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僕は僕だから僕なんだ  作者: 深雪林檎
◆第二章
37/52

第12話 打ち上げ一日目

「ほら…もっと力を抜いて…楽にして?」


「は…はい…」


体操服を着た詩音先輩に言われるがまま、横たわっている僕は力を抜く。

といっても緊張してしまってそれほどリラックスできない。


「ふふ、ここはどうかしら?」


「あっ……くすぐ…ったいです」


詩音先輩の柔らかい指が僕の剥き出しになった足に触れると体がビクッとしてしまう。

そのまま力が入れられたり、優しく触られたりして僕はその感覚に身を任せる。


「雪村くん、気分はいかが?」


愉しそうに笑って尋ねられる。


「あっ…すごく…いいっ……です」


その間にも手は動いていて、僕は途切れ途切れに声をだす。

詩音先輩、上手過ぎですよ。


「上手でしょう?雪村くんが良ければいつでもシてあげるのよ?」


そんな僕の思考を読みとったのか、僕の表情を確かめるように顔を近付けて囁く。


「こんなにカチカチにして……ここ、気持ちいいでしょう?本格的に始めてあげる」


そう言いながら固くなった場所を丹念に弄り始める。


「ひゃっ!?んっ……そこっ…凄くいいっ……です先輩」


あまりの気持ちよさについつい変な声が出てしまう。

こんなに気持ち良い感覚は初めてだ。

何だか腰が抜けちゃいそう。


「ふふ、可愛い声なんかあげちゃって。そんな声聞いたら私も気持ち良くnふべっ!?」


「いい加減にしろっ!!この痴女!!」


突然の愛加先輩のドロップキックで、詩音先輩が吹き飛ぶ。

うわ、凄い痛そう。

起き上がりながら思う。


「何するの愛加っ!」


起き上がった詩音先輩が愛加先輩に食いかかる。

そんな詩音先輩に顔を真っ赤にして言い返す。


「ただのマッサージなのに卑猥なんだよっ!!」


「あら、どこがかしら?雪村くんも気持ち良かったもんねー?」


「あ、はい。詩音先輩ほんとに上手なんですね。ありがとうございました」


いきなり振られたので慌てて返す。

あんまりマッサージってされたことないけど、筋肉痛のせいか凄く気持ちよかった。

詩音先輩が上手なのもあると思う。

足をプラプラさせてみる。

さっきよりも随分と軽い。


「ありがとうっ。今度はもっと気持ちいいことしようねっ。2人っきりで」


「黙れこの変態詩音!!」


「何よ!!愛加だってショタコンのクセに!!」


「ち、違う!!私はただ小さく可愛いものが好きなだけで………」


喧嘩をし始める2人をほうっておいて、乗っていた机から降りる。


「ミー!!」


「うわっ!?」


机から降りたところで突然柑奈に両肩を掴まれる。


「駄目よミー!!あんなに簡単に信じちゃっ!!いつか取り返しのつかない事になるって!!自分のその……とにかく大切にしてっ!!」


茶髪のポニーテールをフルフルと揺らしながら何故か顔を真っ赤にして、すごい剣幕で言われる。

何を大事にしろって?


「柑奈ちゃんの言うとおりだよっ?ミー君のは私が護るんだからっ!!」


今度は横から茅依ちゃんがしがみついてくる。

僕の?何をだろうか?

護ってくれるのは嬉しいけど。

いや、僕が護ってあげないと。

男としてね。


「ミー君。昔はお互いにありのままの全てを見せ合ったじゃないの。だから私がちゃんと最後までしてあげるわっ!!」


更に後ろから燈加に捕まる。

確かに昔は素直だったけど、最近はあれ以来素直だと思うよっ!

最後までって何をかな?


「えっと、何の話かな……って聞いてないや」


何故か言い争いになる3人。

僕は溜め息をついて離れる。



体育祭の1日目が終わって打ち上げをしようと『店』に集まったのはいいんだけど、こんな調子だ。

メンバーは未だに争う5人に『店』の残りのメンバー3人、心、来人、徴、玲、山田くん、そして僕の14人。

ほとんどが呆れたようにこの光景を眺めている。


「よっ、この女ったらし!」


「んー?」


2度目の溜め息をついていたら玲が話しかけてくる。


「ん?天然か?もう誰かとやっちゃいなよっ」


ニヤニヤしながら楽しそうに笑う玲の言葉が良く分からない。


「止めとけよ。ミリーに言っても無駄だ」


僕が何を言われているのか考えていると、横から凌が口を出す。

あぁ、何か嫌な予感しかしない。


「うるさいよ、童○くん」


「ぶちっ」


僕の予感通り玲の一言で凌の方から不気味な音が聞こえる。

一言で凌をキレさせる『○貞』ってどんな意味なんだろう?


「誰が何だって?」


ぷるぷると怒りに震えながら凌が聞き返す。

そんな凌に玲プッと短く吹き出しただけ。

「てめぇっ!!」


それを皮きりにとうとう凌の我慢は限界を超える。


「本当の事言われたからってキレるなよっ!!ますます童○くんだなっ(笑)」


「店長!!何で玲さんがそんな事を知ってるんですかっ!!玲さんとはいったいどんな関係「あ゛?うるせぇな」すみませんでしたぁぁぁぁっ!!…………じゃない!!今日はハッキリさせてもらいますよっ!!」

「芹蒔くん、危ないよっ」


「離せっ蒼佑!!邪魔するなぁっ!!」


「どうした犬?盛ってんのか?(笑)」


「ぶちぶちぶちっ!!」


あぁ、もう面倒くさい!!

何で喧嘩ばっかりするかなぁ。


「とりあえず俺たちだけで始めようかぁ」

隅でジュースをいじりながら呑気な声をあげる心。


「止めなくて大丈夫何ですか?」


不安げな表情で辺りを見回す山田くん。


「放っときなって。しばらく終わらないから」


呆れたを通り越して無関心な来人。

僕たちはコップにジュースを入れて、乾杯する。

一息ついて僕は気になっていた事を聞く。


「ところで童○って何?」


「「「知らなくていい(です)」」」


来人と徴、山田くんに即答されました。







「コホン、では気を取り直して……体育祭1日目お疲れ様でした~カンパーイ!!」


「「「カンパーイ!!」」」


30分程経って、落ち着いたところで愛加先輩の掛け声で打ち上げを始める。

というか今更だけど3日間打ち上げする気なのかな?


「今日は負けたけど明日はそうはいかないわ。最終的には明日勝っていればいいんだもの」


制服に着替えた詩音先輩が、勝ち気な態度で言う。

僕も着替えを済ましている。

「体操服の方がいいでしょっ」という理由で着替えてなかったんだけど今はもう着替えている。

まぁ確かに動きやすいけど。

他のメンバーは最初から制服だ。


「あれ?負け惜しみ?」


愛加先輩がその言葉に鼻で笑う。

お願いですから争いはもうしないようにしてください。

そう思いながらスナック菓子に手を伸ばす。

今は店内の机をまとめて大きな机を囲むように座っている。

だから貸切なんだけど、元々お客も滅多に来ないからあんまり気にならない。


「そう言えば何気にここにいるメンバー全員が明日は野球競技なんだな」


「あ、そうなんだぁ」


来人の言葉に心が相槌をうつ。


「確か朱雀と青龍は決勝で当たるんだったかな?」


徴がプログラム表を捲って確かめる。


「明日こそぶちのめしてやるよっ!!」


「あ?お前も俺も朱雀だろが。俺を見て言うんじゃねぇよ」


「明日も楽しみですねっ!!私は全然活躍できなかったけど」


「明日のために今日は思いっきり飲みましょうっ!!」


「「「おー!!」」」


「そこの部外者はほどほどになっ。あ、柑奈と須勝くんは良いから」


「実質俺だけっ!?玲さ~ん酷いですよ~」


「芹蒔くん!コーヒー淹れてあげるから泣かないでっ!」


「普通に交ぜろよっ!!」


そんなこんなで遅くまで騒いでいました。

明日は野球!!頑張るぞっ!!

はい12話でした。

今回はちょっと鈍感なミー君でした。

いかがでしたかね?

体の方は敏感なんですけどね(笑)




そんなわけで次話から本当にやっと2日目。

楽しんで頂けると幸いですね。

野球はルールは知ってるので、まぁ結構しっかりと書けると思います。

話の内容はともかくとして。


ちなみにサッカーのオフサイドはさっぱりわかりません。






ちょっとキャラが増えてきたような気もしますし、まだまだ少ないような気もしますね。

増えたら増えたらで面倒くさいし、キャラ被りそうだし、若干もう分けきれてないような気もするし。

無理に増やす事もないかな、と思ったり。



最近は来人のキャラが一番ぶれているような気が。

日常生活ではまぁ普通な感じですけど、裏では鈴木(仮)を……っていう話を私の中ではあるのですが、まだ書いてませんので。

まだちゃんとキャラが明文化されてません。

まぁこれから参謀役として活躍する予定ですが。

来人は頭がかなり良い設定なので。

あ、ついでなので主なメンバーのテストの点数のランキングを。



《2学年・206人中》


1位 来人

2位 燈加

12位 徴

15位 ミー

18位 茅依

86位 玲

106位 鈴木(仮)

158位 心

205位 凌


くらいです。

徴~心までは適当ですが何か?

まぁ大体は性格とかから想像できそうなくらいの成績ですね。

凌も本当は頭は悪くは無いのですが。

心は……普通に悪いですね。

こと勉強に関しては。


まぁ私のイメージと読者様のイメージがなるべく合うと良いのですが。

……大丈夫ですよね?





近頃はお気に入り小説にして頂いたり、評価を入れて頂いたりと、総合ポイントがもうすぐ100までいきそうです。

感謝感謝です。

前にも言ったような気もしますが、こうやって数字に出るのは嬉しいです。

1日だいたい100人くらいに見ていただいているようで嬉しいです。

これからも頑張って書いていきますので、どうかよろしくお願いしますです。


では今日はこの辺で(・ω・´)ノシ

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