What the boy thinks
「やあ少年。」
「うげ、また出ましたね。」
お昼時になると出てくるモンスターみたいな人がいる。
四ッ谷言ノ葉はその立ち位置になったつもりは無いのだが酒井蒔歩からすればそうなるのも当然の事といえてしまう。
「相変わらずツインテールがよく似合ってるじゃないか!アタシの真似してくれるの可愛いね」
「真似してないです、ただ、この髪型が一番僕に似合ってると判断しただけなので。」
「あは、可愛い奴め」
「話聞いてないですよね?」
中等部である蒔歩に四ッ谷がしつこく絡むのは単に可愛いからだとか、面白いから、とかではない。何となくだ。
フィーリングで絡む相手を決める四ッ谷は蒔歩にとっては好ける先輩なのか否か、悩み所ではある。
「また一人でご飯食べてる!」
「蛇塚さん」
「逢禧でいいって言ったでしょ蒔歩ちゃん!言ノ葉ちゃん久しぶりー!」
「逢禧ちゃんおひさ、また可愛くなったね」
「えぇー?そうかなぁ?」
目の前でイチャつきやがって、とかそんな事しか思えない事に逆に腹が立ってきた。
「戻っちゃうの?」
「戻ります、四ッ谷先輩も蛇…………あ、逢禧も、早く戻ってくださいね」
嗚呼!恥ずかしい!!ムカつく!
少年の考え