3話
「それで今回の内容は?」
トリル『サンダーさんにお願いしたいことが!』
「うっせぇ。内容」
トリル『始まりの森に!フロアマスターが!』
「そうか」
トリル『お願いします!』
「うっせぇ」
―
「始まりの森のフロアマスターにサンダー様を…」
トリル「ギルド長直々の指名です」
「ということは…」
トリル「S級に等しいA級ですね」
「エンドフロアマスター…」
トリル「A級とS級とでは雲泥の差があります。A級100以上が居てもS級には及びません」
「常識ですね」
トリル「ええ、なのでサンダー様に」
「でもサンダー様は…」
トリル「それ以上は禁句です。絶対外部に漏らしてはいけません」
「大丈夫です。口が裂けてもサンダー様がSSS級だなんて」
トリル「はぁ…」
―
「エンドフロアマスター…」
「調停者ですね」
「8年ぶりか」
「フロアマスターは年に一度ですが、エンドフロアマスターは10年に一度と言われていますね」
「異常だな」
「ええ、異常です。周期の乱れはこの約800年の歴史で初のことです」
「他のエンドフロアマスターはどうなっている?」
「大抵の場合は5年以内に討伐されております」
「それでもう一つの異常事態というのは?」
「始まりの森、全10層のフロアマスターも現れました」
「ほう…」
「他に討伐隊を編せ…」
「問題ない」