最終章 設定 + おまけ
最終章 設定 + おまけ
●キャラクター
※ステータスはあくまでフレーバー
※筋力や敏捷は一般的な成人男性で『10』、軍の特殊部隊で『15』、世界記録保持者や金メダリストで『20』。ただし、『1』の差は数字が大きくなるほどに大きくなる。
『矢広耕太』
種族:ハーフヒューマン・クオーターエルフ・クオーター鬼人
霊格(LV):68
筋力:122
耐久:122
敏捷:122
魔力:122
異能:スクロール作成・未来視の魔眼・ヤドリギの矢
固有:変若の血潮
備考
本作主人公。ハーフエルフの父とハーフ鬼人の母をもつ。通称『雑種』。
異能以外の才能は平凡だが、異能に関してのみやたら才能がある。それもあってか、同じレベル帯と比べステータスが高く、成長速度も速い。
第二次東京決戦を乗り越え、スクロール作成に新しく『火天』『氷河』『雷雲』『鑑定』『時間停止』『物体変化』『遠見』『念話』『幻霊召喚』『疑似覚醒』を習得。
それぞれ高い出力や特異性をもつが、特に『疑似覚醒』は非異能者を24時間だけ異能者に変える。ステータスは『LV:10の頃の耕太』と同等かつ異能も持っていないが、常人が怪物と戦える様になるのだから。
何より、『異能者として魔物と戦った経験』により本当の異能者になる可能性がかなり上昇する。本田さんの様な『0に何をかけても0なんだよ』な人だと可能性が上がっても意味はないが。
今後、『幻霊召喚』という実質『人類に友好的な魔物っぽい何か』を作れるスクロールと共に、人類の戦力強化へと使われる事になる。
高校卒業後、『竜宮村』に移住し通信制の大学へ通う様になった。
第二次東京決戦から半年後に『月下・飛翔型』や『月下・改二』、搭乗型ゴーレム『かぐや壱式』が株式会社かぐやから販売開始。
ほぼ村に監禁状態であるが、愛する『妻たち』がいる事。そもそもインドア派なのでネット環境さえあればわりと何でも良いので特に気にしていない。強いて言うのなら、子供達には色んな事を知ってほしいとは思っている。
ヒロイン達に捕食、もとい思いをぶつけられてから1年で、子供が4人出来た。後に襲来したウィンドこと楓達4人にも、美由達の作戦により捕しょ、告白され妻として迎える事に。
高校卒業の段階で子供が10人以上になっていた。両親は叱るべきか迷うも、『2人目の妹』を妊娠していたのでちょっと何も言えなかった。物陰で合法猫耳ロリがガッツポーズをしていたかもしれない。
たぶん固有異能がなかったら過労で死んでいる。でも本人は幸せらしい。
『小鳥遊美由』
種族:人間
LV:20
筋力:33
耐久:36
敏捷:44
魔力:32
異能:食いしばり
備考
本作ヒロインその1。100年後の未来から来た兵士。
未来と言っても並行世界であり、こちら側の世界で何をしても彼女のいた世界に影響はない。
異能者としての才能はこれで頭打ちだったので成長はなし。されど、耕太によって開発された『月下・未来改修型』と『ケニング・T型Ⅱ』により『LV:50』以上の戦闘力を有している。
第二次東京決戦で大破したケニングだったが、耕太と璃子により分解、理解、修理された。何なら修理の際に現代技術をふんだんに使った為、未来におけるエース用の専用機すら足元にも及ばない性能となっている。そのじゃじゃ馬具合は、美由ですら操縦に苦労するほど。
専用の月下もケニングの技術が使われているが、こちらは見事に使いこなしている。
耕太が竜宮村に移住した際に、自身もそこへ移住。株式会社かぐやの特別警備スタッフ……というより実質私兵をやりながら、子供達の世話を頑張っている。
彼女にとって、これまで経験したいかなる戦場よりも大変な日常かもしれない。
あと、どことは言わないが『K』から『L』になった。それなのに形が崩れていない事から、耕太は『これぞ本物の奇跡』と思っている。
『井上璃子』
種族:ダークエルフ
LV:56
筋力:100
耐久:88
敏捷:106
魔力:111
異能:付与魔法・雷撃魔法・呪毒魔法
固有:命なき黒き蛆の呪詛
備考
本作ヒロインその2。自称『オタクに優しいギャル』。他称『ギャルのふりをするオタク女子』。そして最近は『特別なオタク君にはとっても優しいギャル』を名乗っている。
『回帰の日』にダークエルフとして覚醒した結果、何故かギャルを自称し始めた変人。
純粋な魔法使いとしての才能だけなら、耕太を上回る。その上で全体的に高い能力を持っている事もあって、彼のサポートや翻訳を行う事も。
高校卒業後、同じく『竜宮村』に移住。ただし彼女も協力する事で『転移』のスクロールを限定的にだが使いやすくした事もあり、村から喫茶店へとよく顔を出すし、そこから大学にも通っている。
教科書に載るというか作る側になりつつある耕太を『大変だねー』と笑っているが、彼女も載る側だし作る側である。
璃子の両親は海外で貿易関係の仕事をしており、東京決戦の話を聞いて慌てて帰ろうとするも、とあるトラブルに巻き込まれて中々帰れずにいた。
それを聞いて耕太と虎毬が救援に向かい、非常に感謝した後、娘との関係を聞いて1時間ほど耕太と璃子は『お話』される事になった。
現在は祖母である瑞樹と公安の安田の説得もあって、両親には重婚について認めてもらっている。
大学に通っている為子育てに関われる時間は他のメンツより少ないが、その分愛情を注いでいる。
そして大学で学んだ事が『かぐや壱式』の開発や改良に繋がっているので、公安としては全力で応援する所存である。
子供達には『ママ』と呼んでほしいが、なぜか『母ちゃん!』と呼ばれるのが最近の悩み。親として好かれてはいるのだ。好かれては。
どこがとは言わないが、『F』。肉体年齢はダークエルフ化で実年齢より幼い事もあり、まだまだ大きくなる。どこがとは言わないが。
『石山岩子 魂の名:ロッソ・ヴェンデッタ』
種族:ダンピール
LV:60
筋力:108 夜間:112
耐久:100 夜間:104
敏捷:110 夜間:114
魔力:110 夜間:114
異能:怪力・加速・再生速度増加
固有:ゾンビ・クレアーレ
備考
本作のヒロインその3な25歳中二病。
『回帰の日』前まではデイトレーダーとして稼ぐ半引きこもり。そこそこ儲けていたらしい。その経歴と成人済みな事もあって、株式会社かぐやの初代社長に就任する事となった。
最初は『自称元公安』の秘書さんにほぼ任せていたのだが、今は社長として真面目に働く様になった。彼女の母親は『親となって、立派になったんだね』と感動する一方『でもその切っ掛けは未成年ハーレム主との肉体関係なんだよね……』もの凄く複雑な顔をされている。
未だに魔界貴族を自称しているが、子供達からも『ごっこ遊び』扱いされていてちょっと泣きそう。残念でもなく当然である。
だが似非貴族ムーブも板についており、本人が非常に強力な異能者である事もあって、政界や経済界の大物とも正面からやり合える様になってきている。
その反動か、愛する夫に5歳児口調で甘えたり、子供達と一緒にはしゃぎまわったり、子供達と一緒に璃子からお説教される事もよくある。
あとウィンド達とは紆余曲折の果てに意気投合した。
どこがとは言わないが『G』。どこがとは言わないが。
ダンピールの特性上、夜間はステータスが若干上昇。また、魔力を消費して飛行可能となり、再生速度も更に上昇する。
『竜宮金子 あるいはたつみん』
種族:人間
LV:52
筋力:87
耐久:95
敏捷:80
魔力:88
異能:魔力障壁・氷の息吹・黄昏の具足
備考
本作のヒロインその4。自称『たつみん』な着ぐるみ女子。第二次東京決戦時は20歳だった。
高校生の頃に両親を失い、住んでいた家も畑も災害で失った。故郷の村で空き家を買い取り、そこで冒険者をやりながら家族の思い出が詰まった『たつみんランド』の復活を夢見ていた。
第二次東京決戦から2年後、叶った。
株式会社かぐやと提携する事で復活。修理も完了し、『たつみんランド』は蘇ったのである。
更にはアトラクションも追加され、そこではかぐやで開発しているスクロールの体験も出来たりするとあって世間でも話題になった。
彼女はたつみんランドのオーナー兼、『グランドたつみん』に就任。パレードやショーの時に、センターたつみん(?)として登場する。
かぐやの設立とたつみんランドの復活もあり、過疎化で消えかけていた村だが『やたら礼儀正しいけどごつい』新しい住民が増え、『いつの間にか日本で一番安全な土地という噂が流れていた』事もあり、村を出て行った者達が戻ってきた事で人口が回復。
そして、いつのまにか村の名前が『竜宮村』になっていた。この改名に対し、たつみんは着ぐるみ姿のまま思わず素で『は?……え?』となった。
思い出の詰まった場所は復活したが、そのままというわけでもない。
だが、彼女は今日も幸せに生きている。
新しい家族を得て、そして滅ぶしかなかった故郷の復活をみて。
今日も元気に、『がおー!』と叫んでいる。
どことは言わないが『H』。成長した。
『本名:風祭楓 自称:ウィンド』
種族:人間
LV:60
筋力:108
耐久:110
敏捷:102
魔力:110
異能:白魔法・魔力障壁・食いしばり
固有異能:永遠不倒の白き城壁
備考
本作のヒロインその5?実はロッソさんよりちょっと年上な26歳中二病。
ほとんど一目惚れに近い執着を耕太に抱いている。高き城壁は一度内側に入れてしまうと、後は陥落まで秒なのだ。
耕太が約束通り福岡県まで遊びに来てくれたが、まさかの女性4人連れ。思わず真顔になっていると、彼女側も友人達が『相手多いし、頭数合わせるか』と合流してきて大所帯になった。
その時に色々と事件が起き、全員揃って巻き込まれる事になるのだが……それはまた、別のお話。
結果、ウィンドだけではなく彼女の友人達まで半ヤンデレ化。1年後『竜宮村』へと乗り込むと、そこには子供を聖母の様な顔であやす耕太が。
思いが暴走し、ヤンデレからメンヘラへと暗黒進化しかけるも、美由とロッソの提案により友人達と揃って耕太を捕しょ……耕太に告白。更にロッソの説得もあり、無事……無事?ハーレム入りした。
璃子が耕太と共同で改良した『転移』により、ちょくちょく地元に帰って魔物の間引きをしつつ村で過ごしている。
親御さんへの説得は安田が頑張った。
どことは言わないが『G』。どこがとは言わないがロッソさんと互角。
────実は、並行世界で彼女らは耕太と強い縁をもっている。あるいは、運命なのかもしれない。
『遠海虎毬』
種族:獣人(猫)
LV:56
筋力:94
耐久:93
敏捷:104
魔力:89
異能:白魔法・怪力・金剛体
備考
耕太の隣のクラスに転校してきた女子高生……の、ふりをしている28歳女性。
公安のエージェントであり、国内にいる異能者の監視として派遣されてきた。
見た目は可愛らしい猫耳美少女な合法ロリ。ただしその戦闘スタイルはゴリゴリの示現流。身の丈を越える野太刀を手に、猿叫と共に斬りかかる。通常戦闘では流石に『二の太刀いらず』はまずいので、自重している。
育て親である佐藤の仇であり、人に化ける魔物『クルッデ』を討伐した事で、国内に伸びていた魔物の手を完全に排除する事が出来た。
しかし、ここからが彼女にとって本当の戦場である。
矢広耕太の固有異能と、『月下』の存在が米国に知られた今、そこを経由して世界中が『竜宮村』へと手を伸ばすのは間違いない。
それが友好を求める握手なのか、害する為、かすめ取る為の魔手なのか。何にせよ、公安はこれに相対しなければならないのだ。
今日も彼女は、後輩を引き連れて影から影へと歩いていく。
ちなみに彼女が性癖を歪めてしまった高校生達に、特にアフターケアはない。公安は非情な組織なのである。
『井上瑞樹』
種族:ダークエルフ
LV:68
筋力:113
耐久:110
敏捷:122
魔力:125
異能:付与魔法・雷撃魔法・呪毒魔法
固有異能:移動する黒の森
備考
喫茶『アルフ』のマスターにして、クランマスター。
井上璃子の祖母であり、年齢は60台。しかし、ダークエルフになった事で肉体年齢は20代になった。その為、孫と並んでいると『少し歳の離れた姉妹』と見られる。
クラン随一の常識人。だがその固有異能は非常に凶悪であり、発動すれば自分以外の周囲にいる魔力を有した存在を自動的に『黒い大樹』へと変える。また、黒い大樹が枝を伸ばし、根を広げ、更に犠牲者を増やそうとする。瑞樹に出来る制御は、オンオフのみである。
性格は温和。しかし怒ると恐いお婆ちゃん。夫が遺した蓄えもあるので、喫茶店を半分趣味で経営していた。
その人柄もあって、人脈は広い。異能者への偏見も減ってきた事で、再び街の顔役になりつつある。
ただし客の数は更に減った。第二次東京決戦以降、『総会参加者』がこの近くへ来る度に彼女の喫茶店へ顔を出すのが原因……ではないと、信じたい。
偶にひ孫の所へ会いに行って、甘やかすのが最近の趣味。璃子は最近、我が子の初恋が自分の祖母になるのではと危惧し始めている。なんせ見た目は20代の美人なお姉さんなので。
そんな孫の心配はつゆ知らず、今日も彼女は鼻歌まじりにカウンターでグラスを磨く。
『犬吠埼芽衣斗と上代絹江』
※特にステータスや異能に大きな変化はなかったので割愛。
備考
メイドと絵描き。
2人とも拠点を喫茶『アルフ』にしたまま、それぞれ活動を続けている。
犬吠埼は名前を『メイ』へと変え、マスターのメイドになった。
マスターの事は『師匠』という意味も込めて呼び方はそのままだが、璃子の事は『お嬢様』あるいは『奥様』。その夫である耕太の事は『旦那様』と呼ぶ様になった。
元の人格が消えたというより、それを過去にして新しく人格が出来上がっただけ。性自認は男とか女じゃなく『メイド』である。
実は璃子がウィンド達含めて全員妊娠中、耕太に悪い虫がつくかもと危惧しけしかけ、犬吠埼も耕太の子を身ごもっていたりする。
耕太としては犬吠埼も妻の1人という認識だが、自身はあくまでメイドであると主張。璃子の提案で『メイド妻』という形で落ち着いた。耕太的には『つまり……どういう事なんだ……』である。
その辺の話を聞いた絹江は爆笑した後、ちょっと引いた。
絹江は株式会社かぐやの専属絵師として、月下に搭載した画面に魔物の姿を表示する為の絵を描いている。
ケニングの技術が解明出来た事でお役御免となるかと思ったが、基礎技術の不足からメインカメラの機能はコスト的に量産不可となり、彼女の仕事は消える事はなかった。
『かぐや壱式』のメインカメラにも、絹江の絵が表示されている。
その写実性の高さから絵を再評価され始めるも、本人としては『まだまだ』との事。
今日も今日とて、ひたすらに絵を描いている。いずれピカソや北斎に並ぶのだと。彼女は夢を諦める事はない。
それはそれとして、美由から個人的に依頼されて耕太の春画はたくさん描いた。
『大泉一郎』
※非異能者の為ステータスはない。
備考
数代前の内閣総理大臣。親から地盤と才能を受けついだ生粋のエリート。好々爺に擬態しているが、海千山千の妖怪らしい内面をしている。
否、していた。
息子の敵討ちが済み、たとえ国益になったとしても私怨で裏から国政に関わった事を恥じ、政治や経済の話からは距離を取る様になった。
それもあってか、実年齢以上に老け込む。若返りに関する霊薬を飲むつもりはなく、人として生き、人として死ぬ。
だがそれはあと20年以上も先の事。
偶にふらりとやってくる虎毬と遊んだり、孫やひ孫を甘やかしてのんびりと過ごしている。
『本田康弘』
※非異能者の為ステータスはない。
備考
陸上自衛隊所属。階級は二曹だったが、耕太が高校を卒業するぐらいには陸曹長に昇進した。
魔物によって家族や仲間を殺され、その復讐心を抱く。しかし、彼はそれ以上に『亡き家族や仲間に誇れる自分でいよう』『自分は守り手である』という気持ちを強く持っている。闇へと堕ちる事はない、不屈の戦士。
第二次東京決戦後、日本政府は正式に『月下戦闘団』を組織。彼はその中核メンバーの1人として抜擢された。
減る事のないダンジョン関連の問題や、異能者による犯罪。それらの問題に警察と共に立ち向かっていく。
彼は今日も、戦闘で破壊した月下の修理依頼をかぐやへすると共に、個人的な改造案を提出するのであった。
耕太は『接近戦する様な機体じゃないし、接近戦しなくて良い様に各種装備増やしたよね!?人体は月下のパーツちゃうねんぞ!?自分を大事にしろ!』と悲鳴をあげた。
美由の先祖の1人である彼に合う機体の開発は、耕太が高校を卒業する頃まで完成しなかった。
『飛田信光』
※非異能者の為ステータスはない。
備考
日本の政治家。第二次東京決戦頃は、臨時総理を務めていた。
自衛隊を強引に動かした事や、現地に民間人の生き残りがいるかどうか確認を済ませる前にミサイルを撃たせた事で政治家生命の危機に陥る。
しかし、持ち前の立ち回りの上手さと大泉から引き継いだ地盤。何よりも『火中の栗を拾う役』という事で、生き残ってみせた。
だがただでは立ち上がらないと、株式会社かぐやとのコネを最大限活かして新しい内閣にて正式に総理大臣として就任。4年後に新内閣で防衛大臣に就任後、更にその次の内閣で総理大臣を務める。
好々爺然とした見た目に反し、その野心は非常に強い。だが、その牙は国あってのものと理解している為、国政には真面目。不正?癒着?ちょっと何の事か分からないです。
それはそれとして、第二次東京決戦前後は多忙過ぎて体が大変な事になっていた。虎毬が届けた『変若の水』によって回復するも、それから3年でまた体を壊す事に。
最近の悩みは周囲から『頭の左右だけ残った髪を、もう潔く切ったら?』と優しく諭される事。
『変若の水』で毛根もある程度は再生するのである。ゆえに、彼は育毛を、髪の毛の復活を諦めない。
飛田信光は、野心のある男なのである。
その内、彼の頼みもあって株式会社かぐやから育毛剤が出るかもしれない。
『百目鬼穂鶴』
種族:人間
LV:64
筋力:118
耐久:105
敏捷:118
魔力:107
異能:魔力制御・献身の躍動・ヤドリギの矢
固有異能:世界樹の剣弓
備考
灰色の髪をなびかせ、下駄で颯爽と歩く盲目の少女。
自分がこうしていられるのは、優しい人々のおかげだと思った彼女は、自分も誰かに優しさを返そうと生きてきた。あるいは、元より善性の人だったのかもしれない。
だが、初めて他人の都合などどうでも良い。ただひたすらに我欲でもって、命を懸けた『花嫁の強奪』に向かう。
相打ち覚悟でバルドルに挑んだが、横槍があったのでバルドルが残した防衛機構と戦闘。菜々美を呼ぶ彼女の声に、囚われの花嫁は自我を取り戻した。
かくして、彼女らは再会し、抱きしめ合う事が出来たのである。
第二次東京決戦後、義肢の修理と舌の治療を公安経由で耕太へ依頼。無事に治療と修理は完了した。
そして、数年後に耕太へ『母親役として、結婚式へ参列してほしい』と手紙を送ったのである。悪意とか悪戯とかではなく、本気で。
ちなみに菜々美は最初『いやいや。お母さんっぽい男の子ってなに』っと思っていたが、治療と修理の際に竜宮村を訪れた際、初対面で。
「娘さんを私にください、お義母さん!」
「貴女にお義母さんと言われる覚えはありませんが?」
「っ……認めては、もらえないのですか……!」
「そもそも認知していない子ですね……」
という会話があったりした。耕太は困惑した。美由は何故か後方理解者面で頷いていた。
『サミュエル・フリーマン』
種族:人間
LV:90
筋力:160
耐久:160
敏捷:150
魔力:140
異能:怪力・自己再生・状態異常耐性
固有異能:星を渡る船
備考
米国大統領。米国は世界で一番の大国であり、人類は皆兄弟という価値観から『大統領=人類全てのお兄ちゃん』という認識をしている人物。わりとやばい人。第二次東京決戦時、47歳。
史上2人目の黒人大統領であり、元海兵隊のマッチョ。同性愛者であり、パートナーのジムには公私ともに支えられている。
純粋な戦闘能力ならば、間違いなく人類最強。固有異能によってマッハ7で飛行可能。もしも不死さえなければ、バルドルをそのまま殴り殺していたかもしれない。
安田が飛田議員の密命により、『あの佐藤の部下』という事でタイラー副大統領に接触。その後、フリーマン大統領に面会し、米国内部にいるクルッデの捜索に協力する代わりに、日本への援軍を依頼した。
フリーマン大統領的には妹から弟達を助けてと言われたら見返りなど不要なのだが、タイラー副大統領が全力で双方に利益が出る様に口八丁手八丁でどうにかした。
一時期はタイラー副大統領とすれ違いにより絶交しかけていたが、ジムと安田の仲介により2人は再び良き友人として働いている。
ちなみにタイラー副大統領は耕太の事を知った結果、竜宮村に『ワシントン……は少しまずいから、ニューヨークと姉妹都市にならないか?』と言い始めた。
それに対し、フリーマン大統領は『兄弟の仲が良い事は良い事だな!』とサムズアップした。
その対応の為、安田の休みは削れた。
●登場した魔物
『ギルタブリル』
筋力:65
耐久:70
敏捷:60
魔力:55
異能:毒生成・状態異常耐性・加速
備考
古代メソポタミアにおいて、女神ティアマトが生み出した11体の怪物の1体。死神にして聖獣として語られる存在。
上半身は人に似たシルエットだが、両足はトリのソレであり、腰の後ろからはサソリの尾が生えている。また、全身を外骨格で覆っている。
『ボラ』
筋力:80
耐久:70
敏捷:50
魔力:60
異能:魔力吸収・成長
備考
アルバニアに伝わるドラゴン、『クルシェドラ』の幼体。
成長途中でありながら、前足の付け根が地面から3メートルの高さにあるほどの巨体。牛を丸飲みに出来るほど口も大きい。
周囲の生命力、魔力を吸収して取り込む事が出来る。それにより、魔法攻撃に強い。
体内にため込んだ魔力により、成長して頭の数が増えている個体もいる。
『霜の巨人』
筋力:90
耐久:100
敏捷:60
魔力:75
異能:氷の息吹・氷結の肌
備考
北欧神話にて語られる巨人。かの神話において巨人と言えば神々の敵だが、中には神々側の巨人もいる。何なら北欧神話の主神オーディンの母親も巨人という説がある。
青い肌の、10メートルを超える巨人。手足や胴体に氷の鎧をつけており、素の頑強さもあってかなり打たれ強い。
しかし、炎系の魔法は概念の相性か利きやすい。
『エインヘリヤル』
筋力:80
耐久:80
敏捷:80
魔力:80
※これは平均であり、個体差により変化あり。
異能:怪力・食いしばり
※異なる異能を持っている個体もいる。
備考
北欧神話に伝わるワルキューレに回収された英雄達の魂。来るラグナロクに備え、神側の兵士として日夜戦闘訓練に励んでいるとされている。
第二次東京決戦の際に出現した者達は、生前に一部の神々との契約で何らかの恩恵を得る代わりに、己の死後を魔物として使役する事を認めた者達。
共通するのは人型である事と、戦闘狂である事。中には少し年代や土地がずれている者もいる。
『リンドヴルム』
筋力:70
耐久:60
敏捷:90
魔力:50
異能:炎の息吹・硬質化・念話
備考
ドイツ周辺で語られる飛竜。伝説によっては婚活の末人間になったものもある。ただし、第二次東京決戦で出現したこの魔物に婚活する知性はない。
高速で空を舞い地上へ火球を放つ恐ろしい怪物であったが、月下を装備したパイロットが乗る戦闘ヘリに魔導ミニガンを装備した自衛隊により多数撃墜される事となった。
●ボスモンスター
『ファブニール』
筋力:120
耐久:130
敏捷:80
魔力:80
異能:猛毒の息吹・黄金剣群・神代兵装
備考
北欧神話に伝わる邪竜。その生き血や心臓によって英雄が不思議な力を得る伝説が残っているが、魔物としてのファブニールにそういったものはない。
神代でも頑強であった兜と、名剣とされた剣を持つ非常に強力な魔物。
だが、それでもなお神々がいた時代では『強めの雑魚』扱いされていた。
『バルドル』
筋力:600 片腕時:300 心臓破壊:150
耐久:500 片腕時:250 心臓破壊:125
敏捷:800 片腕時:400 心臓破壊:200
魔力:700 片腕時:350 心臓破壊:120
異能:火炎魔法・白魔法・加速
固有異能:不死の契約
備考
北欧神話に伝わる主神オーディンと正妻フリッグの子供。かつて自分が死ぬ光景を夢に見たバルドルが母フリッグに相談した所、『予知に違いない』と世界中のあらゆる存在にバルドルを傷つけないと契約を交わさせた。
しかし、まだ幼かったヤドリギだけは契約をしていない。それを知ったロキによって、バルドルは弟のホズル(ヘズ)の手で死ぬ事となる。
そして、ラグナロクが終わった後に復活。弟と和解すると神話では書かれている。
しかし、本来の北欧神話においてラグナロクはまだ行われていないともされている。少なくとも、この世界ではその話とは違いラグナロクは実際に起きた。
そして、神話と違いバルドルとホズルは和解する事はなかった。
復活後、バルドルは再び神代が訪れる日を待ち地上を彷徨う事となった。異能者以外の人間を食う気にはなれず、ほぼ絶食状態のまま時を過ごす。
その間に魔法の研鑽を積み、剣の修行も行っていた。
時折現れる異能者を食べ、時には大気中の魔力を必死にかき集め、霊脈への干渉を狙い続けた歳月。
もはやどれだけの時間が経ったかも分からぬ中、遂に彼は神代の再来を察知。霊脈の集中する日本にて、暗躍を開始した。
それを、遥か遠くから自分の死因となった神が見ていたとは知らずに。
●Q&A
Q.
どうしてバルドルは日本を狙ったの?英国も霊脈が集中しているのに。
A.
バルドル
「ギリギリまで迷っていたが、良い感じの無能がいたのでな」
ロキ
「つまりチキっていたって事だねぇ!」
良い感じの無能
「泉原誠」
Q.
バルドルやロキみたいに、前の神代から現代まで生き残った魔物っているの?
A.
いるにはいますが、日本周辺にはもういないですね。中東やヨーロッパの方は、あるいは……。
Q.
オーディンが耕太に出会う可能性はありますか!出会ったらどうなりますか!
A.
たぶん出会う可能性はありません。
ただ、もしも出会った場合……バルドルのポジションがオーディンになり、穂鶴のポジションに嫁達がくるかも?
Q.
ロキってオーディンやトールから嫌われていたの?
A.
ロキですよ?
Q.
どうして嫌われていたの?そしてロキは自覚ないの?
A.
ロキ本人……本神?としては『軽い悪戯や揶揄いで、仲良し!』と思っていましたが、オーディンやトール側としたら『悪質な悪戯や度の過ぎた暴言』『ゆえあればコロス』となっていました。
根本的に価値観が違ったというか、昔の悪ガキのままだったロキとそうじゃなくなったオーディンやトールです。
アレです。『弄り』とかをやった側は遊び感覚ですが、された側はガチで殺すぞ、ってやつです。
Q.
耕太の母親は、どういう経緯で魔性に堕ちたの?
A.
避難中、暴走した市民に1人でいる所を襲われ、後頭部を強く殴られて倒れ転倒。四肢を拘束された際に、噛み付いて反撃したらそのまま相手を食い殺してしまい、鬼の血が強くなってしまいました。
人の味を覚え、更に強い心的ストレスから自身を魔物と誤認する精神状態に一時的にですがなってしまい、心配して探しに来た夫を食い殺してしまいました。
魔力の気配に慌てて駆け付けた耕太が見たのが、父親を食い殺した母親の姿で、そのまま自分へ牙を剥く瞬間でした。
Q.
美由さんのいた世界だと、『アルフ』を始め主要な人達はどうなっていたんですか?
A.
死んだ順番でだいたいにですが。
『竜宮さん』
フルカスの霊的災害で戦死。
『犬吠埼さんと絹江さん』
第二次東京決戦で穂鶴達が敗北後、各地で発生した霊的災害で民間人を逃がす際に戦死。
『マスター』
避難民と耕太、そして璃子を守る為に殿を務め、戦死。
『璃子先輩』
避難民を逃がす為に耕太と共に敵と戦闘。耕太を庇って戦死。
ちなみに第一次東京決戦後、耕太と恋人関係でした。
『ロッソさん』
そもそも『アルフ』に属していない。魔性に堕ち、耕太と戦闘。討伐されました。
他のネームド達は、
『大門さん』
第一次東京決戦にてバルドルにより暗殺。
『フリーマン大統領』
魔物が化けたタイラー副大統領に、バルドル特製『異能者絶対殺す呪毒ナイフ』で刺され死亡。その後、タイラー副大統領に化けた魔物は逃亡の末自害。表向きには『異能者の希望の星を、非異能者が裏切って刺し殺した』という結果だけが残った。
『築山さん』
米国で奮戦するも、マ〇ベル化した市民からの罵声でストレスが溜まり、戦闘中によそ見をしてしまい魔物により討たれ、戦死。
『虎毬さんと安田さん』
日本中が混乱と魔物に飲まれる中、各地の警察や自衛隊と協力。避難船の確保にまでたどり着くも、魔物との戦いで戦死。
『本田さん』
避難船防衛に尽力し、戦死。
『チュチュ姿のマッチョ』
同じく避難船防衛戦にて、戦死。
『魔法少女姿の妙齢のマッスル女性』
海上にて襲われた避難船を守る為戦い、戦死。
『ルージュさん』
避難船でお店の子達と常連達を逃がすも、避難先で発生した霊的災害に立ち向かい戦死。
って感じです。
Q.
これだけバルドルが大暴れした世界線なのに、なんで日本以外の制圧を奴は出来なかったの?
A.
美由さんのいた世界だと、バルドルのお膝元で大暴れをし続けた雑種がいたせいですね。
●おまけ 最弱にして最新のワルキューレが旅立った、1分後の世界
天が燃える。大地が裂ける。
かつて東京と呼ばれていた土地は、今や人工物など残っていない。瑞々しい自然に飲まれ、神代の光景へと回帰していた。
だが、それも消え去り、現在はただの荒野となっている。いいや、荒野ですらない。
戦場だ。
『オオオオオオオオオオッ!』
雄叫びをあげ、神バルドルがその右腕に握る炎の刃でもって、世界を引き裂いた。
霊脈と完全につながる事で、かつての神代と同程度。否、それ以上の力を得た光の神の一撃。それは、文字通り空間そのもの切断する。
受ければ死ぬ。退けば飲まれる。ならば、前へ。掻い潜って、内側へ。
紙一重で引き裂かれた世界の下へと飛びこみ、踏み込む。
白い炎と化した奴の瞳と、目があった。
『なぁっ!?』
「しぃ!」
逆袈裟に振るった鋼の刃を、バルドルは咄嗟に右腕を盾にする事で受ける。
炎と化した不死の肉体。その腕を半ばまで切って、刀身が止まる。だが、その峰を叩く木刀。
強引に刃が進み、神の右腕を両断してみせた。
衝撃と痛みに後退り、バルドルが吠える。
『ふざけるなぁ!あり得ぬ!あり得てはならぬ!私はオーディンとフリッグの子!正統なる神々の王!それを、それを貴様ら家畜がぁ!』
奴の口腔に、魔力が集束する。
スルトにも匹敵しかねない熱量。世界そのものを焼き滅ぼすつもりか。
だが、それよりも、早く、速く、迅く。
「おおおおおおおおおおっ!」
「はぁああああああああっ!」
自分達の刃が、届く。
右手に握った片手半剣と、彼女が左手に握った木刀。それが、同時にバルドルの胸を貫いた。
『ぁ、がぁ……!?』
ぐるりと柄を捻り、真横へ振り抜く。あちらもまた、木刀を振り抜いた。
引き裂かれた光の神の体。『ヤドリギの矢』にて不死性は無効化され、その顔は天を向く。
『ちち、う……はは……』
その口から、暴走した熱線が空へと伸びる。
光の柱が天を焦がした後、数秒かけて、北欧の神は日本の地上よりいなくなった。
「……はぁぁぁ」
周囲に敵がいない事を確認し、ふらりと座り込む。
同じタイミングで力尽きたのか、彼女は、百目鬼穂鶴も地面に座った。妙に息が合う様で、背中合わせとなる。
「……勝ち、ましたね」
「うん……そうだね」
願掛けも兼ねて伸ばしていた髪が、頬に張り付く。
段々と呼吸が整っていき……もはや呼吸すらしていない彼女へ、問いかけた。
「脳と心臓は、まだ『1回目』だったでしょう。今、治します」
「ううん。いらない」
「……そうですか」
何となく、そんな気はしていた。
チラリと、バルドルの背後にあった大樹を見る。
雲の上にも届いていた、『世界樹もどき』。それは、もう焼け落ちていた。
その内側にいた、穂鶴さんの大切な人と共に。
「あの子を……菜々美を、やっと眠らせてあげられた。だから、もう良いんだ」
「……まだ、やるべき事が沢山残っていますよ」
「そうだね。本当に、ごめん。でも、私は菜々美の為に生きて死ぬって、決めていたから」
預け合った背中越しに感じる、彼女の質量は、あまりにも軽かった。
カラカラと、地面に何かが落ちていく音がする。見た目は、10代の美しい少女の人形の様だった百目鬼穂鶴は……その終わりを、受け入れたのだ。
「……なら、後の事はこっちで頑張ります」
「ごめんね。そして、ありがとう……」
そんな、淡白な会話を終えて。
彼女は、眠りについた。
もはや背中には、何もない。ゆっくりと立ち上がり、歩き出す。
やるべき事は、先ほど言った通り山の様に残っている。
各地で解放した『畜産』されていた人々の治療と、社会復帰の補助。あちこちで力を弱めたが、それでもまだ活性化しているダンジョンの間引き。この戦いで傷ついた者達の治療と、戦死者の供養。
ああ、いや。真っ先にやらねばならない事が残っていた。
立ち止まり、剣を掲げる。面頬が砕け、素顔を晒しながら吠えた。
「勝鬨をあげよ!人類は、勝利したぞ!」
────おおおおおおおおおおおおおおッッ!!
戦場となっていた、巨大なクレーター。その縁に、『月下・聖天式』を着た兵士達が集まり、吠える。
空に浮かぶ空中戦艦からも雄叫びがあがり、月下部隊に混じった妻たち……ウィンドさん達や、彼女らとの子供達や孫達も声をあげていた。
後方で頑張ってくれている、おかめ仮面さんにも、連絡が行くだろう。日本で唯一残っていた、魔物の支配領域。東京の解放に成功したと。
これより、日本の安全を確保した後海を渡り大陸へと向かう。
奇跡的に日本まで逃げて来た人々が言うには、英国や米国はまだ持ちこたえているらしい。太平洋を渡るには途中の『海上神殿』と『怪物達の母』が争う領域を超える必要がある為、陸路で向かわねば。
なんせあの辺は、雲の上を通ってもビームが飛んでくる。『流体魔力装甲』でも長時間は防ぎきれない精神干渉も広範囲に放たれているので、避ける他ない。
長い道のりになるが、それでも進もう。
人類はまだ終わっていない。ここから、巻き返す。
米国の方角へと、視線を向ける。
ここから見えるわけもないが、それでも気になった事があった。
戦闘中、あちらから膨大な魔力の気配を感じ取ったのである。それこそ、海を越えて届くほどに。
それが、妙に気になって、見つめた後。
「────頑張れ」
無意識に、そんな言葉がこぼれ出た。
※1週間でアメリカまでたどり着いた耕太は、ソシャゲキャラと化した自分を見て白目剥きました。
Q.
ロキは日本での事を知らなかったの?
A.
知っていましたし、だからこそ並行世界の耕太の所へ美由さんを送り込みました。
あの世界だと、今から自分がラスボスやろうにも他の神格が多数顕現しているし、霊地も占拠されていて面倒だったので。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます。
これにて、本当に今作は完結となります。改めまして、応援してくださった皆様にお礼申し上げます。皆様がいなければ、完結まで走り抜く事は出来ませんでした。
どうか、これからも私の作品をよろしくお願いいたします!
新連載の『非モテ高校生のダンジョン探索』もよろしくお願いします!




