~ 家 族 ~
其から 天山温泉に入って
昼ご飯は 天山温泉名物 海老天丼 と 鮎の塩焼きを食べた …
その後 …
お婆ちゃんの家に戻ったら …
お父さんの携帯電話が鳴って …
「家が … 売れたんだ … 」
お父さんは 辛そうな顔をして
お母さんに ボツリと そう言った …
僕 は …
「裏の畑を見てくるねっ!」
と 言って お婆ちゃんの家の裏へ 走った…
「坊 … 大丈夫ダ … 心配ハ イラナイ … 父ト母 … 二人キリデ 話シヲ … 」
黄色いモワモワが お父さん と お母さんを 優しく包み込んで …
そう 言ってくれたから …
大丈夫だって そう思えた …
「ありがとう ! 黄色いモワモワ!!」
僕は …
畑の向こうに見える …
卵形の夕陽に お礼を言って …
ニカッ!! と 笑った …
その後 …
僕達 家族 は
日の出町の 裏野ハイツに引っ越したんだ …
引っ越したら 直ぐに
お父さん の 仕事が決まって …
その年の年末に …
宝くじ で 1億円 当たって …
借金が無くなったって
お父さん と お母さん が 夜中に 話しているのを聞いた …
お父さんは 前みたいに
怒鳴ったりしないから …
お母さん も 家では 笑顔でいてくれる …
お母さんは 惣菜屋さんで パートをしているけれど …
僕 は 平気 !
卵形の石 の 鎮守様 が …
何でも教えてくれるから っ!!