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第1話 プロローグ。
私、七八葵には好きな人がいます。
今から私の好きな人が喋ります。楽しみで仕方ありません。
「じゃあ次。上野」
「はい。上野俊って言います。中学は南中でした。趣味はありません。興味のある事もありません。よろしくお願いします」
先ほど自己紹介をしたのが、私の座席の横にいる上野俊君です。
高身長で、耳が妊娠しそうなほどイケボで、顔立ちが整いすぎていてあれ?異世界から迷い込んできたのかな?あれれ?と思うほどかっこいいです。最高です。めちゃモテな感じです。
でも、私の友達は「そんなにだよ」って言います。私が「そんなにじゃないよ」と言い返しても「中の下ぐらい」と酷評をしてきます。
でも私は彼のことが好きです。
一度も話したことはないけれど、中学の時から一目惚れでずっと片思いをしています。彼と会話をすることに憧れを抱いてます。
妄想での出演回数は指が引きちぎれそうなほどです。正直何回かよくわかりません。適当な言い方をしました。
そんなわけで、高校で同じクラスになった今、私は彼と仲良くなる為に行動に移していきたいと思っています。