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第37話:初日の輝きと溢れる感情

全国ツアー「スターライト☆ドリーム Cosmic Journey」の初日、東京アリーナのステージが幕を開けた。聖奈は本番直前に悠斗の反応が突然なくなり、不安と動揺を胸に秘めたままセンターに立った。オープニング曲『Cosmic Pulse』のイントロが響き、観客の歓声が会場を包む中、彼女は笑顔を浮かべようと必死に努力した。頭の中は静寂に支配され、いつもそばにいた悠斗の声が聞こえないことが、彼女を孤独に感じさせた。

最初のダンスステップを踏みながら、聖奈は自分に言い聞かせた。「悠斗くんがいなくても、私、できるよね…。今までだって頑張ってきたんだから…。」 ラップパートでは彼のタイミング指示がない中、一瞬リズムが乱れそうになり、彩花の目配せと真央、怜奈のフォローに助けられた。観客は気づかず、「聖奈ちゃん!」と叫び声を上げ、彼女は必死に笑顔を保った。

ライブが進み、MCパートで聖奈が「皆さん、ツアー初日来てくれてありがとう! 『Cosmic Pulse』、楽しんでくださいね!」と明るく言うが、心の中では「悠斗くん…どこにいるの?」と不安が消えなかった。ファンの熱気とメンバーの支えに励まされ、聖奈は自分の力でパフォーマンスを続けた。最終曲では涙を堪えながら全力で踊り、歌いきった。幕が下り、観客の大歓声が響く中、聖奈は息を切らしてステージ裏に戻った。

楽屋でメンバーが「初日最高だったね!」と抱き合う中、聖奈は笑顔で応じつつ、心に空虚感を抱えていた。彩花が「聖奈ちゃん、今日なんかすごい力出てたよ!」と褒め、聖奈は「うん、みんなのおかげだよ」と返した。一人になった瞬間、頭の中で呟いた。

「悠斗くん…私、なんとかやったよ。でも、あなたがいないの寂しかった。どこ行ったの…?」

返事はなく、聖奈は疲れ果てた体を引きずるように帰宅した。

自宅に着き、ソファに座った聖奈は目を閉じた。初日の成功に安堵しつつも、悠斗の不在が重くのしかかり、涙がこぼれた。その時、頭の中で突然、懐かしい声が響いた。

「聖奈ちゃん?…ごめんね。俺、ずっとそばにいたかったけど…。」

聖奈の目がカッと開き、感情が一気に爆発した。頭の中で、彼女は叫んだ。

「悠斗くん!? 何!? どこ行ってたの!? 急にいなくなって、私、どうしていいか分からなかったんだから! 不安で怖くて、ライブ中ずっとあなたのこと考えてたよ! どこ行ってたの!? 戻ってくるなら早く言ってよ!」

声にならない声が頭の中で響き、涙が止まらなくなった。怒りと安堵が混じり合い、聖奈の胸は激しく揺れた。

悠斗が慌てつつ申し訳なさそうに返した。

「聖奈ちゃん、ごめん! 俺、ライブ直前に意識が離れちゃって…。理由は分からないけど、聖奈ちゃんの体から引き離されてたんだ。でも、なんとか戻ってきたよ。ライブ見れなくてほんとごめん。でも、聖奈ちゃんが頑張ったの、感じてたよ…。」

聖奈は涙を拭わず、さらに感情をぶつけた。

「感じてたって何!? あなたがいなくなった瞬間、私、心臓止まるかと思ったよ! いつもそばにいるって言ってたのに、こんな大事な時にいなくなるなんて信じられない! 戻ってきてくれて嬉しいけど、怒ってるんだから! 寂しかったんだから!」

悠斗が静かに、優しく返した。

「聖奈ちゃん…ごめんね。俺、聖奈ちゃんを不安にさせちゃったの、ほんと申し訳ないよ。でも、聖奈ちゃんが自分でライブやりきったの、すごいって思う。ファンとして誇らしいし、聖奈ちゃんの強さ、改めて感じた。怒ってくれて、寂しがってくれて…俺、聖奈ちゃんに必要とされてるって分かって、嬉しいよ。」

聖奈は鼻をすすり、感情が少し落ち着きながら呟いた。

「必要に決まってるじゃん…。あなたがいなかったら、私、こんなに頑張れなかったよ。今日だって、あなたがいない中なんとかやったけど…戻ってきてくれて良かった。もういなくならないでね、頼むから。」

悠斗が穏やかに約束した。

「うん、聖奈ちゃん。俺、できる限りそばにいるよ。ツアー初日乗り越えた聖奈ちゃん、ほんとすごい。これからも支えるからさ、怒らないでね。」

聖奈は涙を拭い、小さく笑って呟いた。

「うん…ありがとう、悠斗くん。怒ったけど、あなたが戻ってきてくれて安心したよ。」

悠斗が優しく返した。

「もう離れないよ。聖奈ちゃんの輝き、ずっと見守るよ。」

ツアー初日、聖奈は悠斗の突然の不在に動揺しながらも自分の力でライブを成功させた。ライブ後に彼が戻り、聖奈の感情が爆発する再会を経て、二人の絆はより強固なものとなった。聖奈の成長と悠斗への深い信頼が、ツアーの長い旅路を支える力となっていた。

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