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プロローグ

自分の行動が命を決める『終末戦争』

神、悪魔、人間、全てが勢力を賭けて自分達が勝利

を収めるために命を賭けあっていたしていた時代。


「もう最後か?」

そう声をあげたのは人間『アクラ・ハイヴィ』

どこの勢力にも所属しないただの人間だった。


彼の周りにはもう既に誰もいない


神、悪魔、人が死にものぐるいで戦っていた戦場の中

その中で唯一最後まで立っていたのは、

ハイヴィだけだった。


彼に挑む物がいないこの状況、実質的に彼は

この世界を手に入れたも当然だった。

誰もが彼がこの世界を独裁すると考えていた矢先、

ハイヴィが言い放ったのは

『もう争いはするな』

たった一言だった。

たった一言でこの世界の均衡は保たれた。

一体何故だ?

答えは簡単で、『ハイヴィ』という男の存在だ。


彼は終末戦争の中、最終的には 神、悪魔、人間から

攻撃されていたのにも関わらず

それを生き延びてしまったのだからだ。

三大勢力が力をかけても倒せなかった男。

それだけで充分だった。


ハイヴィの言った『もう争いはするな』

を破ってしまったらハイヴィによって

自分が殺られてしまうという、恐怖を感じ、

誰も争いを起こせなく、均衡が保たれていたからだ。


均衡が保たれている世界はとても平和で、ハイヴィは

この世界がずっと続けば良いのにと思っていた。


だが、ハイヴィは所詮人間、いつか寿命がきてしまうのは事実、死んでしまったら天界か、冥界に行くことになり、そうなったら神側に自分が死んだことを知られてしまうし、そうしたら世界の均衡を保てなくなってしまうと考えたハイヴィは、天界と冥界、どちらでもない、『無』という界に行くことを決意した。


でも自分がこの世界からいなくなるということは事実なため、自分が居なくなってもこの世界の均衡を保つために、神、悪魔、人間にそれぞれ2人ずつ弟子を作り、各勢力で統括者として統制を取ってもらうことにした。


『これからは各勢力で俺が選んだ統括者に統制

をとってもらう』

思いの他に皆その統括者を受け入れ、素直に従ってくれた。やっぱりそれは『ハイヴィ』という存在のおかげだろう。


「先生、本当に行かれてしまうのですか?」

そう言うのは神の弟子の1人、天使ミカエルだった、


天使というのは神の使者と言われている、だから神の統制をとるのは無理だと思うかもしれないが、ミカエルには人間、悪魔、神、の3つの仲を良好にするものとして、選別した。


ついでにミカエルはハイヴィの指導によって神をも上回る天使となっていた。

強くなったミカエルは力と統括者としての素質をもった、誰もが認める指導者になっていた。


『あぁ、皆が俺の行方が分からない今こそが俺がいなくなる時だろう。』


ハイヴィの行方が分からない今は彼にとって絶好の死に時だった。

ハイヴィの行方や生死が分からないと下手な事はそう簡単にはできない、そう考えてだった。


『いつかは俺が死んだことがバレるかもしれないが、ある程度は時間を稼げるだろうし、みんながちゃんと勢力を統括する時間を作ることもできることだろう。』


「ですが先生と会えなくなってしまうのは本当に悲しいですよ!」


頬を赤らめて涙ながら言うミカエルにハイヴィは少し離れるのを惜しんでしまった。


『ごめんな、でも俺は人間なんだ、死んでしまう時は来てしまう。だけど、俺はまたみんなに会えることを信じてるから、困った時はみんな助けあうんだぞ。』

少しハイヴィも涙ぐんでいた


『もう終わりかな、みんなさようならだな。

また出会えたら、じゃーな…』


そう言い残しその場を離れていった。

離れ際ミカエルが

「私達はいつでも待ってますからね!」


やっぱり泣いていた。ミカエルは1番泣き虫であり、仲間思いの一面がある。

一方、他の弟子たちは別れを惜しむミカエルを慰めていた。

まったく、ミカエルは人間族の弟子のことは考えてないのかよ、あいつらにだって寿命はあるのに。

ハイヴィは少しクスッと笑った。


『さて、"無''へと行く準備をするか』


ハイヴィは山奥の大きな樹木の幹に座り心を落ち着かせた。

ハイヴィが瞑想を始めると、大地に眠っていたオーラが浮かび上がりオーブのように浮き始めた。


ハイヴィは魂と身体を切り離し魂をこの世界に彷徨い続けさせることで"無"を実現させようとしていた。

次第に大地のオーラがオーブになるように、ハイヴィの身体から魂が抜けていく。


完全にハイヴィの身体から魂が抜けた。


ハイヴィはもう死んだも当然だった、魂は世界を彷徨い続け、自分は何も感じない無我の境地となる。

次第に魂だけのハイヴィの意識は無に近ずき、もう何も感じないもぬけの殻の魂だけとなっていた。




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