第9話:更衣室の衝撃
事務所でのスターたちとの出会いを終え、聖奈はマネージャーから「次の撮影の衣装をチェックしてきて」と頼まれ、更衣室へと向かった。頭の中では、悠斗がまだ興奮を引きずっている。
「聖奈ちゃん、ここは美女だらけで俺の心臓持たないよ! アイドルの世界ってすごいね!」
「騒がないでよ。あなたが大げさに騒ぐから疲れるよ。」
更衣室のドアを開けると、トップモデルの藤井リナが次の仕事の衣装に着替えている最中だった。白いレースの下着姿で鏡の前に立っている。長い脚と抜群のスタイルに聖奈は一瞬感心したが、頭の中で悠斗の声が爆発した。
「うわああああ! 藤井リナ!? 下着姿!? マジで!? スタイル良すぎる! 俺、死ぬ! 死ぬよ!」
聖奈は慌てて目を逸らし、頭の中で叫んだ。
「ちょっと! 見ないでよ! リナさんが着替えてるんだから、頭の中で目を閉じてて!」
「閉じられないよ! 聖奈ちゃんの目で見てるんだから、感覚がガンガン来る! 白いレースの下着…セクシーすぎて…ファンとして最高すぎる!死ぬ」
聖奈は気まずさに耐えきれず、そっとドアに後退しようとした。だが、リナが気づき、振り返って笑顔で声をかけてきた。
「聖奈ちゃん、 ねえ、ちょうど良かった! この下着、どう思う? 新しいブランドのやつなんだけど、可愛いでしょ?」
リナは下着姿のまま聖奈に近づき、堂々とポーズを取って見せつけてきた。
聖奈は目を丸くして、「え、う、うん、可愛いね…」とぎこちなく返したが、頭の中でパニックに。
「何!? リナさん、なんでそんな積極的に見せてくるの!? やめてよ、悠斗が見ちゃうじゃない!」
悠斗は大興奮。
「うおおおお! 藤井リナが下着見せてくる!? やばい、可愛いとかレベルじゃない! 俺、生きてて良かった! 聖奈ちゃん、もっと近くで見てよ!」
「近くって何!? 見せないわよ! 私が気まずいんだから、黙ってて!」
聖奈が逃げ腰になると、リナは楽しそうに笑い、さらに一歩近づいてきた。
「聖奈ちゃん、照れてるの? 女同士なんだから平気だよ! ほら、このレースのデザイン見て! 撮影で使う衣装に合うかどうか意見欲しいな。」
リナは下着のストラップを指でつまんで持ち上げ、聖奈にじっくり見せようとする。
「うわっ! リナがそんなことするなんて…! 聖奈ちゃん、最高のチャンスだよ! 俺、鼻血出そう!」
悠斗の興奮が頭の中で炸裂する中、聖奈は必死に目を逸らした。
「リナさん、えっと、衣装確認しますね?」
彼女は衣装ラックに逃げるように向かうが、リナはまだ諦めない。
「待って、聖奈ちゃん! 下着も含めてトータルコーデ考えたいからさ、こっち向いてよ! ほら、背中のラインも綺麗でしょ?」
リナはくるっと背を向けて背中を見せつけ、さらには鏡越しに聖奈にウィンクしてきた。
「リナさん、なんでそんな見せつけてくるのよ、やめてよ」と心の中で呟く
「うわあああ! 背中まで!? 藤井リナの背中がこんな近くで! 聖奈ちゃん、ありがとう! 俺、この瞬間を一生忘れない!」
「ありがとうって何!? 私が死にそうなんだけど! 」
聖奈は顔を真っ赤にしながら、衣装のワンピースを手に取ってごまかした。
「これ可愛いね、リナさん。この柄とか色とか」
だが、リナは無邪気に笑いながらさらに迫ってきた。
「聖奈ちゃん、ほんと可愛い反応するね! じゃあさ、私が着替えるとこ見ててよ。衣装とのバランス分かるでしょ?」
リナは下着姿のまま衣装を手に取り、聖奈の目の前で着替え始めようとする。悠斗が絶叫した。
「着替えるとこ見れる!? 聖奈ちゃん、やばいよ! 俺、耐えられない! 藤井リナの全部見ちゃうよ!」
「全部って何!? 絶対見せないわよ! 頭の中で歌でも歌ってなさい! 『星屑のラビリンス』の2番! 今すぐ!」
「星屑の夜に~迷い込んで~♪って…無理だよ! リナの下着姿が頭から離れない! 幸せすぎる…!」
聖奈は限界を感じ、「リナさん、私、マネージャーに確認してくるね!」と叫んで更衣室を飛び出した。廊下に出てドアを閉め、深呼吸しながら頭の中で悠斗に怒りをぶつけた。
「ねえ、悠斗くん! あなたが騒ぐせいで私が仕事にならないよ! 」
「ごめんって! でもさ、藤井リナが下着見せてくるなんて…夢の光景だよ。聖奈ちゃんの周りってほんとすごいね…。」
「すごいって…私の体から出てってくれれば、私がこんな目に遭わなくて済むよ!」
更衣室での出来事は、リナの無邪気な積極性と悠斗の興奮に振り回され、聖奈のプロ意識とプライバシーが試される一幕となった。