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僕は僕だから僕なんだ  作者: 深雪林檎
◆第二章
42/52

第16話 体育祭二日目④

点線より視点変更有り

『開始早々アクシデントがありましたが、ワンアウトで朱雀の攻撃が続きます』


『アクシデントで済ますの!?ライトの人大丈夫なの!?ていうか何でフェンス直撃するライナーが出るの!?ルー○ーズの新○ですか!?』


『……不幸な事故でした。尚、心よりご冥福をお祈りいたします』


『勝手に殺すなっ!!』


『実況は引き続き櫻井がお送りします☆』


『何だその☆は!?』


『べ、別にやりたくてやってる訳じゃないんだからねっ!勘違いしないでよねっ!』


『ツンデレ!?ていうかそれ本音だろっ!!』


『これぞシュタイン○ゲートの選択!!』


『厨二!?アンタって人が分からない!!』


『こんな女滅多にいないんだからねっ』


『いてたまるかぁー!!』









『2番ピッチャー・伊波さん』


バットを何度か振りながら打席に入る玲。

玲も左打ちらしい。

愛加先輩が振りかぶって投げる。


「ストライク!」


「うわっ!?はやっ!!」


空振った玲が驚いたように言う。

さっきは凌に打たれたけど、そう簡単に打たれるような速さじゃない。

愛加先輩が2球目を投げようと振りかぶる。


「まぁ確かに速いけど……」


玲が呟くと同時に手からボールが離れる。


カキン


「速いだけだな」


「っ!?」


打球は僕の頭を越えて左中間に。

ジャンプしたけど全然届かなかった。

玲は一塁に進む。玲にまで打たれるなんて。


『3番サード・長谷川くん』


右打席に入る3番の人。

玲のことだから盗塁もあるかもしれない。

ちゃんと警戒しておかないと。

愛加先輩もリードの大きい玲をチラチラと見ている。

振りかぶらずに投げる。


「ストライク!」


3番の人は見送る。

愛加先輩は一度一塁に牽制球を投げて、再び打者に投げる。


「ボール!」


外にはずして様子見。

来人も玲を警戒してすぐに投げられるようにしていた。

当の玲は一塁に片足をかけてニヤニヤと笑っている。

またしてもリードを大きくとる玲。

本当は盗塁なんかする気無いんじゃないかな。

愛加先輩が3球目を投げ……うわっ、走った!?


キンッ


えっ!?

玲に気を取られていると、ボールがワンバウンドして飛んでくる。

しかも僕は二塁に向かおうとしていたところで、ボールは右側だ。

間に合えっ!!

体勢を崩しながらも横っ飛びでボールに飛びつく。


パシッ


あ、間に合った。


「げっ」


「ミリー!!」


後ろから玲と徴の声がして、はっとする。

体を捻ってそのままボールを二塁に投げる。

そのままの体勢で落下。

……すごく痛い。


パシッ


「アウトッ!!」


「げげっ」


玲が再び声をあげる。

ギリギリ間に合って良かった。


「畠山!!」


徴がファーストに呼び掛けて送球。


パンッ


「アウトッ!!チェンジ!!」


こっちも間に合ってスリーアウト。

転がったままでいると、燈加が微笑みながら手を出してきた。


「ミー君大丈夫?」


「なんとか」


その手を掴んで立ち上がる。


「ミリー!!」


「うわっ!?」


立ち上がった途端に心に持ち上げられる。


「ナイスプレー」


「ありがと。とにあえず降ろして。恥ずかしいから」


「はいよ」


ちょこんと降ろされて、ベンチに戻る。

青龍の攻撃は僕からだから準備しないと。







『1番ショート・雪村くん』


……よし、行くぞ。

ベンチでもみくちゃにされてヘロヘロになって出る。アナウンスのおかげで解放された。


「よし勝負だミリー!!」


ピッチャーマウンド上の玲が元気そうに言い放ってくる。

右手にグラブを着けてるから左投げか。


「はは、お手柔らかにね」


打席に立って構える。

そういえば玲ってどんな球を投げるんだろ。

ソフトボールやってるしやっぱり速いのかな。

前の試合も投げずに終わっちゃったし。

とりあえず一球目は見送ろう。


玲がソフトボールとは違って上から投げる。


パンッ


「ストライク!」


そんなに速くはないみたいだけど、どうして玲がピッチャーなんだろう。

速さだけなら凌の方が速そうだけど。

まぁ速いだけじゃピッチャーは務まらないからだけだと思うけど。凌なんか特に。


そんな事を考えていると玲が再び投げる。

ど真ん中!!よし打てる!!

タイミングを合わせてバットを振る。


「っ!?」


パシッ


「ストライク!」


曲がった!?変化球だ!!

今のはカーブかな?

そういえばちょっと遅かったような気もしたし、注意しないと。

玲が笑いながら振りかぶる。

今度はどっちだろう。

さっきよりは速い……ストレートだ!!


チッ


「あれ!?」


「ファール」


今度は……シュート?

いくつ変化球あるのさ。

玲が4球目を投げる。

次は何?カーブ?シュート?ストレート?それとも他の?


パンッ


「あ」


「ストライク!バッターアウトッ!」


普通に真っ直ぐだし。

何もせず見逃した僕が可笑しいのか笑う玲。


「あきらぁ」


「な、何だよ、そんな泣きそうな目で見るなよっ。なんか悪いことしてるみたいだろ」


「変化球投げるなら投げるって言ってよっ!!」


「言うか!!」


ケチ。






『2番キャッチャー・稲嶺くん』


「いっけー来人!!そんなケチ玲なんか倒しちゃえ!!」


ベンチに戻って来人の応援。


「誰がケチだ!!」


ベンチに向かって叫ぶ玲。

ケチじゃなかったら意地悪だ。

来人はバットを短く持って下がり気味に打席に立っている。


「変化球をいくつ持っているのか確かめないとね」


隣に座る愛加先輩が言う。

確かに大事なところでいきなり使われたりしたら嫌だしね。

僕もちゃんと粘っていれば良かった。

「いや、雪村は良くやったよ!うん」


「そうですか?」


ちょっと落ち込んでいると愛加先輩が慌てた様子で声をかけてくる。


「雪村のおかげでカーブとシュートを投げてくるってわかったからねっ」


「…………」


玲が勝手に投げてきただけだと思う。

とにかく落ち込んでても仕方がないし来人を応援しよう。







--------------------------------------






さて、どうするかな。

9球でフルカウントまで粘ったものの、玲はカーブとシュートの変化球しか投げない。

本当に持ってないのか?

だがそれならミリーの時点で全部使うとは考えにくいからやっぱりまだ隠しているな。

アイツがもっと使えたら分かったかもしれないのにな。

ライナー喰らって保健室送りとはますます使えない。


玲が10球目を投げる。

……カーブ!


カキン


「っ!?」


玲が焦って打球を目で追う。


「ファール」


打球は三塁線ギリギリ。

狙い通り。


「どうした玲。もうそれは見飽きたんだが。そろそろちゃんと前に飛ばしてもいいか?」


「くっ、来人のくせに生意気だ!」


マウンドを蹴って苛立ちを見せる。

もう一押しか。


「おい、さっさとアウト取れよ!そろそろ立ち疲れたぞ」


「うるせぇぞっ犬!」


ナイス凌!

これで流石に他の変化球を投げるだろう。

玲が一息ついて振りかぶって……投げる。

……ストレート!?


仕方ないここは打っておくか。

長打を食らわせれば次は投げるだろう。

左中間を狙って思い切り振る。


ストン


「なっ!?」


パシッ


「ストライク!バッターアウトッ!」


……フォークだと!?

しかも何て落差だよ。


「やれば出来るじゃねえか」


「うるさい単細胞生物」


次の打者は横溝か。

打席に近付く横溝に指示を出す。


「見ての通りフォークの落差がムチャクチャだから手を出さなくていい。多分追い込んでからしか投げないと思うし、そう何球も投げられないはずだ。追い込まれる前に勝負しよう」


「OK。善処する」


そう言って横溝は打席に入る。

まぁ奴は頭が切れるし言わなくても分かっているだろう。

それでも何も言わずちゃんと聞くところが奴の良いところだな。

問題は……


「来人来人フォークだよフォーク!!どうしよう!」

「まぁ落ち着きなよミリー。どうせ打てないもんは打てないんだし」

「そうですよね神崎先輩」

「気合いだ!念力だ!超能力だ!」

「そんな非科学的なものよりもドラ○もんとかの方がいいわよね」


……問題はこの馬鹿たちを何とかしないといけないって事だ。








--------------------------------------







『3番セカンド・横溝くん』


ヘルメットを被りなおして打席に入る。

狙いは初球。

思い切り振り切るだけだ。


「さっきは良くも邪魔してくれたなぁ」


マウンドの伊波さんが睨みつけてくる。

凄い威喝感なんだけど。

さっきのダブルプレーがお気に召さなかったかな。


「たまたまだよ」


送球が間に合った事に関しては。


「うるさいっ!大人しくやられろっ!」


伊波さんが思い切り腕を振り抜く。

もう少し冷静だと楽々無失点に抑えられると思うのに。


カキーン


「なっ!?この野郎」


あと女性ならもっと言葉に気を付けたほうが良いと思う。

打球はレフトを越えてフェンス前まで転がった。

2つ狙えるな。

一塁を蹴って二塁に走る。


二塁まであと5mちょっと。

レフトの鈴音先輩はボールを拾ったところ……っ!?


スパァン


ザザッ


「セーフ!」


「ふぅ、危ない危ない」


まさか間宮が代わって投げるなんて。

気付くのがあと少し遅かったらアウトになってたよ。

とにかく得点圏だ。

といっても間宮のおかげでホームまでいけそうにないけどね。


ベンチの稲嶺にサインを送る。

すぐに「了解」とサインが返された。








--------------------------------------







『4番センター・神崎くん』


「くるとー呼ばれてんだけどー」


「ちょっと待て」


なんなのさー。

早く打ちたいのにー。

もったいつけてないで早く言ってよー。


「今言うって」


あれ?口に出てた!?


「お前は顔に出やすいからな」


「ふーん?ま、いいや」


「とにかく初球はストレートだから思い切り打ってこい」


「はいはい」






「遅いっ!!」


「ごめんごめん」


玲はおこりんぼだなぁ。


「行くぞっ!!」


玲が振りかぶって投げたっ……て初球は何って言われてたっけ?

まぁいいや打っちゃえば一緒だよね。

よいしょっと。


カキィーン


「なっ!?またぁ!?」


「おー、良く飛んだなぁ。ホームランかな?」


とりあえず走ろ。

確か右側からだよね。


「アウトッ!チェンジ!」


「ん?入らなかった?」


「ナイス、犬!!」


「あ、凌ちんか」


フェンスに登ってボール取ったんだ。

凄い凄い。






『両チームの一回の攻撃が終わりましたね』


『そうですね。両チーム攻守共にプロ顔負けのプレーが見受けられるので、このあとどうなるか楽しみですね』


『…………』


『どうしました?櫻井さん』


『真面目なコメントありがとうございます。とても気持ち悪いですね』


『……雪村くんは最高に可愛『メキッ』ぐわぁ!?』


『ふざけるな東雲。真面目にやりな』


『どうしろと!?』


『特に青龍の雪村くんと横溝くんの二遊間のプレーには驚かせられましたね』


『そうですね、特に横溝くんの指示や対処のしかたがとて『気持ち悪っ』アンタの豹変ぶりが1番驚かせられるんじゃあっ!!』


『二回の表、朱雀の4番香川くんからの攻撃です』


『えーそうですね』

はい16話でした。

この調子ですと、年内に投稿できるのはあと1話か2話くらいでしょうか。

年が明けたら2週間程更新が出来ないのでご了承ください。

というわけで宣言通り、朱雀の能力値を適当に


◆間宮凌

ミC パA 走B 肩A 守C


◆伊波玲

ミB パB 走B 肩C 守B

球速128km/h

スタミナC コントロールB

変化球 シュート、カーブ、フォーク


◆鈴音詩音

ミC パC 走B 肩C 守A


◆桐生茅依

ミE パE 走D 肩E 守F


◆長谷川くん

ミB パB 走C 肩C 守C


◆香川くん

ミA パA 走D 肩D 守C


◆北山くん

ミD パB 走E 肩A 守C


◆平くん

ミA パD 走C 肩D 守A


◆西くん

ミB パC 走D 肩D 守C


◆寺井くん

ミE パB 走C 肩B 守D


◆田山くん

ミE パD 走B 肩C 守B


◆田中くん

ミD パA 走C 肩D 守F



まぁ分かっている時点でこんなところでしょうか。

茅依ちゃん弱すぎるよ(笑)

ていうか本編の出番少なすぎるよ(笑)

まぁぶっちゃけ忘れてただけなんですけどね。

だって1人だけスペック低すぎるんだもの。


早く体育祭を終わらせたいorz

長いよ長すぎるよ。

まだ三日目もあるんですよ。


でもやっと三時間くらいの量みたいですね。

まぁまだまだ続く話なので、読者様に飽きられない限りまったりとやっていきます。

毎日更新は難しそうです。

3~4日に1話くらいですかね。

あ、来年からの話ですけど。

もちろん書ければ毎日しますけどね。




あー、毎日行き当たりばったりなんで色々とやっぱりおかしい所が。

見つけても咎めないでくださいね。

なるべく気を付けますから。


正直な話、意図的な伏線は3割くらいですね。

後から無理やり伏線にしてるのがほとんどです。

玲のリボンとかまさにそれですね。

なんかすみません。

意外と重要な所がそれだったりもします(汗)




完結したらリメイクしたいですね。

行き当たりばったりの話を一貫性を持って丁寧に仕上げてみたいです。

何年かかることやら。

その前に最後まで書き切れって。




もうクリスマスですね。

キリスト教ではないですけど。

日本って素晴らしいですね。

他宗教万歳。

豚肉が食べられない宗教には興味がありませんが。

というより無宗教ですが。


とにかく少し早いですけども


メリークリスマス(・ω・´)ノシ

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