフツバが立っていた。


「フツバ見てたのか?」


「あぁ、まぁね」


 フツバが階段を降りてくる。


「それで上の奴らは?」


「姫さんは勉強中でアトラはぐっすり」


 フツバが安心した優しい顔つきでそう告げる。


「そこには何があんの?」


 フツバが地下室の扉を見て聞く。


「そうだな。私のここ二、三百年の研究成果かな」


「そりゃあ、重要だな」


「それにしてもあのライラとかいうお姫様はいけそうなのか?」


 パナセアが席につき反対側の席にフツバを座らせ聞く。


「それは明日のお楽しみだな」


「そうか、それは楽しみにしとく」


 直後、パナセアが酒を机に強く置き大きな音が鳴る。

 フツバが驚きパナセアの顔を見るとフツバをジッと見つめている。


「なんすか?」


「わかってんだろ。あのガーリンが死んだっていう事実がこっからあんたを中心にドンドン広がっていく。その意味が……」


 それは今まで喋っていた酒混じりの声ではなくいたって真剣だ。


「その意味はイマイチ知りません」


「知りませんってアンタ、」


「ですが!分かる事ならある。あの人の強さ、偉大さ、人望、一人が担う抑止力としての大きさならこの身をもって感じてます。どこで誰が動き出すだとか、誰かが革命を起こすだとかは分かりませんよ」


「それを分かってるなら充分だ。気をつけなアンタはもう天魔の世界に片足踏み込んでる。これは抜けることの出来ない領域だ」


 言葉には気迫が伴っており、今までのパナセアからは微塵も感じられなかった殺気を感じる。

 五英傑、戦闘要員じゃないとはいえここまでかと思わせられる程に鋭い。

 

「天魔の世界、ですか。それなら一度ある人からも言われてる。それが何なのかっていうのは聞いてもいいですか?」


「その聞き方からして教えらんないって事は知ってるんだろ」


「えぇ、勿論。でももう一つ知ってる事は俺たち次第では教える時が来るって事ですかね」


「そんなことまで教えるって事はガーリンじゃないだろ?それを聞いたの」


 パナセアがガーリンらしからぬ教え方に違和感を感じる。


「そうですね。まぁ別の人からですね」


「差し詰め、あの魔女からってとこだろ」


 フツバが図星を突かれて言い返す言葉もない。


「アイツをどう使うかはお前次第だ。アイツは諸刃の剣だ。それも私たちでも手を出したくないほどのね。気をつけな。今は味方でもいつ敵になるかわかったもんじゃない」


「それに関しては大丈夫です。あの人は僕が信じ続ける限り、僕を信じてくれる。そう未来が肯定してます」


「ヘッ、何だその腐ったげな台詞は。まぁ今後の行き先も分かってるんだろ?」


「はい。今度の所には私も手紙を明日出しておくから安心しな。それじゃ、私は疲れたし寝るよ。お休み」


 パナセアは酔いながらおぼつかない足取りで階段へと向かっていく。


「パナセアさん、もし姫さん修行するとしたらどれくらいかかりますか?」


 フツバがパナセアに話しかける。


「もしの話だが……そうだな、あの子の今の実力から考えて最低でも一か月って所だね。どこまで持っていくかによるよ」


 パナセアが階段の手すりを握りこちらを見ながら言う。


「それはあなたが満足するまでで」


 フツバが八重歯を見せて笑う。


「それなら一年だ」


「これは長いことお世話になりそうだ」


「言ってろ」


 パナセアが鼻で笑ってそう言った。


読んで頂きありがとうございました。

今回はスクロールしてみた感じだといつもと変わりませんが実際は会話が多かったので短かったと思います。

今回は今では分からない単語ばかりだったと思いますがお待ちください。

ライラはパナセアの所で一年も修行してもらうんでしょうか。

それではまた次話でお会いしましょう

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ