神戸教授のおとなの社会学『借金論』
リアルパイセンが容赦ないのでしばらく現実逃避系のお話でお茶を濁します。その3(血涙)
トランプ大統領……グリーンランドとアイスランドの言い間違いって……orz
欧州の米国債売り浴びせに日本国債暴落って総選挙に隠れているからウォッチしにくいんだよ……orz
というか、殿下が露骨に絡むからイランが動かないと話が進められない……orz
この国の華族や財閥、または上流階級が通う帝都学習館学園。
この学園は小学校からの一貫教育だが、中等部、高等部には外部の一般生徒から優秀者が特待生という形で招かれる。
という事は、中等部や高等部の特待生に選ばれることを目指す生徒たちが集められた学校もまた周辺に存在してる訳で。
そんな彼女たちにも開放されているのが帝都学習館学園中央図書館である。
そこのロビーで彼女たちは何を調べるかで頭を悩ませていた。
「はぁ~。社会のレポート面倒なんだよ。また何でこのテーマを選んだんだよ?甘崎よ?」
「よくパパとママが口を酸っぱくして言うのよ。
『連帯保証人にはなるんじゃないぞ』って。
で、その連帯保証人って何なんだろうって?」
「あー。なんとなくわかるわ。それ」
美春さつきの質問に、甘崎ひながツインテールを揺らして返事をし、美春さつきが納得する。
そんな訳で彼女たちの話は宿題のレポートテーマである『連帯保証人』からその大本である借金に進んでゆく。
「連帯保証人って借金の事よね。
どうして、借金をするのかな?
お金を貯めて買えばいいじゃない」
「たしかに」
「お金を借りるといろいろトラブルとかあるからね。借りないに越したことはないんじゃない」
「それは、お金を借りる事で時間を短縮しているんですよ。
失礼。面白そうな話をしていたので、つい口を挟んでしましました」
三人の会話に割り込んだのは、いかにも教授みたいな雰囲気を醸し出す紳士だった。
美春さつきと大倉るりが警戒する前に、ミーハーな甘崎ひなが大声を出して二人に口をふさがれる。
「あーーーーーっ!テレビで見たことある!!神戸教授だ……むぐっ!!!」
「はは。知られているのは嬉しいですが、図書館です。お静かに。
改めて、神戸総司。大学教授をしています」
「美春さつきです」
「大倉るりと申します」
「甘崎ひなでーす!」
自己紹介の後、場所を変えて話を元に戻す。
桂華院瑠奈の為の授業をと思って来てみたが、とうの本人たちが修学旅行中なのを忘れていた。そこで面白そうな話題で話している学生を見つけて声をかけたのは、桂華院瑠奈をはじめとした彼女の周囲の人材の華やかさを知っているからだろう。
この場の三人が帝都学習館学園の制服でないのには気づいていたが、知識を欲する者に導きをという高宮晴香図書館館長の影響をしっかり受けているなんて気づくことなく神戸教授は話を進める。
「借金をした場合、借金をした人が得るものって何だと思います?」
「お金じゃないですか?
お金を借りるんですから」
「大体何か欲しいものがあるから借金する訳で、欲しいものですか?」
「うーん。今、ほしいから、今?」
大倉るり・美春さつき・甘崎ひなの順に答え、神戸教授は甘崎ひなの方に向けて微笑む。
なお、最初に正解を言っているのだが、三人は覚えていなかった。
「甘崎さんでしたっけ?
いい線いってますよ。正解は『時間』です」
「「「時間???」」」
三人仲良く首をかしげるのを確認してから神戸教授は話を続ける。
「人は、何かを『成し遂げたい』・『得たい』と願います。
しかし、今この瞬間にはリソースが足りない。
だから、未来の自分を担保にして今を動かそうとする。これが借金の本質です。
ちなみに、辞書には貸し借りの意味としてそれが書かれているんですよ。貸しは『 他人に利益や恩義を与えて、まだその返礼を受けていないこと』、借りは『人から恩義・援助・恥辱などを受けて、その報いをしていない状態』って」
神戸教授の講義が続く。
まさか、宿題のレポートを大学教授に説明してもらえるなんて幸運だと三人は思いながら聞き入る。
「だからこそ、借りた以上は返さないといけない。
ここにあるのは信頼なんです。
この信頼というものによって、人間社会は文明を進めてきたんですよ」
「質問でーす! 返さなかったらどうなるんですか?」
「大体ひどい事になりますが、借りたものは返さないといけないを分かりやすく説明する教材があったかな……」
甘崎ひなの元気いっぱいの質問に神戸教授が少し首をかしげた所で第二の乱入者が登場する。
「だったらいいのがあるわよ。神戸くん」
高宮晴香図書館館長。
『図書館の魔女』の異名を持つ彼女の城の中で、こんな面白い事をしていて気づかれない訳がないのだ。
手にはその資料まで用意しているのだから、実は登場を待っていたのではという突っ込みを美春さつきはぐっと我慢する。
「視聴覚室を使っていいわよ。
後片付けをするなら、お菓子とジュースの持ち込みもOK。
ただし、その感想のレポートは私にも見せて頂戴ね♪」
「高宮館長。彼女たちは私が見つけたんですよ。
ここで、時折講義をしているから気になったら遊びに来るといい。
君たちのレポート、楽しみにしているよ」
そう言って神戸教授は高宮館長を引っ張ってこの場を去ってゆく。
魔女の異名は伊達ではない。良い方にも悪い方にも。
かくして残された三人の前に一つのビデオテープが残された。
「これって春のアニメ映画……」
「とりあえず見てみようか?」
「ジュースとお菓子持ち込んでいいなら、コンビニで買ってからにしようよ!」
なお、できたレポートの出来の良さを怪しんだ社会科担任の質問に三人はあっさりと神戸教授と高宮館長の名前を出したので、社会科担任と学校校長が菓子折りをもって高宮館長と神戸教授に挨拶に行ったのは後の話。
この頃のテレビに出ている有名人の信頼度の高さは凄かった。
今でも篠沢教授 (クイズダービー)や北野大 (サンデーモーニング)はいまだ覚えていたり。
連帯保証人
これについては昔から本当によく注意されていた。
最近民法改正で厳しくなった。
春のアニメ映画
『ドラえもん のび太の大魔境』
この秘密道具「先取り約束機」のギミックが本当に優秀で心打たれたんだよ。
このために確認したら2014年にリメイクされていた。




