第6話 知り合い。
「ハッチまたクラス一緒になれたね!ちょー嬉しいんだけど!」
授業が終わり、桃百合愛李さんが私の席の前まで来て、話しかけてきました。この子は俗にいうおな中というやつです。クラスも3年間同じでした。
桃百合さんは一般的にビッチとか尻軽女とか呼ばれる外見をしています。一言でいうとギャルって感じです。可愛いか可愛くないかでいうと、アイプチの力で二重になってるときは可愛いと思います。本人はアイプチじゃないと否定してきます。真実はいつも闇の中です。
ちなみにハッチというのは彼女が私につけているあだ名です。向こうもアイポンって呼んでよって言ってきますがずっと無視してます。
「桃百合さんも同じクラスだったんですね」
「相変わらず変わってないねー!ってか高校生になったんだし、スマホ買ったよね???SNS何かやってる???交換しようよ!」
「え。中学の時に家の電話番号教えたよね?嫌なんだけど」
「……な、なんかごめん」
「別にいいよ。私は気にしてないです」
桃百合さんはいつもフレンドリーな感じです。
「そういえば、さっきは急に倒れてたけど大丈夫???」
「……大丈夫だよ」
「ほんと??いきなり倒れたからマジ心配したよ!!」
「……私はただ消しゴムになろうとしただけで……」
「消しゴム!?ハッチ何それ!?!?おもしろ!?マジヤバくね!」
「ヤバくはないよね?」
「え、あ……ヤバくはないのかな……?何か気に障ったのならごめんね」
桃百合さんは見た目に反して意外と優しい人です。