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僕は僕だから僕なんだ  作者: 深雪林檎
◆第二章
39/52

第13話 体育祭二日目①

『それではこれより体育祭二日目を開始いたします。各競技の選手は準備を行って下さい』









さぁ体育祭二日目だ。

今日は野球場を使っての試合だ。

トーナメント方式で試合順は

第一試合目は青龍と白虎、第二試合目は朱雀と玄武、第三試合目は三位決定戦、最後に決勝戦だ。

僕たちは今一塁側ベンチに集まっている。


「最初は白虎ね。みんな!気合い入れていくよっ!絶対に勝つ!」


団長兼キャプテンの愛加先輩が盛り上げる。


「おーっ」

「うぃーっす」

「分かった」

「はーい」

「頑張ります」

「善処する」


それに対してそれぞれからやる気の無さそうな声がする。

大丈夫なのかな。


ちなみに打順と守備位置はもう決まっている。


1番ショート 僕

2番キャッチャー 来人

3番ピッチャー 愛加先輩

4番センター 心

5番セカンド 徴

6番ライト 鈴木くん

7番レフト 燈加

8番サード 山田くん

9番ファースト 畠山くん


ベンチ 長谷くん、橋田くん、木村くん


一応、監督兼キャッチャーの来人の指示でこんな感じに決まった。



「両選手整列っ!」


うぅ、なんだか緊張してきた。

審判の先生に呼ばれて僕らは整列する。

白虎団の方は全員男子で、中には同じクラスの人もいる。

そこそこに挨拶を済まして攻守決め。愛加先輩と向こうのキャプテンがじゃんけんをし始める。


「というわけで後攻だから、守備について」


愛加先輩が先にベンチに戻った僕らに言う。

どうやらじゃんけんには勝ったみたい。


試合も勝てると良いんだけど。

電光掲示板に文字が記される。

グラブを持って守備位置についた。







「よし!しまっていくぞっ!!」


来人が良く聞く言葉を言い、キャッチャーマスクを被ってしゃがむ。


「よっしゃバッチコーイ!!」


後ろから心の笑い声とバシバシとグラブを叩く音が聞こえる。

それと燈加が心につっかかる声と。


「が、頑張ろうね徴」


セカンドで横にいる徴に声をかける。

まだ緊張が解けてなかったりする。


「何だ、緊張しているのか?」


グラブを顔の高さに上げて返事したあとに聞いてくる。


「ちょっとね」


「まぁ何かあれば俺がカバーするから、ミリーは気楽に楽しめばいい」


軽く口元で笑って言い、前を向く。

徴は物言いは静かだし、優しいなぁ。

周りの人の中で一番良い人かも。

よしっ!!僕も徴をカバー出来るくらい頑張るぞっ!!






『さぁ始まりましたっ!!野球競技第一試合、青龍対白虎!!注目は青龍ショート雪村です!!いったいどんな可愛らしい姿を見せt『ゴキッ』…………』


『実況は生徒会会計・櫻井陽依さくらいひよりと、副会長だった物体でお送りします』


『…………はっ!?ここは……?綺麗なお花畑はどこに』


『(ちっ、送りそこねたか)』


『おっと実況実況っと。えー青龍ピッチャー如月、ワインドアップ……投げた!!って速っ!?』


『手元の測定器は86……』


『遅いっ!?』


『……86マイルと表示されてるな』


『マイルかよっ!?何でわざわざ!?えっと1マイル約1.6093kmだから…………えーと?』


『約140km』


『ああ、そっかぁ会計さんは流石に計算がはや…………ひゃくよんじゅっきろぉっ!?』


『どうかした?気持ち悪い』



『いやいやいやいや普通驚くよね?あと気持ち悪いって言うな』


『そう?そんな普段でさえ見たくもない顔をこれ以上直視したくない居たたまれない救いようのない見るに耐えない造形にし直すくらい驚く事?』


『……生まれてきてスミマセン』


『三球三振で打者を打ち取った如月選手、上々な立ち上がりだな東雲』


『……そうですね櫻井さん。顔に包帯巻くの忙しいのでしばらく放っといてください』








「先輩!!凄いです!!」


三者連続三振にした愛加先輩に率直な感想を言う。

緊張なんていつの間にか吹き飛んでいた。


「ありがとう雪村。……でもそんなに手をわたわたさせてたら我慢出来なくなるから早くバッターボックスに行きなさい」


何やら指をせわしなく動かしながら言う。

気のせいか苦しそうな顔をしている。

やっぱりピッチャーって疲れるよね。

そんなに指先に負担がかかるんだ……。

よし!!先輩を楽にするためにもまず出塁するぞっ!!


「じゃあ、頑張ってきます!!」


ヘルメットとバットを持って打席に向かう。




「(やっぱりショタコンなんだな)」


「(鈴音先輩の言った通りね)」


「(雪村くんは……渡さないっ)」










『1番ショート・雪村くん』


あ、アナウンスもあるんだ。

打席に立ち、バットを構える。ピッチャーが振りかぶって……投げる。


「……ストライク」


パァン、と軽快な音を響かせてミットに収まる。

この位なら全然打てそう。

あとどうでも良いこと何だけど、審判の先生やる気ないよね。

鼻ほじってるし。

歴史の福居先生だったっけ?

スポーツは観るよりもやる方が断然良いっ!!って普段から公言してるって噂の。

そんな精神なだけあって筋肉隆々だ。

でも生徒から、特に女子から人気が無いみたい。


そんな事を考えていたらピッチャーがまた振りかぶる。

いけないいけない。

ちゃんと集中しないと。


飛んでくる球に合わせてバットを振る。

カキン、という小気味良い音がしてレフト方向に飛んでいく。



「よっしゃー!ミリーよくやった!」


僕が一塁に着くところでベンチから心が嬉々とした声をあげる。

やった!ヒットだ!






『2番キャッチャー・稲嶺くん』


肩を回しながらバットを回す来人。

バッターボックス前で力強く素振りをする。

一見一発狙いだけど、本当は……


ピッチャーが投球に入ったところで走り出す。


「っ!」


ファーストが慌てているがもう遅い。

カン、と音がしてボールは三塁線近くに転がる。

二塁は余裕で間に合いそう。


「アウト」


来人が間に合わなくてアウト。

ていうか半分も進んでない!

歩いていたなっ!







『3番ピッチャー・如月さん』


ピッチングを見ての判断か外野が後退する。

長打で確実な一点を取られるよりも、せめてシングルヒットに抑えたいってところかな?

愛加先輩は無難にセンター前に返して、僕は三塁に進んだ。







『4番センター・神崎くん』


「神崎心行きまっす!」


心がガン○ムにでも乗るような掛け声を出して打席に入る。


「ちっ、うぜぇ!どっか見えねえ所にでも行きやがれっ!」


相手のピッチャーが投げる。


カキィーン。


「てめぇっ!!本当に見えなくなっちまったじゃねぇかっ!!」

「やる気あんのかコラァ!!」

「ア、アイツが悪いんだぁー」


袋叩きにあうピッチャーは置いといて……これで3-0

頑張るぞっ!!

書いたはいいものの、危うく投稿するのを忘れかけていました。

ということで後書きこれだけ。

後4分しかないですのでorz


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