第20話:夜の委ね合い
聖奈が静かに行為を終え、悠斗との穏やかなやりとりを経て眠りに落ちた夜。その翌日も、彼女は忙しいスケジュールをこなし、ファンイベントや収録で悠斗の知識に頼る場面が続いていた。クイズ番組以降、二人の関係は対立から協力へと変わりつつあり、聖奈は彼への信頼を少しずつ認め始めていた。
この日、聖奈は深夜に自宅へ戻った。疲れがピークに達し、肩が重く、体がだるかった。ソファに座り、首を回してコリをほぐそうとするが、思うように力が抜けない。彼女はため息をつき、頭の中で悠斗に呟いた。
「ねえ、悠斗くん。今日も助けてくれてありがとう。頭悪い私をカバーしてくれて…最近、あなたに頼りすぎてる気がするよ。」
悠斗が優しく返した。
「聖奈ちゃん、疲れてるね。大丈夫? 俺、聖奈ちゃんが輝いてるの見るの好きだから、頼ってくれるの嬉しいよ。」
聖奈は目を閉じ、ソファに体を預けながら考え込んだ。昨夜の親密な時間や、彼の素直な言葉が頭をよぎる。ふと、彼女は静かに提案した。
「ねえ…今夜、疲れてて体が動かないよ。あなたに私の体、ちょっと任せてもいいかな。肩こりとか、どうにかしてほしいんだけど…。でも、変なことしないでね。」
悠斗が驚きと喜びを隠せない声で答えた。
「え!? 聖奈ちゃん、マジ!? 俺に任せてくれるの!? うわっ、ありがとう! 変なことしないよ、絶対! 聖奈ちゃんのために肩こり解すからさ!」
聖奈は小さく笑い、「うん、頼むよ。私、寝ちゃうかもしれないけど…よろしくね」と呟いて意識を緩めた。
悠斗は聖奈の体を動かす許可を得ると、慎重に彼女の手を自分の肩に置いた。聖奈の指を動かし、肩を揉み始めた。力加減を調整しながら、首筋や肩甲骨の辺りを丁寧にほぐしていく。聖奈の体が少しずつ緩むのを感じ、悠斗は頭の中で呟いた。
「聖奈ちゃん、肩めっちゃ硬いね。こんな疲れてたんだ…。俺、ちゃんと解してあげるからさ。」
聖奈は半分眠りに落ちながら、頭の中でぼんやり答えた。
「うん…気持ちいいよ。あなた、手慣れてるね…。ありがとう…。」
悠斗は嬉しそうに続け、聖奈の腕を軽くストレッチさせたり、首をゆっくり回したりした。彼女の体が温かくなり、疲れが和らいでいくのを感じながら、彼は満足げに呟いた。
「聖奈ちゃん、俺、聖奈ちゃんの体動かせるの嬉しいよ。ファンとして…聖奈ちゃんが楽になるなら、なんでもしたいんだ。」
聖奈は眠気の中で小さく返した。
「なんでもって…大げさだよ。でも、今夜は助かる…。おやすみ…。」
彼女の意識が完全に落ち、深い眠りに入ると、悠斗は肩を揉む手を止め、聖奈の体をそっとソファに横にさせた。布団をかけてあげながら、彼は頭の中で静かに呟いた。
「聖奈ちゃん、おやすみ。俺、聖奈ちゃんのこと守って、支えてたいよ。こんな風に頼ってくれるなんて…最高だな。」
悠斗は聖奈の体を動かすのをやめ、彼女が心地よく眠れるよう静かに見守った。だが、疲れが取れた聖奈の体を感じながら、彼の心には「もっと聖奈ちゃんのために何かしたい」という思いが膨らんでいた。翌朝、聖奈が目を覚ますと、体が軽くなっていることに気づき、頭の中で悠斗に呟いた。
「悠斗くん…昨日、肩ほぐしてくれたんだね。ありがとう。気持ち良かったよ。」
悠斗が照れながら返した。
「聖奈ちゃん、良かった! 俺、役に立てて嬉しいよ。疲れてる時、また任せてくれていいからね!」
聖奈は微笑み、「うん…頼るのも悪くないね。でも、私の体から出てってくれるのが一番なんだけど」と付け加えた。悠斗は笑いながら、「それができたらいいけど…まだ一緒にいたいな」と返した。
この夜、聖奈が意識的に悠斗に体の制御を任せたことで、二人の関係はさらに深まった。聖奈の疲れを癒す悠斗の行動は、彼女の信頼を一歩進め、二人が互いを支え合う絆を強めていた。




