第7話 体育祭一日目③
『それでは午後の競技を始めます……って東雲くん、しっかりしてください』
『……はらへったぁ。えーとまずは個人種目から……あっ!パン食い競争!会長っ、すみませんっちょっと出掛けてきます!』
『ちょっと!?東雲くんっ……とにかく選手は午後の競技を始めるので用意してください』
「さぁ、午後の競技だ!現在我が団は二位だが、一位の朱雀とは11点しか差がない。この個人種目で巻き上げていくぞっ!!」
「「「おー!!」」」
というわけで個人種目。
僕は走り幅跳びの場所に向かう。
「あれ?燈加たちもここ?」
「開始地点は一緒みたいよ」
僕が行くと燈加と心と玲がいた。
高跳びと幅跳びは場所が近くらしい。
「玲は走り幅跳び?」
「そだよ」
僕はさっきの事があって少し気まずいけど、普通を装って話しかける。
玲は自然に返してきた。
「やるからには一番目指さなきゃな!」
そういって手を振った勢いで何度も飛び始める玲。
「落ち着きなって玲」
僕は笑ってそれを止める。
「玲は落ち着き無いなぁ。俺を見習えばー?」
「神崎くんは何も考えてないだけじゃないかしら?」
横目で燈加が挑発する。
まだ対抗意識持ってるんだね。
「そうかもな、はははは」
そんな事も解せず笑う心。
たまに天然なのか、心が広いのか、それともただのお馬鹿さんなのか分からなくなります。
そんなやり取りをして、時間になって競技を始める。
『走り幅跳びでは男子の一位は雪村くん、記録6m41、女子の一位は伊波さん、記録5m53でした。2人ともすごいですね』
『さすが雪村!!』
『東雲くん戻ってたんですか』
『はい。これお土産(残パン)です。パン食い競争の一位は東雲雷西、記録35個でした』
『大食いとはき違えないでください』
『砲丸投げの一位は間宮くん、記録15m03、走り高跳びの男子一位は神崎くん、記録183cm、女子一位は柊さん179cmでした』
『もぐもぐ…へー…もぐもぐ…すごいですね…もぐもぐ』
『ハンマー投げの一位は…………』
「たったの4cmの差よっ!!」
「だからその4cmの差がでかいんだって」
「神崎くんは男子だから!」
「男女平等だって!」
また心と燈加が団席で言い合っている。
他の団員は苦笑して離れる。
「またやってるし」
「何だかんだで仲良いな」
僕は徴と笑う。
何だかんだで徴とは名前で呼び合うくらい仲良くなったのだ。
僕は心に向かって声をかける。
「ほら、騎馬戦の準備に行くよ」
「う…分かったよ」
心は不満げな顔をして了承する。
燈加が「逃げるの?」と言わんばかりの勝ち誇った顔をしているからだ。
というより燈加から突っかかったんだと思うから、心は助かったはずなのに。
やっぱりただのお馬鹿さんなのだろうか。
でも良い奴だけどね。
そんな疑問を考えながら僕は心と徴と共に準備場所に向かう。
『さあ始まりました騎馬戦です。一回戦目は青龍 対 白虎!どちらが決勝に向かうのでしょうか』
『んー青龍じゃねぇっすか?』
『根拠は何ですか?東雲くん』
『雪村がいるk『ガスッ』』
『というわけで騎馬の紹介です』
『ゲホッゴホッ!か…会長……痛い』
『まずは青龍!騎手は神崎くん、田中くん、市川くん、『ゲホッ!』くん、村上くん、大将騎の雪村くんです。神崎くんにはとても期待出来そうです!それに対して大将騎であるマスコットの雪村くん。いったいその小柄な体型でどう戦うのでしょうか!?』
『雪村に手を出すやつぁ俺g『ベキッ!!』』
『そして白虎は岸田くん、千田くん、林くん、山村くん、但馬くん、大将騎の藤堂くんです。どうなると思いますか?東雲くん』
『……とても白熱した戦いになりそうです』
「次、右な」
前の徴の指示で僕の馬になっている4人は右に方向転換する。
前方には……安全地帯。
「ここまで逃げれば大丈夫だろ」
徴が止まって一息つく。
他の三人も気持ち少しだけ力を抜く。
「頑張れー!!……こんなんで良いのかなぁ?」
周りの見方に声をかけながら、僕は人差し指で顔をかきながら、苦笑いしてもらす。
大将騎と言っても僕は戦わない。
マスコットとして生き残る事に意味があるらしい。
大将騎がやられたら負けってこともあるけど。
だからこうして安全なところから応援に徹する。
「大丈夫だって……右回りに135°旋回、そのまま移動する」
徴が前方から来る敵を見つけ指示を出す。
距離はおよそ10m。
それに「おう」と返事して動く残りの3人。
僕は揺れに備えて身構える。
それと同時に戦況を確認。
心が相手を3騎討ち取ったようで、手に3本のハチマキを持ち、味方と組み合っている敵に近づく。
見あたる敵はそれと僕の方に向かってくる2騎だけ。
敵のハチマキを手にしている1人を含めた味方の残りの3人は今僕らに向かっている敵を追っている。
良く見たらそれは相手の大将騎だった。
心にはかないそうにないから、僕と一騎打ちで勝敗を決めたいみたいだ。
距離はもう5mくらいに近付いている。
「おし、一旦止まって、右回りに反転な」
そこで徴が新たな指示を出し、僕らは向かい受ける形で振り向く。
それに対して敵はスピードを少し落として接触に身構える。
しかしそれが命取りだった。
僕らの所にたどり着く前に、味方の一騎の体当たりをくらう。
それによって無惨に大将騎が崩れ落ちる。『青龍団の6-0で完勝!!』
スピーカーから僕らの勝ちが宣言される。
心も4騎目を討ち取っていたらしい。
「やったぁー!!」
僕は両手に握り拳を作って高々と上に上げて喜びを表現する。
自分は何もしてないけど、団の勝ちは嬉しい。
他の騎馬も団員も歓声を上げていた。
僕は騎馬から降りて、徴と手を叩き合わせる。
「作戦通りだな」
「さっすが徴!!」
「といっても稲嶺との作戦だけどな」
そういって肩をすくめる。
『青龍団と白虎団は速やかに後ろの待機スペースに下がってください。次は朱雀 対 玄武の試合を始めます』
「確か朱雀の大将って凌ちんだったかなぁ?」
手には未だに4本のハチマキを持つ心が下がりながら話かけてくる。
「うん、そうだよ。多分上がってくるだろうね」
僕は笑って答える。
凌なら1人でも勝てそうだし。
「決勝は一騎打ちの勝ち抜きだからな。そうなると神崎には副将、ミリーの前を頼む。前の4人で相手の5人を抜いてもらって、間宮の相手をしてくれ」
徴も次の戦いの作戦を話す。
要するに、心に余計な戦いをさせず、あわよくば凌を疲れさせようというものだ。
「まぁ頑張るよ」
そう話している間に待機スペースに着き、朱雀と玄武の試合を座って待つ。
審判の先生の合図で試合が始まった。
適当な名前って案外難しいもんですね。
パッと思いつくのものの、『田』や『川』ばかりついてたり、かといって凝った名前にするほどでもなく、簡単すぎる訳にもいかず、何だかんだで結局今日のモブ。
作者も後書きの時点でもう忘れています。
まぁそのくらいの役割しかないので、仕方ないと言えば仕方ないのですが。
ちょっと可哀想な気がしたりします。
ごめんよ……えっと……名前が出てこないよ。
とにかくごめんよ。
というわけで鈴木(仮)の出現頻度が高いような気がします。
何かあれば鈴木(仮)を使う、そんな鈴木(仮)頼りになっているような気もしたりしなかったり。
と言っても出しますが。
毎回出したいですけど?
余談……というより後書き自体余談ですが、『鈴木(仮)』って文字打つの面倒くさかったりするんですよね。
いつまでも鈴木(仮)っていうのも不自然な気もしますし。
次回から『鈴木』だけで良いですかね?
もちろん本名ではない(と思います)ですが。
もう『鈴木』で良いですよ。
『鈴木』と書いて『鈴木(仮)』と読むんですよ。
というわけで勝手に決定。
キーワードにも書いときましょうか。
というわけでよろしくです。
といってもミー視点だけ変えますが。
後書きとかでは『鈴木(仮)』って書きますよ。
12月3日ですか。
あ、けいおんのCMでなんか言ってたような?
映画?劇場版?ですか?
今日だったんですね。
映画とかしばらく言ってませんね。
行く予定も無いですけど。
アニメならたいていパソコンで見られますしね。
機会があれば見てみましょうか。
パソコン欲しいなぁ。
私専用のパソコン無いのでとても欲しいです。
といっても扱いきれるか不安です。
特に疎いわけでも、長けている訳でもなく、ネットとかメール、その他の機能は一通り使えても、ファイヤーウォールとかもうその辺からさっぱりで、1から勉強したいです。
友達(一応)はもうネットの住民と化しているのに。
……いや、そうなりたいってわけじゃなくて、そのくらいパソコンを使いこなしたいです。
でも友達は楽しそうなので、それはそれで良いんでしょうね。
携帯だけじゃ満足出来ないですよ。
パソコンが欲しいなぁ。
そのうち買おう。
頑張って買おう。
お金ためなきゃ。
欲しい物たくさんです。
当分買えないですね。
しばらくはおあずけです。
まぁ今日はここまでー。
ではでは(・ω・´)ノシ




