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story4

 その後、恵は学校に来なくなり、駿くんとも別れたという。残り僅かな中学生活を置いて、恵がまさか不登校になってしまうまでダメージを受けたとは。私の心に一陣の後悔がないとは言えなくなってしまった。周りの目も、明らかに私にまた鋭く厳しく向けられていった。公正に見るとどっちが悪いのだろう? しかし、一般の目は教師も含め明らかに私が悪い方向で話が進んで行っていた。

『お前は柳瀬と仲が良かったんだろう? 何か知らないのか?』

『親友の恵ちゃんに彼氏盗られて嫉妬して、相当酷いこと言ったらしいわよ?』

 いい加減にして欲しかった。一緒に居た時間こそ長かったかもしれないが、それはあの子が一方的に私に寄って来ただけで、私も被害者なのだ。恵には悪いが、私も今更引き返すつもりはないし、恵のいない生活は、少々不謹慎かもしれないがかなり自由度が高く快適だった。周りの目がきついことを差し引いても過しやすいと言わざるを得ない。

 しかし、ここでも私は恵と言う人間を甘く見ていたのだ。


 ある日、こんなニュースがホームルームに舞い込んできた。

『柳瀬めぐみが、自宅で自殺未遂をしたらしい』

 私の顔色は一辺に全て失われた。曰く、風呂場でのリストカットを試みたが、傷が浅く悪戯に血を流すだけに終わり、しかし苦しんで声を挙げていたところを家族に見つかり急いで病院に運ばれたらしい。お湯に傷口が浸けられていたことで出血は思わぬ量となり、生命がいくらか脅かされるにさえ至っているという。事の顛末をきいてまず思ったのは、自殺をする人間が家に他の人間がいる時間帯を選ぶか、と言った突っ込みだった。あの子ならそれぐらいのぽかは大まじめにやりかねない。

 などとのどやかに現実逃避していた所、その場で私は担任に突然こういわれた。名指しである。「浜村、後で校長室に来い」

 あいつのせいで、私の人生まで滅茶苦茶だ。


 そこでは担任と校長。それに副校長がおり、恵との事の顛末を詳細に聞かれたが、私は駿くん絡みの部分しか話すことができなかった。積もり積もった積年の恨みは言った所でこのおっさんたちには理解されないだろうし、説明するのも面倒くさく、また嫌な作業だったのでしなかった。

 その後駿くんも校長室に呼ばれ事情を訊かれたが、結論として私だけが自宅謹慎することになった。柳瀬家の対応次第では警察沙汰になりかねないらしい。本当にどこまでやってくれるのだ恵。


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