その世界の片隅で
とある時代のとある場所。静かな夜に開かれるバーの扉の奥には様々なドラマがある。生と死、光と闇、表と裏、魔法と呪い、愛と欲望__
『 見る人が違えば、物語も変わる。』
バー《ローズミロワール》はそんな真実を映す。
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もし何かを一つ失うことで、何かを一つ得られるとしたら…俺たちは何を棄てて、何を得ようとするのだろうか。
権力、地位、金、愛、家族、恋人、友達 ___
果たして何かを犠牲にしてまでも、手に入れるべきものは存在するのだろうか。それ以前に己の欲だけに従い、傲慢にも決めていいのだろうか。
否、欲望を前にして理性を保てる獣など居ないだろう。
しかし残念なことに、欲しいものがそう簡単に手に入ることなどない。が、もしそれを可能にする魔法が存在したなら…話は変わるかもしれない。
そして、そんな魔法が…いとも簡単に、誰でも使えるとしたら?欲深い人間は愚かにも、その魔法を前にして跪くだろう。そう、それが人間なのだから。
だが、忘れてはいけない。
魔法と呪いは表裏一体であること。
夢とは儚い幻想であること。
自分の目で見ているもの全てが、真実とは限らないこと。
見る人間が違えば、物語は様変わりすることを。
バー《ローズミロワール》はそんな“真実”を映し出す。
今宵も暗闇の中で、真紅の薔薇は人知れず綺麗に咲くことだろう。
もう時期 ___ 開店の時間だ。
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読んで頂きありがとうございます!
執筆リハビリ中で読みにくい部分もあると思いますが、温かい目で見守ってやってください!